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海のワニ マカピーの日々#1017

マカピーです。
マレーシアのその海辺には目立つ赤い看板で「遊泳禁止、ワニがいます!」と注意していました。

通常はAWAS(危険)レベルで「注意、周辺でワニがいたと報告されています」と書かれている掲示板は、州都コタキナバル近辺でもあちこちで見かけます。

まあ、普通って事ですね。

実際マカピーも散歩で利用していた総合運動場の池でもさほど大きくない個体を見ています。

ちなみにマレーシア(それから共通の言語と文化を持つ隣国のインドネシア)ではカンチルとブアヤの話が有名です。

カンチル(マメジカといわれる世界で一番小さな鹿)がブアヤ(ワニ)の頭数を数えるといって島の間に並ばせて向こうの島へまんまと渡ったという話ですが、どこかで聞いた話と似てませんか?

そうなんです、『因幡の白兎』(いなばのしろうさぎ)のコピーかな?って思うくらいですよね。

ただし日本のは日本神話(古事記)というのでなんとなく日本の方が古そうですがどうでしょう?

もっともマレーシア版には大国主命(おおくにぬしのみこと)などは登場しませんし、カンチルではなくウサギであり、ワニではなくサメの違いもあります。

ただ、日本ではサメの事を「ワニ」と呼んでる地域もあるし、苗字に「鰐淵」さんという方もいますが、日本にワニがいたのかというとどうやらサメを指していたのではないかと想像できますが、実際にこちらのイリエワニは海水でも大丈夫で、更に遠くまで泳げるというのです。

もしかしていきたまま日本まで流れ着いたこともあるかも知れませんよね。
気温が高かった昔は日本でも本物のワニがいたのかも?(笑)


一度子供がワニに食べられたって言う話も聞いたけど

さて
ちなみにサメはマレー語でイカン・ユーって言います。
長年連絡を取れなかったのにサバの地方都市で再会した友人もかつてはマレー語クラスの仲間内で「イカンユー」って呼んでいました。

それで、昨年彼とその息子にも会ったので彼の名前を聞いたら「ユー」って言うんです。

マカピー:「え、イカンユーの息子はユーっていうの?そりゃ冗談かい?」
イカンユー:「違うよ、サメの意味でつけたんじゃないよ!日本語にもユウってあるだろう。ボクのあだ名とは関係ないよ!」
マカピー:「ふーん。ずいぶんできた話だなあ(笑)」

今回は村人と浜辺で夕食を取っていると、その中の一人の若者が「あ、ワニがいる」と言ったのです。

ハハーン、いつものようにマカピーを驚かそうとしているのだな。

ところが若者は更に沖合に浮かぶ細長い黒い影を指さしたのです。

ああ、確かに何かいるようです。

ただマカピーには2メートルを超える丸太のような浮遊物体に見えたのです。

ところが、この丸太ちゃんと潮の流れに反してゆっくり移動しているのでした。更に目を凝らして眺めていて分かりました。

本当だ、あれはワニだ!

どおりで、この周辺の立て看板では「ワニがいるので遊泳禁止!」となっていたのです!


アウトリガー付きの手漕ぎ小舟ですがスイスイ波をかき分け進みます!

マカピー:「本当にいたんだ!怖くないの」
若者:「人を襲ったりすることは殆ど無いんだ。ああして時々行ったり来たりするけどそれだけなんだ」
マカピー:「普段ワニはどこにいるの?」
若者:「川にいるんだけど洪水があると押し出されて海に出てくる。かれらは魚とかとって食べているんだ。滅多に人を食べないね」

たしかに近くを漁民の小さなボートが通り過ぎたのですが、ワニも水に潜るわけでもなし、ボートの漁民も分かっていてもそのまま通り過ぎて行きました。

マレーシアでは野生動物に対してもなんとなく、「ゆるーい」関係があるように思えました。

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。誰にも生きる権利がある?


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