怪奇 キラキラ星人(キョウカイレッド)
最近私がよく遭遇し、対決させられるのは、マトハズーレ星からやってくるキラキラ星人だ。キラキラ星人は、いかに自分が立派で、輝いているかを必要以上に主張する人たちだ。驚くことに、彼らは自らのことを「一流」とか「セレブ」とかいう言葉を口にすることを憚らない。いや、お互いにやたらと持ち上げて、べたべたと付き合い、仕事を紹介し合ったりしている。真の一流が醸し出すゆとり、奥ゆかしさ、品格なんてものは彼らにはない。第一、自らを「セレブ」と評するなど、愚の骨頂! 下品でしょ。これは教会の牧師たちにも時々(よく?)見られる特徴かもしれない。
キラキラ星人たちは、「アンチエイジング」(年齢に逆らう)という言葉もよく口にする。「アスリート系」を自称するキョウカイレッドがメタボじゃまずいだろうから、健康管理は私だってそれなりにはする。だけど、商業ベースにモロに乗っかって、年齢に対抗することこそ「美」であり、人間として秀でているかのような大合唱には、これまたげんなりする。
「たとえわたしたちの『外なる人』は衰えていくとしても、わたしたちの『内なる人』は日々新たにされていきます」(Ⅱコリント4・16)。パウロ先生が言ってるでしょ! 「内なる人」こそ重要なのよ。
キラキラ星人を支配しているものはコンプレックスなんじゃないかなって思う。基本的に自分に自信がないからこそ、「何か」によって誇らなければ自分を維持できないと考えてしまう。今の自分で満足してはダメで、もっともっと向上して、常に輝かなければ! 成長が止まることは、すなわち堕落。人間失格の烙印を押されてしまう。そんな恐怖心が、キラキラ星人を支配する力ではないかと思うのだ。
常に競争することが求められた体育会系の世界にいた私は、キラキラ星人の気持ちが何となく分かる気がする。向上心を持つことは大いに結構。自らの成長を目指すことは素晴らしいことだ。だけど、その根底に自分の存在を認めることができているかどうかが、とっても大事。なぜなら、向上心は常に挫折と隣り合わせだから。
努力してもできないことはあるし、適わない夢だってある。常に輝くことも人間には無理な話。歳をとれば腹だって多少はゆるむし、しわも増える。それが自然なこと。そのあなたが神に愛されている! それを伝えるために、キョウカイレッドは今日も闘っている!
【キョウカイレッド】赤星雄馬(あかほし・ゆうま)常に筋トレを欠かさない体育会系のアスリート牧師。その体の大きさから常に態度のデカい奴だと見られるのが悩みの種。メンバーで随一の大食漢だが、それも主イエスに倣うことして誇りにしている。仁義に厚い。武器:黄金バット/必殺技:み言葉1000本ノック/弱点:食欲
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