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【泡盛】奇跡の一本我が家へ

沖縄の酒といえば「泡盛」。
私は沖縄へ行くまで飲んだことがなかった。
飲んでみたらすっかりハマって、今では泡盛派。
うまくて楽しい酒だ。飲み過ぎなければ。

沖縄には泡盛バーなるものがあって、店内の壁一面に泡盛が並んでいる。
「もし、地震が来たら……」なんてことを考えてはいけない。
背筋がゾクゾクして落ち着いて飲めなくなる。

那覇市壺屋にある泡盛バーで「奇跡の一本」に出会った。泡盛ツゥの間でそう呼ばれているらしい。

比嘉酒造の残波1999年。

その時はしたたか飲んでいたので、どれもこれもうまいじゃないかと思ったのだが、もう一度佇まいを正して味わってみたいと思っていた。

それが3月の話。
次の沖縄旅で佇まいを正し、再度残波1999年と向き合うつもりでいた。

なのに!
向こうから来た。

今週末まで開催されているめんそーれフェスタ。
残波を製造している比嘉酒造さんも出店している。

イチオシ泡盛は、もちろん残波1999年。
さすがだ。

実は遡ること江戸時代。
酒にも相撲のような番付があった。
西の横綱に記されていたのは「泡盛」。

あのペリー提督も訪問記の中で泡盛を「フランスのシェリー酒みたいでうまい」と絶賛していた。

この風格

泡盛は瓶でも熟成する。時が経てば経つほどおいしくなる。

購入前に試飲させてもらうと、41度という強さを一瞬忘れるようなまろやかさだった。

静かな酒。

誰になんて言われようとひとりかせいぜいふたりで味わいたい。
しかもごちゃごちゃ喋らない人と。
同じように泡盛をたいせつに飲む人と。

舌の全てに行き渡らせて味蕾ひとつひとつに届けたい。

これは唸る酒です。


残念なことがひとつ。
この酒に相応しい酒器をまだ持っていないのだ。

國吉清尚の酒器がいい。高額なのだが。
カラカラ(徳利)とちぶぐわー(お猪口)一式が30万で手に入ればいい方だ。
私には不相応である。

ずっとワインコレクターを他人事に見てきた。
気がつけば私の泡盛倉庫には10本以上の酒が眠っている。
同じ穴のムジナになっていた。

残波を開けようか、國吉清尚の酒器を迎えるまで取っておこうか、本気で悩んでいる。

人生、いつまで続くかわからないし飲んじゃおうよ♪という声に気持ちが傾いている。

國吉清尚のカラカラとちぶぐわー
ほろ酔いの帰り道、猫を愛でるよろこび

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