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え、恨まれてるの? マカピーの日々 #1203

マカピーです。
恨みを買った覚えはないのですけど。

最初に異変に気が付いたのはハナさんでした。

ハナ:「誰もいないレストランのカウンターテーブルのグラスが床に落ちて割れたのよ。それでおかしいなって思ったの」
マカピー:「それって、たまたまでしょう?」

ハナ:「それだけじゃないのよ。アディの話では彼女がレストランを始めるのはこの地域の人なら誰もが知っている事なのに、お客が殆ど来ないっておかしいって言うのよ」
マカピー:「て彼女は以前同じ場所でかき氷屋をやってたんだからね。それでも宣伝はしてないけどね(笑)」

ハナ:「それで、わたしマイのお姉さん宅であった祈祷師に連絡したのよ」
マカピー:「え、彼と頻繁にコンタクトしていたんだ?」
ハナ:「違う、異変があったからよ。それに以前も商売の事で相談していたでしょう?今回のレストラン開店までの事をいろいろ説明したの」
マカピー:「ああ、そうだった(マカピーは「商売に向いていない」っていわれてちょっとショックだったけど)」

ハナ:「それで、彼曰く店に『呪いが掛けられている』って言うのよ」
マカピー:「またまた・・・」
ハナ:「それで、ロビンに相談して以前世話になったこちらの祈祷師に来てもらったの、さあ行きましょう」

マカピー:「どこへ?」
ハナ:「決まってるでしょ、レストランのあるダタランよ。祈祷師に呪いを解いてもらうの!」

(エクソシストですかね?)


小さな巻貝が打ち寄せられていました

すっかり日の暮れた店の外のテーブルにロビンたち5名がいて、その中に忘れもしないマカピーの下痢の治療に当たってくれたあご髭のある祈祷師がいました。

ハナさんは、これまでの経緯ともう一人の祈祷師から聞いた話を彼に話をしてあり彼が店の中の柱の陰で発見したという小さな布切れを見せたのでした。

マカピーも見せてもらうと、プラスチックの包みの中に古ぼけた布切れがありました。

ハナ:「死体が身に着けていた衣装の布(キレ)で、呪いが掛けられているの。これは燃やしてはいけなくてトイレに流すように言われたの」
マカピー:「誰がそんな事するんだろう?」

ハナ:「その女性は体が大きく顔が四角いって言ってたの」
マカピー:「女性なの?前回は男性だったよね」
ハナ:「この近くの店の女性よ。彼女が仕込んだらしいの」
マカピー:「本当に? どうして彼女がそんな事するの?」

ハナ:「彼らは私たちに出て行ってもらいたいのよ」
マカピー:「ボクらが支援したけど、アディのお店だよ」
ハナ:「そんなこと彼らに関係ないの。これまでにどんなに邪魔されたか覚えている?管理事務所に苦情が行ったりしたでしょう」
マカピー:「ああ、覚えている。ここの全体のプロモーションになるように周辺の掃除やゲートを直し、喜んでもらっていると思ったけど」

ハナ:「そうじゃないんだって。祈祷師に言わせると彼らは私たちが怖いんだって言うのよ」
マカピー:「うん?それってどういう事?」
ハナ:「ここは閉鎖社会だから、新参者を嫌うのよ。だから私たちの店でなくアディの店って事にしたでしょう」

夕暮れの海上に光る入道雲

マカピー:「だから、開店したら表向き我々は店の経営に関わらないことにしていたじゃない」
ハナ:「でも、コックが見つからなくなって予定が変更して、いまだに私が午前中のビュフェ料理(作り置き)を料理をしているのよ。そしたらなんと、私が料理したものはハラムで食べてはいけないっていう噂まであるらしいわよ」

マカピー:「あらら、そりゃひどいなあ。そんな噂を立ててどうするんだろう」
ハナ:「彼らは私が怖いんだって。きっと私達ってここの人にとって異分子なのね。私は今はトドン(ヘジャーブ)を被っていないけど、れっきとしたムスリムよ!本当失礼しちゃうんっだから」

https://www.parcic.org/report/palestine/palestine_learn/18024/

マカピー:「まあ、ここって辺鄙な田舎だからね」
ハナ:「それにしたって、ブラックマジック(呪い)をかけるほど嫌らいってどういう事よ」

しばらくこんな風に続くのかなあって思っていると

ハナ:「実はあの祈祷師って料理が出来るんですって」
マカピー:「え、どういう事?たしか彼は普段アブラヤシ畑で働いているって聞いたよ」
ハナ:「畑で働くのより給与が良ければ、それと家が遠いので近くに住むところがあればレストランでコックとして働く事も出来るって」

ハナ:「そうしたら、彼に店を守ってもらう事も出来て一石二鳥よ」
マカピー:「そうなると良いね」

取りあえず、例の布はハナさんが民宿に戻り、トイレに流したのでしたが6回目のフラッシュでやっと流れたそうです。


ロビンは次男のジュルハッサンをつれて夜の海に釣りに出かけました

ヤレヤレ

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。現代的な感じがしないなあ(笑)







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