チャランポランな人格? マカピーの日々 #1166
マカピーです。
昨日の続きでサバの人々の性格を考えました。
従弟が亡くなった話をしていても、淡々と仕事を続けるこちらの人の事を書いたのですが、なぜかしら今朝になってもその事が頭から離れませんでした。
従弟の兄弟二人が巻き込まれる大変な事故が起きた。
生活を支える糧を生む海藻が目の前で、大波にさらわれてゆく。
というのが昨日の話題でしたが、それだけではありません。
今年の3月頃でしたでしょうか、村の乳児が連続して亡くなりました。
小児科医でもあるハナさんは「え、先日村の家族を訪問していた時にあったあの色白のぷっくりしていた子でしょう?一体何があったの?」
ロビンは「熱が出て、あっという間に死んじゃったんだ」と聞いてきたことを伝えると「私がここに来ている事を知っているじゃない。どうして教えてくれないの?」
ロビンはそれには答えずに「若い夫婦は亡くなった子供は仕方ない。また作ればいいんだ!」って言っていたと伝えました。
ハナさんはこちらに向き直って「ほら、これよ!こうやって救える命を諦めちゃうのよ、ここの人たちは」
確かに貧しさもあるのですが、マカピーから見ても公衆衛生的な基本的知識が欠落しています。
マルシアルの子供は既に3人もがハナさんの点滴治療を受けています。
そして11か月の赤ちゃんもお乳を飲まなくなったと相談があり、早速ハナさんが診てみるのでした。
ハナ:「この子hz水分が欠乏しているのよ。一昨日教えたORS(経口補液)はどうしたの?え、パラセタモール(解熱剤)をずっとあげているですって。ダメよ、一週間以上も乳児に薬をあげては!薬は毒よ!簡単に自分の判断で薬をやっちゃダメなの!」
ハナ:「やっぱり点滴するしかないわね。どうしてお宅の子ばかり点滴するのかしら?」
マカピーも手伝って点滴の準備をするのですが、手も足の静脈が見付けづらいのでした。
留置針をセットしても、体が乾燥して液が静脈に入って行かないのです!
それでも全ての手と足の静脈に挿すのですが、最後にもう一度手の甲に挿すことに成功、やっと液が入って行った時はこちらもホッとしました。
泣き叫ぶ赤ちゃんの手足を抑えているマカピーの眼の前で、奥さんが乳児に乳房を含ませているのです。
血管を探せるのですが、液が入って行かない状況の中でもハナさんは諦めずにトライするプロ意識はすごいものでしたが、終わるとマカピーも疲れを覚えました(笑)
こうした薬はハナさんが懇意にしている薬局から仕入れています。彼女は診察代は一切受け取りません。薬代を実費に少し上乗せするだけです。
それなら村人も支払えるからです。
マルシアルのところはかなりの薬代になっていて、生産物が出来たらそこから差し引いています。
話がそれました。
何故、諦めちゃうのか?
マカピーは彼らに「諦観」があるのかしら?って思ったのです。
つまり不幸な事があっても、その事を深く考えずに非日常を日常に変えてしまう事で、ここの人たちは精神の安定をはかって来たのではないか?
治療の件もそうですが、お金がないので医者に診てもらうというのはかなりハードルが高くなるのです。
ハナさんのような医者はこの田舎にはいないからです。
そうすると、小さな雑貨店で購入できるパラセタモールやパナドールでごまかしているケースが多いのです。
これで治らなかったら、仕方が無い!
自分の子供が苦しんで亡くなるのを、貧乏のせいにも、ましてや神様の征夷する訳でもなくただそれを受け入れる事で、これまで何とかやって来たのではないでしょうか。
そしてそれに対してクヨクヨしない行動様式が普通になってしまったから、マカピーがちょっと見た感じで「ここの村人はチャランポランなんだよね」
なんて、軽々しく評価してしまうのかも知れません。
マカピーのここでの生活は、大都会とは違う世界ですがいろいろ考えさせてくれるのでした。
マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。悲しみを軽減する方法なのかな
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