お客さーん、どこ行ったの? マカピーの日々 #1401
マカピーです。
ラマダンカリーム!(断食月おめでとう)のマレイシアからです。
これまでにお伝えしてきている様に、マカピーはマレイシアでレストランやってます。
マカピーが調理人として厨房に立っているわけではありませんが、パートナーのハナさんと一緒に運営しているんです。
ちなみにハナさんは「飲み物係」を短期間にしっかり体得して息子のアジズと一緒に店員としても働いています。
さて、3月11日の夜から始まったラマダーン(断食月。マレー語ではプアサといいます)は4月10日まで約1月間続きます。
で、「断食」期間を地元レストランはどう運営するのかというと、ムスリム(イスラム教徒)に食事を提供する事は「断食を妨害」することになり出来ません。
ただ、お持ち帰りの料理を作る事は出来ます。
また、非ムスリムの人には食事をとっていただいても構わないのですが、あまり大っぴらに食事をとるところを見せる事が出来ないので、半分店のシャッターを下ろして、外から見えないテーブルで食べてもらおうという事にしたんです。
夕陽が落ちた後の食事開始時間までは「お持ち帰りメニューのみうけつけ」との看板を外に出しました。
日本の多くの人はご存じないかも知れませんが、断食月は実は夜がにぎやかなんですよ。
それはちょっとお祭り気分で外に出歩いて食べる感覚があるんですね。
おそらく、半島マレイシアでは更ににぎやかだと思います。
ですから、マカピーもこちらの人が言うように陽が落ちたら沢山のお客さんがレストランに来てくれるだろうと思ったんです。
ところが、現実はきびしいもので、お客さんが全く来ないんです!
「どういうこと? お客さんはどこ行っちゃったの? 夜の外食を楽しむはずじゃなかったの?」
次第にその理由が分かってきました。
マカピーのいる商業地区より新しくできた、道を隔てた隣の商業地区に100軒ほどの屋台村が出現したのでした。
そこは通常の駐車場を使わせずに区割りした場所で屋台を経営させているのです。
いわゆる夜店の通りがズラーッと出来ちゃったんですよ!
もちろん本格的な料理は出せませんが、若者たちは賑やかな雰囲気が好きですし子供に連れられて家族総出でそちらに行ってしまうのでした。
こちらの商業地区のレストランにはお客さんが流れてこないので閑古鳥が鳴いてます!
うーん、こりゃやられたなあ!
後で分かったのは、そちらの地区が出来る前はこちら側で同じような屋台村が出来ていたのだそうです。
だれが組織しているのか分かりませんが、彼らの方が企画力があったわけですし、こちら側は対抗策を取ることが出来なかったという事になります。
マカピーはハナさんと相談しました。
「このままの状態だと、お店を開いているだけ無駄になってしまうよね」
「一週間様子を見て見ましょう。屋台村に飽きればこちらにお客が戻ってくる可能性もあるし」
さて、そろそろ1週間が経つのですがまだ客足は戻りません。
それでも、お客さんがいないので若いスタッフと一緒に賄い飯を食べながらワイワイするのもなかなかいいものだと思うのでした。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。さて、どうしたものかなあ。