オタク的にTwitterの代わりってどこが良いのか?
2023/07/05
なんだかたくさん読まれているようなので最新版に編集しました!
Twitterの挙動が日に日におかしくなっていく今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。Twitter歴19年目となる私にとってはもはや生活の一部どころか生活の大半がTwitterで出来ているツイ廃なので大変困っております。
二次創作をするオタクなので同ジャンルのひととの繋がりとして今や欠かせないものとなったTwitter君の明るい未来が見えない今、色々な別のサービスに避難所を設ける人が多くなってきました。
ということでここからは私の主観として、Twitterでやっていたことと出来るだけ同じような事が出来そうなサービスを模索します。
くるっぷ
くるっぷさんは創作活動をするオタクにぴったりなサービス。
イラスト、漫画、小説の投稿が簡単に出来る事に加えて同人誌のサンプルを上げて登録出来るのがありがたい。
Twitterの挙動がおかしくなりはじめた頃に一気に流入した方が増えた印象。同人や創作活動特化というサービスなので、全世界に見て欲しいわけじゃないんだよなという二次創作のオタクにとっては間口を狭めた形式がむしろ安心感があるかも。
あとデフォルトで検索避けされているのも二次創作の民には嬉しい。
使用してみた感想としては、Twitterみたいに使うというよりPixivやポイピクのように作品を置く場所としての利用がメインかなというイメージ。
Pixivほどちゃんとしてなくても良い、ポイピクより小説が投稿閲覧しやすい。ただくるっぷだけで同士を見つけようと思うとハッシュタグを検索するしか無い為、正式な作品タイトルやキャラ名でタグを付けないと見つけられないのでわりと閉鎖的な空間かなと思った。
あと創作していない所謂読み専の方はもしかしたら登録のハードルが高いのかもしれないな、というイメージはあります。
一気に人が入って来たためサーバーの容量がやばそうなのと、管理者さんの金銭的負担が大変そう…。
Fediverse
Fediverseはまあ簡単に言うと分散型SNSと呼ばれるやつです。
ひとつのオープンソースがあり、それを使ってたくさんの人が自分たちでサーバーを立ててそこに間借りするかたちでアカウント登録して使わせてもらっている感じ。
自分専用サーバーを立ててる人もいるし、オープンにして誰でも登録出来るようにしてくれてる方もいるけど殆どが企業ではなく個人がサーバーを立てて管理しているため環境によっては安定していて軽いサーバーもあれば不安定でメンテナンスを繰り返してるサーバーもある。
また、それぞれサーバーごとに管理者さんがルールを設定しているため何かしらのジャンルに特化したサーバーが乱立しています。
代表的なFediverseはMastodonとMisskeyだと思うのでそれぞれ自分が使ってみた所感を書いておきますが、大前提として
MastodonとMisskeyは相互にフォローすることが出来る
というのが大きいと思います。MastodonもMisskeyもたくさんのサーバー(インスタンス)が存在しますが別のサーバーのアカウントでもフォローできるし、MastodonアカウントからMisskeyアカウントを、もちろん逆もフォローできるためかなり間口は広い気がします。
ただ先述した通り、サーバーごとに管理者さんが設定したルールが違いますので新規登録する前に必ずそのサーバーでのルールを確認してください。
MastodonとMisskey、仕様は同じ部分が結構あるのでオタク的に嬉しい共通部分をまず紹介します。
文字がいっぱい書ける!
Mastodonは基本的に500字書けます。Twitterの約4倍なので粛々と萌え語りをはじめがちなオタクにとって一回の呟きで500字はありがたい。
そしてこの文字数はサーバーごとに管理者さんが設定するため、500字のサーバーもあれば5000字(!)のサーバーもあります。
また、Misskeyのデフォルト投稿文字数は3000字です。ちょっとしたSSが書けるレベルです。
検索避けが出来る!
二次創作のオタクにとっては死活問題です。
ユーザー設定で『検索エンジンによるインデックスを拒否する』にチェックを入れれば投稿が検索避け出来ます。ありがたい。
複数のタイムライン
ホームタイムライン
自分の投稿+自分がフォローしている人の投稿が見える。ほぼTwitterと同じ感覚
ローカルタイムライン(通称LTL)
自分がアカウントを作ったサーバーに登録している人が公開設定(後述)で投稿したトゥート(投稿内容のこと。Twitterでいうツイート、Misskeyだとノートという呼称)がまとめて閲覧できる。
サーバーによってはローカルタイムラインでずっと会話してるところもある。
ただローカルタイムラインは同じサーバーにいる人にしか見えないため、別サーバーのフォロワーがいた場合その人からは延々と空リプしているように見える。
連合タイムライン
自分が所属しているサーバーが認識している別のサーバーで公開投稿されたものと、LTLが混合したTL。
つまりAという鯖のアカウントからB鯖のアカウントをフォローすると、A鯖がB鯖を認識するためB鯖のTLが流入していく感じ。登録人数が多いサーバーほど連合タイムラインは激流になっていく。
公開範囲を投稿ごとに設定できる
これはオタクにとっては嬉しい。
MastodonとMisskeyは投稿画面の仕様はそれほど変わりが無いのでまとめて説明しますが、投稿する際に個々に投稿の公開範囲を設定できます。
公開
読んで字のごとく誰でも閲覧可能な状態で投稿され、更に公開TL(LTLと連合TL)からも閲覧可能となる状態。
未収載
そのアカウントのホームに行けば誰でも閲覧可能な状態で投稿されるが、公開TLには載らない。知らない人に反応されたくないなーとか、二次創作や非公式カップリングの話を全世界公開したくないけど鍵つけるほどじゃないんだよなーという場合はこれ。
フォロワー限定
読んで字の通り。自分をフォローしている人しか閲覧できない。
所謂鍵垢状態(アカウント自体をフォロー承認制にすることもできるので、そうすれば完全に引きこもり鍵アカウントも作れる)
ダイレクト
その人にだけ送る、いわゆるDM。
ただしグループDMは出来ないっぽい?
※サーバーごとに名称が異なったり、またこれ以外にも公開範囲が追加されているサーバーもあります。
投稿ごとにワンクッションが設けられる
成人向けを書くオタクにはこれが無いと生きていけないんだ…
投稿欄に『CW』というボタンがあります。これは『Contents Warning(コンテンツ・ワーニング)』の略で、閲覧注意ボタンってコト。
CWで投稿するときは公開される警告文部分と、ワンクリックして展開される本文部分が出てくる。
つまり警告文のところに「A×Bのえっち文!R18!」と書いて本文部分にえっちな文章投稿すればワンクッションついた投稿が出来ます。でもR18投稿する際は更に公開範囲を未収載とかフォロワー限定とかにしといた方が安心かも。
えっち文だけじゃなくネタバレ投稿にも使えるから便利。
閲覧注意画像が投稿できる
画像投稿する際に『NSFW』という設定をオンにするだけで閲覧注意画像が投稿できます。投稿された画像は自動的にボカシが入るよ!
NSFWは「職場で閲覧するのはヤバイぞ」という意味です。
因みにCWでの投稿に写真を添付すると自動的にNSFW扱いになるのでえっち絵も安心だね!
ここからは私がアカウントを持っているサーバーを紹介しつつそれぞれの特徴を見て行きます。
Mastodon
Mastodonに関しては基本的知識とかはnoteにもいろいろな方が書かれているため専門的な事は省きますが、サーバー(インスタンス)がいっぱいあります(頭の悪そうな言い方)
基本は先述したFediverseの説明をご覧下さい。
Fedibird
Mastodonの登録人数の多いサーバーのひとつ。
規約がわかりやすいのとサーバーの安定性、独自システムが面白いのでメインで使用しているアカウントを置いています。
Fedibirdの特徴として、まずローカルタイムラインが存在しません。
なので同じサーバーに登録していてもどんな人がいるのかわからない。だからこそ壁打ちに向いてる感じ。
また、『サークル』という機能があり、これは要するにTwitterサークルと同じでサークルに登録したアカウントのみが閲覧できる公開設定が出来ます。しかもサークルは複数作れる!これで垢分けいらないじゃん!
……って思うじゃん?
サークル機能はFedibird独自の機能なため、他のサーバーでは適用されないんだな……なのでFedibird垢のフォロワーにしか使えません。悲しい。
更に更に絵文字リアクションが使えます。
Misskeyではどのサーバーでも標準で付いてる…のかな?でもマストドンはこの機能があるサーバーは殆ど無いのである程度Misskeyのフォロワーと共通の絵文字でリアクションを送りあえます。
絵文字リアクションについてはMisskeyのところで説明します。
なお、現在Fedibirdは新規登録受付を停止しておりFedibirdユーザーからの招待が無いと登録出来ないのでご注意ください。
otadon
こちらは鯖缶さんの承認制。自分がどんなオタクであるかを新規登録申請の際に書き込んで、承認されればアカウントが作れます。
まだアカウント取ったばかりだけどLTLがいつも賑やかで様々な話題に溢れていて活気がある感じ。一昔前のインターネッツ感がある。
オタク特化なサーバーなのでディープな話から、自分が興味のある人をフォローして作りあげられたTwitterのTLではまず出会えないような全然知らないジャンルの知見が広げられるのが楽しい。
内輪ノリが苦手な人はあんまり合わないかもしれない。でもそこは公開設定でどうとでもなる。
サーバーはとても安定しているイメージがあります。
Be_Lieve
通称BL鯖。かつてあったBL丼などの流れを汲む、BL好きのためのサーバー。
ジャンルは幅広く、私のように二次元二次創作のオタクから創作BLを書かれてる方など様々なジャンルの方がいますが全員男と男の特大感情が好きなオタクたちなんだなと思うと安心する…。
こちらもLTLが賑やかで、有志の方がほぼ毎日お題を提供してくれるのでオタクはお題があれば長文語りしちゃうんだよねとばかりに自分の知らないジャンルでもオタクたちの熱のこもった語りが読めるのが楽しい。
また、5000字も投稿できるのでいくらでも語れちゃう!!あまりに長文だと見づらいからCWで畳んだ方がありがたいけどね…。
最近BL鯖内でテーマを上げて5000字までを条件にSS書こうぜの会が仮発足したため私は原稿の合間にSS原稿をしています。
偶然同ジャンルの別カプの方とこの鯖で知り合ったのですが、Twitterって同ジャンルでも別カプの方と交流する機会ってほぼ無いのですごく新鮮だな~と思いました。
登録人数もそれほど多くないためLTLの流れが緩やかなのもLTLが盛り上がる理由だと思いますが、同じサーバーにいないと全然話がわからん…にはなると思う。
また、この鯖に関しては登録しないとLTLが見えない仕様になっていること、また日本語検索機能をつけていないため公開で投稿したとしても検索に引っかかりにくくなっているとのことです。至れり尽くせり…
kmy.blue
同人特化のサーバー。R18歓迎だよ(もちろんワンクッションやNFSW設定などの配慮は大前提)とされているので喜んで登録しました。
私は現在フォロー承認制にして所謂センシティブな内容を呟く為の鍵垢として使用しています。
まず規約が細かくて安心感があります。エロ絵の修正はPixivのルール準拠でよろしくねなどわかりやすいのがありがたい。
LTLでの交流もありますが私は常に引きこもってフォロー限定公開でばっかり投稿してるのであんまりLTLにいません。
こういう時鍵垢(フォロー承認制)にしていても投稿ごとに公開範囲を設定できるのでいちいちユーザー設定を変更したりしなくても普段は完全引きこもりでも気になった話題にだけLTLに顔を出すとか出来るから良いですね。
最近絵文字リアクション機能が付きました!ありがたい!
出来立てサーバーなのでちょいちょいメンテナンスをされていますが、みんなで作りあげるサーバーっていう趣があるなと思います。
Misskey
Mastodonがより進化したというイメージ。
基本的なタイムライン形成はMastodonと同様で、Mastodonのアカウントと相互フォローが出来ます。
またUIのカスタマイズ性が高いのも特徴のひとつ。知識があればどんどん進化させることが出来そう。
Mastodonと違う点はいくつかあって、まず各アカウントごとにドライブが設けられています。
画像を投稿する際にはこのドライブに画像が溜まっていくため、たとえば以前投稿した画像をもう一度再掲したい時はこの自分のドライブ内から引っ張って来る事が出来ます。
なおドライブはフォルダ分けすることが出来るのがとても便利。
因みにこのドライブ、サーバーごとに個人が使える容量が違うのも注意したいところ。
また、MisskeyはTwitterとは違いブロックという機能は『相手から自分の投稿を見えなくする機能』なので、ブロックしても相手の投稿は見えます。相手の投稿も見えなくするには、更にミュートをしましょう。
更に他人の投稿に関して絵文字でリアクションすることが出来ます。
これはDiscordの絵文字リアクションと同じで、サーバーごとにカスタム絵文字を追加していきリアクションで遊ぶ事も出来ます。
ただMastodonのサーバーは殆ど絵文字リアクションには対応していないので、Mastodonアカウントの投稿に対して絵文字リアクションをつけても、Mastodonアカウントからは『いいね』されたという通知しか来ないので注意が必要です。
絵文字リアクションに対応しているMastodonサーバー(Fedibirdとか)でもカスタム絵文字の場合正常に表示されない事が多いのでそこも注意かも。
何故かクッキークリッカーが標準搭載されている…どうして…ついついクリックして延々とクッキーを焼いてしまう。
ユーザーが作ったゲーム(診断メーカー的なやつ)を遊べたり、ギャラリーに画像をまとめて見て貰うことが出来たり、投稿をクリップにまとめる事が出来たりしますが詳しくはここを見てね。
更新のお知らせが毎回派手に花火を打ち上げてお祭り騒ぎなのがちょっと好き。
Misskeyは現在Twitterから移動してくる人が多いのか一気に登録者数が増えて最大手のioがメンテ続いてたり、他のサーバーも重くなってきているようです。
Misskey.io
日本国内最大のMisskeyサーバーです。
2023年7月現在で登録者数20万人超え……私は登録していないのでわからないのですがLTLが爆速らしい。それはそう。
現在招待制になっています。
因みにここにみんな大好きしゅうまい君がバカンスに来ています。(io以外のサーバーやmastodonからもフォロー出来るよ!)
にじみす.moe
『二次元を楽しむ人々に楽しさと安心を提供する』をモットーにしている二次元オタク向けサーバー。規約と投稿ガイドラインがしっかりしていて安心感があります。
投稿ガイドラインに関しては他サーバーより結構厳しめなので注意が必要。
何故かユーザーはお嬢様言葉を使う方が多いんですの。
すしすきー
私が以前登録していたサーバー。
LTLは結構学生さんが多いイメージ。覗くたびに「若い……高校生推しの生活の解像度があがる……」って思っています(ごめんね)
比較的登録者数の多いサーバーのひとつです。
お絵かきすきー
私は登録していませんが比較的新しいサーバーで、イラストを描く方、見る方用。規約はmisskey.ioに準拠のようです。
ちょっと気になる…。
ノベルスキー
私も登録しています。作家・字書き・小説など文字が好きなひとの為のサーバーです。読み専も登録可能。
上記に上げたような人の多いサーバーだと小説作品を読んで貰うのはなかなか難易度が高い(すぐに流れて行ってしまうので)という字書きの方はここが良いのかも?
他にもMisskeyのサーバー一覧にはたくさんのサーバーが乱立しています。
自分に合いそうなサーバーに試しに登録してみて、リノート(TwitterでいうRT)で流れてくるサーバーが気になったらそっちも登録してみる…なんて使い方もアリかもしれません。
最後にFediverseで重要なことなのでもう一度言いますが、Fediverseのサーバーはごく一部を除いてほとんどが個人がポケットマネーで運営している個人サーバーです。
その為各サーバーごとに規約は異なりますし、規約に違反してしまうと自分のアカウントが追い出されてしまうだけでなく、サーバーを運営している個人の方がレンタルしているサーバーから怒られて閉鎖せざるをえなくなる可能性もありますし、個人ですからトラブルが続けば心が折れてもう続けられない…なんてことになる可能性も大いにあります。
その為にも各サーバーの規約はきちんと読み、準拠しましょう!
結局Twitterの代わりになるのか
総括してしまうとやっぱり完全にTwitterの代わりになるのはどこも難しいと思います。なにより企業のアカウントが移動してきていない以上まだまだ日本でのSNSはTwitterが主流だろうし、そういう意味では企業公式のアカウントがどのプラットホームへ移動するのか、もしくはしないのかによって人の流れも変わってくるんじゃないかなーという気持ち。
個人的にはMisskeyやMisskeyといったFediverseの方がどのサーバーにアカウントを持っていてもフォローして繋がることが出来るので人と繋がりやすさはあると思いますが、各サーバーごとにルールや設定が違うため検索機能の制度があまり高く無いので例えば『●●好きと繋がりたい』的な良くあるハッシュタグを使って検索しても全く引っかからないなんてことも容易に考えられるのでFediverse上のみで同じジャンルの仲間を探したいって思うと難しいかもしれません。
またくるっぷに関しては創作しない人が登録しづらいという部分をクリア出来ればなんとか…と思いはしますがやはり個人運営だと無理が出てきそうだなという懸念もあります。
今後はどこかひとつのプラットフォームに一本化というより、やはり各々が使いやすいプラットフォームに分散していくのかなと思うと寂しいですし、やはりTwitterが一番住みやすいんだよなと思いつつ今後のTwitterを見守っていきたいと思います。
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