2020年心を動かされた雑誌・本10選(坂道シリーズ関連)

2020年は坂道シリーズ関連の雑誌・本を100冊以上読みました。
折角なので、その中でも特に心を動かされた10冊を取り上げて紹介します。

ちなみに私は、乃木坂46の大園桃子推しで、欅坂46(櫻坂46)と日向坂46はファン歴1年ほどと浅めです。
その目線での選出ではありますが、推しに限らず取り上げてみました。

なお、以下の[1]~[10]は順位ではなく、構成上のただの順番です。
1番を選ぶとしたら、[8]の日向坂46ストーリーです。ぜひ。

[1] b.l.t. graph vol.53

久保史緒里のインタビューがblt graph.では珍しく3Pに及ぶ大ボリューム。
2019年の3・4期生ライブのリハーサルにおいて久保が、意識や姿勢を改めようとメンバーに訴えた話は各所で名エピソードとして語られているが、その出来事について久保視点で最もしっかり語られてる雑誌であろう。

久保がなぜ自分から言おうと思ったのか、言った後の3期生の反応はどうだったのか・3期生との関係性はどう変わったか、自分が言ったことについて今どう思うかが語られている。
久保がなぜ言おうと思ったかはファンとして1番気になるところだが、インタビュアーがそこをしつこく質問して、久保の言葉をたくさん引き出してくれている。
また、この発言を機に久保が3期生のみんなといろんなことを話せるようになったというのも興味深い。バースデーライブのリハーサルでも、3期生が今までと変化してより深いコミュニケーションをとるようになったとも語られている。

まもなく発売される26thシングルは3期生メンバー3人がフロントに立ち、まさしく乃木坂46新時代を象徴する布陣となっている。
3期生が引っ張る乃木坂46、その萌芽を感じられる、今に繋がるインタビュー。

[2] graduation2020高校卒業

続けて再び久保史緒里のインタビューを紹介したい。
こちらも4P・1万字に渡る大ボリューム。他の掲載者はインタビューが1Pずつなのに比べると破格の扱いである。
しかも、久保は近い時期に、B.L.T. 4月号・b.l.t. graph vol.53と、同じインタビュアーに2度のインタビューを受けていて、これで3度目である。テーマが似ている部分もあるのに、そのどれもで異なるエピソードを披露し、そしてそのどれもが読み手に響く。まさに圧巻だ。

そんな3つのインタビュー記事の中でも、私が最も感動し、涙を流したのがこのgraduation2020高校卒業。

久保が高校進学について普通の高校に行くか通信制の高校に行くかでお母さんと揉めてしまい、久保もお母さんも泣いた話。
最終的には久保が望んだ通信制高校に通い、お母さんもやりたいことを優先するよう背中を押してくれた話。
久保が休業を決めた際、ご両親が久保と一緒に東京で暮らそうとしていた話。
高校卒業を知った母親が号泣した話。

私たちファンにとって久保はアイドルだし、当たり前のように表舞台に存在している。
でも、久保は1人の人間で、乃木坂46加入時は高校に入学する1人の少女で、ご両親がいて、そこには1つの人生があり、久保の強い想い・強い覚悟があったからこその今が、この先があるのだ。
久保とご両親の間の強い愛情を表すエピソードはまさにそれを想わせるものであり、そして、読んでいて私自身の人生についても考えさせられるものだった。

また、印象的だったのは、「(大園)桃子に出会って、私は生き方が変わったと言っても過言ではないくらいです」という発言である。そしてなんと、このことについてほぼ丸々1ページ語られているのだ。
桃子の純粋さは私たちファンだけでなく、むしろそれ以上に、同じ乃木坂46メンバーの心を打つ、それだけのものらしい。

26thシングルでフロントに立ち、これからの乃木坂46を背負うことが期待される久保。
その乃木坂46人生のほとんどを占めている高校3年間の物語は、ファンとして、彼女への想いをより強くさせてくれる。

[3] 梅澤美波1st写真集 夢の近く

写真集からはこの1冊。インタビューが泣くほど良い。

写真集のインタビューとしてかなり長めの、1万字に及ぶ充実っぷり。
アイドルに憧れたきっかけから、乃木坂46のオーディション、合格後の日々、そして将来について。
よくある1問1答形式ではなく、物語形式に再構成されているため、読み物として非常に面白い。
精神面が深く描かれていて内容としても読み応えがある。

特に乃木坂46のオーディション合格後の家族とのエピソードが印象深い。
オーディション合格後、部屋を飾り付けてお祝いをする家族と対照に、恐怖心とプレッシャーで「辞める!」と泣き崩れた梅澤。厳しい言葉をかけた父親。
レッスンが始まり、週末のたびに梅澤のレッスン動画を見るのを楽しみにする家族。梅澤が雑誌に掲載され、それを喜ぶ父親。
家族の絆の強さ、家族から梅澤への愛情の深さが非常に感動的だ。

さらに、乃木坂46加入後の精神的な葛藤も描かれており、梅澤という人間を応援したいと思わせてくれる内容が詰まっている。

3期生をずっと引っ張ってきた梅澤は、26thシングルではフロントに抜擢され、これからの乃木坂46を引っ張っていくことが期待される。
そんな彼女を知るには絶好の機会となるインタビューだ。

[4] FLASHスペシャルグラビアBEST 2020年早春号

ここまではインタビュー記事を中心に3冊取り上げてきたが、グラビアの好きな記事も取り上げたい。

個人的には、2020年は「FLASHスペシャルグラビアBEST 2020年早春号」、この1冊で完全に決まり。
2020年、各誌引っ張りだこだった印象のある遠藤さくらと久保史緒里だが、その1人共に、このグラビアが1番良いと私は思っている。まさに最強の1冊。
読者に目線が向いているカット、読者に語りかけてくるようなカットが多く、そういうタイプのグラビアが好きな人におすすめ。

以下オリコンの記事のリンク
遠藤さくら「この街でキミと暮らしたい」
久保史緒里「Ever Blue」

[5] B.L.T. 2020年10月号

続いて欅坂46関連の記事を取り上げたい。

「KEYAKIZAKA46 Live Online,but with YOU!」での改名発表から1か月。
私自身はファンになりたてであったが、なぜこんなに素晴らしいパフォーマンスを見せるグループが改名しなければならないのか?と改名を受け入れられないでいた。
こんなにも心に刺さるコンセプトを持ったグループがもう見れなくなってしまうのか?という寂しさがあったし、この先どうなってしまうのだろう?という不安もあった。

そんな折に発売された本誌は、キャプテンの菅井友香、副キャプテンの守屋茜、そしてその2人とグループのことについて話し合っていたという小林由依の3人に対し、改名の話題を中心にインタビューするという非常にタイムリーなものだった。
「どうして改名することにしたのか?」「改名の話を聞いてからどのような葛藤があったのか?」「改名後の活動についてどのような気持ちか?」について充実のボリュームで語られる中で、私としても改名を受け入れていける、そんな心情にさせてくれた。

菅井は、「特に10代の子たちは、ライブMCでもお話した『耳をふさぎたくなるようなこと』に悩まされたりしただろうなって。憶測でグループのことをネガティブに言われたり、それが広まっていくのは私も悲しかったですし、…」と述べ、そこから始まる負の連鎖を断ち切ることが、改名の要因の1つだと言及している。
このような話を聞くのは辛いが、私自身も言動に注意しなければならないと省みる機会にもなるし、ファンとしてあるべき姿で応援しようと強く思わせてくれる。
そして、こういった話題に直接言及するなど、節々から菅井の責任感の強さ・グループへの想いの強さを感じられるインタビューとなっている。

また、2期生への想いも切ない。
小林は、「私たち1期生の不甲斐なさから、2期生のみんなに新しく欅の楽曲に関わる機会をつくることができなくて、申し訳ないなって。」と述べる。
こうした想いを持つ1期生と、こういう想いにさせる2期生がいるというのは、これからのグループを楽しみにさせてくれる。

[6] 別冊カドカワ 総力特集 欅坂46/櫻坂46 1013/1209

櫻坂46全メンバーのインタビューが計20万字で取り上げられているという特大ボリューム。
「THE LAST LIVE」の振り返り、欅坂46から櫻坂46に改名するに当たっての想い。
それが全メンバー取り上げられているというのは非常に有難い。

全体として印象深いのは、各メンバーが「楽曲を伝える」ということに対し高い意識を持っていること・誇りを持っていること、そして、それは加入したばかりの新2期生も持っているということだ。
このプライドは、改名しても受け継がれる、このグループにとっての物凄い強みであろう。
そしてそのようなプライドが形成されるに至る雰囲気がグループ内にあるというのは、メンバーの入れ替えがあるグループアイドルにとって素晴らしいことだと感じられた。

"21人曲"に全員で参加できて喜ぶ2期生、初めて「黒い羊」に参加できて喜ぶ新2期生。
みんな熱い想いを持っている。

最も印象的だったのが、大園玲のインタビューだ。
非常に向上心が強い上にそこに誇張を感じないし、隠そうという気もなく想いをそのまま発信している感じがして、読んでいて非常に気持ちがいい。
「THE LAST LIVE」において欅坂46の楽曲に参加できたことを喜びながらも、全部の楽曲に参加できなかった悔しさを滲ませる。
今後については、櫻坂46が日本を代表する存在になれるようにグループを引っ張っていきたいと宣言する。
しかしそれは決して口だけではなく、努力していることも十分伝わってくる。

これからの櫻坂46が、より楽しみになる1冊。

[7] B.L.T. 2020年9月号

乃木坂46、欅坂46に続いて、日向坂46についても取り上げたい。
本誌は、テレビ番組「日向坂で会いましょう」を特集し、テレビ情報誌としては異例の重版となった話題作だ。

「番組の収録ではみんなして結果を出そうと全力でくるんですよね。そこがいいなぁと。あと、それぞれのキャラクターをメンバー間でも理解し合っているのも凄いですよね」とは本誌内でのオードリー春日の言葉だが、まさにそれが感じられる内容となっている。

主な登場メンバーは4人。斬り込み隊長の加藤史帆・佐々木久美、ガヤを入れアシストマシーンを目指す富田鈴花、作家目線で笑いを狙う松田好花。
「番組収録にどういった気持ちで臨んでいるか」ということだけでなく、「他のメンバーについてどう思うか」ということまでインタビューされている。

また、長尾プロデューサーのインタビューが充実の2P。
日向坂46メンバーよりも多いその分量で、なんと、メンバー全員についてキャラクターの強みを語っている。
読んでいて「そう!この子面白いよね~」と思ってるうちにまさかの全メンバーについて語り終えてて、「全員面白いじゃん!」と気付く感じ。どのメンバーも本当に面白いことが良く分かる。

オードリー2人へのインタビューも大変興味深く、若林が「毎週「バーベキュー」の回くらい異常な番組にできるはずなのに」と述べるように、今後の番組への期待も大きく膨らむ内容となっている。

[8] 日向坂46ストーリー

2020年に触れた全コンテンツの中で最高。
こんなにも泣きながら読んだ本は今までになかった。
ただ涙が流れるだけではない。声を出して泣いてしまう。感情の行き場がなくなって、声を出すことで無理やり発散させずにはいられなくなってしまう。

日向坂46には優れたドキュメンタリーコンテンツがいくつもある。
私自身、ファンになったのは2020年の初めからであったが、キュン初回限定版特典映像「けやき坂46ストーリー~ひなたのほうへ~」と、ドキュメンタリー番組「セルフ Documentary of 日向坂46」を全て鑑賞し、たくさん感動し、日向坂46のことが大好きになっていた。

そんな折に発売されたこの日向坂46ストーリーは、上述したドキュメンタリーコンテンツではカバーしきれていなかった内容が盛りだくさんで、さらに感動をもらえるものだった。
青春群像ストーリーと銘打たれている通り、各メンバーの物語が取り上げられていて、メンバー全員を好きになってしまう内容だ。

描写の仕方も最高だ。
背景を語りまくった後に1行のインパクトのあるセリフや出来事が描かれることで、涙が止まらなくなる。

例えば、欅坂46と初めて対面した瞬間に大きな挫折を味わった齊藤京子。二人セゾンのソロパートに指名されて泣いた井口眞緒。2期生募集が発表された1周年記念ライブの後、けやき坂メンバーたちがスタッフに送った「私たちの目標」。芸能界を目指すのに反対していた渡邉美穂の母が、娘のけやき坂合格後に流した涙。"みーぱんさんの真似をして"上村ひなのの面倒を見てあげる濱岸ひより。数を挙げればキリがない。

そして、これらの物語が繋がって描かれるので、読んでいて全く飽きない。
各章の終わり方が、次の章を読みたくなるような書き方になっており、読み始めたらもうやめられない。

また、こういった歴史を知ることで、今の日向坂46の理解も進む。
例えば「けやき坂」という名称への愛着は、(欅坂46の妹分として生まれたグループだということは知っていても、)この本で欅坂46との関係性を知るまでは私はいまいち実感できていなかった。

今、そしてこれからの日向坂46をより楽しむためにも、読んで本当に良かった本だ。

[9] BUBKA 2020年4月号

問題作。大園桃子インタビューの中でも明らかに異質。

「最初から何もない無の状態だったら失ってしまう苦しさも悲しさもないわけじゃないですか。それは憧れませんか?」

この主張には一理あるし、別の文脈ならば共感していたかもしれないと思うが、このインタビューは終始ネガティブな思想に包まれており、当時の私はこのインタビューを飲み込もうとして結局飲み込めなかった。

大園は2019年夏頃から徐々に活動復帰、その後に出たインタビューでは「もうちょっと充電が必要かも(笑)」(BOMB 2019年12月号)、「小さな愛や、小さな感動に、いっぱい気付いていたい」(20±SWEET 2020 JANUARY)と自分のペースを大事にしつつも、「自分のやりたいことが20代でちゃんと見つかればいいなと思います。がんばります!」(20±SWEET 2020 JANUARY)、「鹿児島のこと、鹿児島の良さを伝えるお仕事をもっとたくさんできたら嬉しいな」(アップトゥボーイ 2020年3月号)とアイドル活動に前向きな姿勢を見せていた。

それらの後に発売された(インタビュー収録日も2月1日と時系列的に後である)本誌は真逆で、アイドル活動を続けることが大園にとってプラスであるとはとても思えない内容となっており、私は衝撃を受けると共にファンとして飲み込むのが難しかった。

結局本誌の内容を私が消化できたのは、自粛期間を経て、秋頃から明らかに前向きな発言が見られるようになってからだった。
「最近、いろんなことに本当に興味を持ち始めたんです」日刊スポーツ 2020年9月10日)、「何もやりたい事がなかった私がやりたい事や、興味のある事が増え、調べたりするようになりました」大園桃子ブログ 2020年9月13日)、「今の私は『何か新しい目標が見つかるはず』と未来をポジティブに捉えています」(日経エンタテインメント! 乃木坂46 Special 2020)、「気づいたら"毎日楽しい"と思うところにいて。こんなに人って変わるもの…?(笑)」(anan 2020年11月11日号)と、前からは信じられないほどのポジティブさであった。
これらの発言を受け、「BUBKA 2020年4月号」は常に大園が抱えている思想というより、その当時の大園の心情を記したインタビューだったとして私は消化している。

自分を飾らないところは、大園の魅力だと思う。
雑誌のインタビューでも、SHOWROOM配信でも、ラジオでも、一瞬こちらが冷やっとするほど絶妙なバランスで、素直に発言する。
だからこそファンとしては、嬉しい時も、悲しい時も、全ての感情体験を共有できている気がして、どんどんハマってしまう、好きになってしまう。

BUBKA 2020年4月号は、そんな中でも刺激的過ぎるけれど、強く記憶に残っている1冊。

[10] B.L.T. 2020年5月号

上述のBUBKAから1か月後。
大園の「わりと、幸せです」という発言にホッとすると共に、大園らしい価値観に溢れたインタビューでとても面白かった。
そんな大園の発言を2点、紹介したい。

1点目
「ダメなこととか、理不尽なことに納得しなくなった。(中略)前は仕方ないって思うこともあったけど、やっぱり、おかしいって」

これは特に記憶に残る印象深い発言だ。
大人になるにつれ、理不尽なことも受け入れるのが一般的な姿だと思う。
でも大園がその逆を行っていることに凄く感銘を受けた。

2点目
(乃木坂ってどんなグループですか?と問われ、)「優しいですよ。だから思うように捨てられない。」

大園らしい独特の表現であるが、この裏には、乃木坂46を思い切って辞めてしまいたいという想いと常に戦っているというのだろうと私は感じた。

ファンとしては、大園のアイドルとしての才能は物凄いと思う。
ライブでは誰よりもキラキラしているし、バラエティ番組ではその豊かな表情がカメラに抜かれる。ラジオでは独特の感性で笑いをとり、ファンが喜ぶ可愛さを表現する。飾らない発言と絶妙な愛嬌は、「応援したい」という気持ちにさせてくれる。

だから、アイドルでいることにもっともっとやりがいを感じる時が来るといいなと願う。

総括

個別のメンバーで言うと、インタビューの受け答えで特に印象に残ったのは、久保史緒里・大園桃子・菅井友香・大園玲。深い話題への言及が多く、非常に楽しませてくれた印象がある。
また、グラビアで特に印象に残ったのは、齋藤飛鳥・遠藤さくら・久保史緒里・小坂菜緒・清宮レイ。清宮レイはこの中で異質な存在だが、あんな笑顔のグラビアは他にない。2021年も非常に楽しみだ。

2020年は、乃木坂46にとっては白石麻衣の卒業・3期生3人をフロントに据えた26thシングル選抜メンバー発表と、転換期となる年だった。
インタビューとしても、先輩が築いてきた「乃木坂らしさ」を後輩にどう伝えていくか・新しさをどう足していくかといった話題が多かったように思う。
「乃木坂らしさ」とは、楽曲のパフォーマンスだけでなく、テレビ番組やモデル活動等での振る舞いも含めた、総合的なブランディングのことだと思う。
そこへの意識の高さは乃木坂46というグループの強みだと感じる。
これからもきっと乃木坂46は、私たちを魅了し続けてくれることだろう。

欅坂46は、平手友梨奈の脱退に始まり、櫻坂46への改名・デビューと激動の年だった。
インタビューとしても、改名・デビューについて取り上げられる機会が多かった。
そんな中でも、自らは楽曲を伝える存在なんだというプライドをどのメンバーも持っていることが印象的だった。
これは、改名した櫻坂46においても大きな強みとなり、きっと猛烈な感情体験を私たちにくれるだろう。

日向坂46は、バラエティ番組での躍進が目立つ年となった。
その原動力には、冠番組の「日向坂で会いましょう」での躍動ぶりがあったと思うし、この番組についてのインタビューを読む機会も非常に多かった。
しかし日向坂46の魅力はそれだけではなく、欅坂46と起源を同じとする楽曲パフォーマンスへの意識の高さがあるとも感じた。
この両輪で日向坂46はさらに躍進していくと期待してやまない。

番外編[1] BRODY 2017年6月号

ここからは番外編として、発売日が2020年よりも前のものだが、個人的に2020年に手に入れて、特に心を動かされた雑誌を2冊ほど紹介したい。

まず、このBRODY 2017年6月号では、3期生のオーディション、お見立て会、プリンシパルでの出来事を、各メンバーのコメントを交えながら物語形式で2万字語られている。
最近発売されたBRODY2021年2月号でも3期生のオーディションから今までを振り返る企画があったが、より短い時間のことをより多いボリュームで語っているため、より深く語られていて面白い。
プリンシパルについては、演出家の徳尾浩司氏にもインタビューを行っており、その目線から3期生が語られているのも興味深い。

個人的には、2017年は既に乃木坂46のファンにはなっていたものの、今ほど熱狂的なファンではなかったため、3期生の最初の頃の活動をよく知らなかったので、かなり知識が補われて良かった。

山下が大園に出会った時に「自分が応援したいアイドル像」そのものだと思った話。
初めてのFNS歌謡祭で先輩に注意された時に3期生内の話し合いで梅澤がまとめ役を果たした話。
プリンシパルでの久保と山下の戦友っぷり。

中でも興味を引いたのは、徳尾氏が大園について、「そういう危うさは今だけのものかもしれないけど、できるなら大園にはあのまま育ってほしい」と述べていることだ。
確かに大園の危うさというのは2021年を迎えた今、当時と比べるとなくなっているものの、「あのまま育った」と言えるのではないだろうか。
当時の魅力を維持したまま大人になった大園は凄すぎる。

番外編[2] TopYell 2018年1月号

大園桃子のインタビューが良いと評判だったので手に入れた1冊。

読んでまさしく、大園のイメージが凝縮されたインタビューだと思った。
テーマは、3期単独ライブ、2017年全国ツアー、これからの目標。
しかし中身は、「自分はアイドルではなく人」「憧れとはどういう感情なのか」「ファンになぜ自分が注目されているのか」「目標を持つ必要性」といった抽象的かつ精神的な話題について、大園とライターが話し合いをしているという面白い構造になっている。

その話し合いの中に、大園の魅力が詰まっている。
自分の考えをしっかり持っている頑固なところ。
物事を結構俯瞰で見ていて共感性の高い考え方をするところ。
しかしどこか多くの人の発想にない、ハッとするような発言をするところ。
そのどれもが、2021年を迎えた今も変わらない大園の本質的な魅力のように思う。

大園は、自分は珍しいから注目されているだけで慣れたら注目されなくなるとも述べている。
それは一見すると納得性が高い発言ではあるが、実際はどうだろうか。
2021年を迎えた今でも、大園は多くのファンを魅了し続けている。
これについては、大園ではなく、ライターの「大園さんはステージで輝ける華があると思いますよ。他の人には出せないような。」が全面的に正しかったのだ。

対象雑誌・本一覧

2020年に読んだ以下の計109冊(うち紙版71冊・電子版38冊)を対象としました。

B.L.T.系(東京ニュース通信社)計23冊(うち紙版23冊)
・B.L.T. 2020年3月号-2021年2月号
・vol.51, 53-55, 57, 58, 61
・graduation2020高校卒業
・graduation2020中学卒業
・B.L.T. SUMMER CANDY 2020
・20±SWEET 2021 JANUARY

EX大衆(双葉社)計12冊(うち紙版2冊・電子版10冊)
・2020年2月号-2021年1月号

BRODY・BUBKA(白夜書房)計11冊(うち紙版11冊)
・BRODY 2020年4月号, 6月号, 8月号, 12月号, 2021年2月号
・BUBKA 2020年4月号, 6月号, 9月号, 11月号, 12月号, 2021年1月号

FLASHスペシャル・Platinum FLASH(光文社)計5冊(うち紙版5冊)
・FLASHスペシャルグラビアBEST 2020年早春号, 2020年秋号, 2021年新年号
・Platinum FLASH vol.12, 13

月刊エンタメ・OVERTURE(徳間書店)計10冊(うち紙版2冊・電子版8冊)
・月刊エンタメ 2020年3月号-2021年2月号
 (※6・7月, 9・10月, 12・1月は合併号)
・OVERTURE No.22

アップトゥボーイ(ワニブックス)計3冊(うち紙版3冊)
・アップトゥボーイ 2020年3月号, 10月号, 11月号

CMNOW・GIRLS STREAM(玄光社)計2冊(うち紙版2冊)
・CMNOW vol.204
・GIRLS STREAM 02

その他アイドル系雑誌 計4冊(うち紙版4冊)
・日経エンタテインメント! 乃木坂46 Special 2020(日経BP)
・別冊カドカワ 総力特集 欅坂46/櫻坂46 1013/1209(KADOKAWA)
・WHITE graph 004(講談社)
・Top Yell NEO 2020 AUTUMN(竹書房)

写真集 計5冊(うち紙版5冊)
・山下美月1st写真集 忘れられない人(小学館)
与田祐希2nd写真集 無口な時間(光文社)
・秋元真夏2nd写真集 しあわせにしたい(竹書房)
梅澤美波1st写真集 夢の近く(講談社)
白石麻衣 乃木坂46卒業記念メモリアルマガジン(講談社)

パンフレット類  計5冊(うち紙版5冊)
・舞台 飛龍伝2020
・日向坂46ドキュメンタリー映画 3年目のデビュー
・日向坂46ドキュメンタリー映画 3年目のデビュー 別冊パンフ
・僕たちの嘘と真実 Documentary of KEYAKIZAKA46
・映画 映像研には手を出すな!

新聞  計3冊(うち紙版3冊)
・日向坂46新聞 創刊号(スポーツニッポン)
・乃木坂46新聞 デビュー8周年記念(日刊スポーツ)
・乃木坂46新聞 2020秋新章突入(日刊スポーツ)

その他、紙版で購入 計6冊
週刊プレイボーイ 2020年4月6日号(集英社)
日向坂46ストーリー(集英社)
・のぎたび in ハワイ 白石麻衣&松村沙友理、スペイン 齋藤飛鳥&星野みなみ、ニューカレドニア 堀未央奈&北野日奈子(幻冬舎)
・ロッキング・オン・ジャパン 2020年10 月号 (ロッキングオン)
・箱根駅伝2021完全ガイド 陸上競技マガジン1月号増刊(ベースボール・マガジン社)
・週刊ヤングマガジン 2021年1月8日合併号(講談社)

その他、電子版で読んだもの 計20冊
・FRIDAY 2020年5月15日号(講談社)
・FRIDAY 2020年5月29日号(講談社)
・FRIDAY 2020年10月23日号(講談社)
・FRIDAY 2020年11月6日号(講談社)
・FRIDAY 2020年12月4日号(講談社)
・FLASH DIAMOND 2020年8月20日増刊号(光文社)
・FLASH 2020年10月20日号(光文社)
・FLASH 2021年1月5・12日号(光文社)
・週刊SPA! 2020年5月19日号(扶桑社)
・週刊SPA! 2020年9月29日合併号(扶桑社)
・日経エンタテインメント! 2020年5月号(日経BP)
・anan 2020年11月11日号(マガジンハウス)
・with 2020年4月号(講談社)
・with 2020年6月号(講談社)
・with 2020年11月号(講談社)
・Ray 2020年6月号(主婦の友社)
・Ray 2020年12月号(主婦の友社)
・CanCam 2020年6月号(小学館)
・Seventeen 2020年12月号(集英社)
・JJ 2020年12月号(光文社)

なお、以下は対象外としました。
・FRIDAY連載の乃木撮・日向撮
・電子版では目当てのページの大半が読めなかった雑誌
・インターネット記事
・その他記憶・記録がないもの

※番外編:発売日が2019年以前だが今年手に入れた雑誌・本 計16冊
・B.L.T. 2019年5月号増刊日向坂46版(東京ニュース通信社) 
・BRODY 2017年2月号(白夜書房)
・BRODY 2017年6月号(白夜書房)
・BUBKA 2017年6月号(白夜書房)
・BUBKA 2018年10月号(白夜書房)
・アップトゥボーイ 2017年4月号(ワニブックス)
・アップトゥボーイ 2018年6月号(ワニブックス)
・EX大衆 2017年12月号(双葉社)
・月刊エンタメ 2017年10月号(徳間書店)
・MARQUEE vol.119 (MARQUEE Inc.)
・MARQUEE vol.126 (MARQUEE Inc.)
・TopYell 2018年1月号(竹書房)
・BOMB 2018年12月号(学研プラス)
・FLASHスペシャルグラビアBEST 2017年盛夏特大号(光文社)
・別冊カドカワ 総力特集 欅坂46 20190807(KADOKAWA)
・そお星人がやってきた!(三恵社)

P.S. 

雑誌は買っても実質タダだという話。

2020年は雑誌を買い過ぎてしまったように感じているが、しかしながら、買ったところで実質タダなのだという事実を紹介したい。
それはチェキが当たるからだ。2020年に買った雑誌のうち、2021年1月4日現在で、3枚のチェキが当たった。
実際のチェキ当選率と関係あるかは分からないが、私は感想をびっしりと書いて応募している。そこにかなり時間を使っているという意味では多大なコストを払っている気もするが、それは趣味なのでやはりタダなのである。
なお、体感的には推しメンのチェキが当たる確率が圧倒的に高い。それが統計学的にもっともらしい仮説なのかどうかは未検証であるが、アンケートで推しメンをアピールしている成果だと私は信じている。

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