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奇跡のあった晩はWi-Fiが落ちた マカピーの日々 ♯1539

マカピーです。
落雷の影響でハリー叔父の家のWi-Fiが2日間切れました!

日曜日にオーロラ地区のエデン村に行く事になったのは、以前そこからハナさんのクリニックに来てくれた人がいたからでした。

3年前歩行が出来なくなかった娘(ダヤン)を抱きかかえて来た父親が「この子を助けてくれ」とハナさんに会いに来て治療すると歩けるようになり元気で暮らしています。

そもそも別の病院で「結核」と診断されたのですが「誤診」と分かったハナさんが治療したのですがこうした噂が沢山の人を引き付けるのでした。

本来彼女がフィリピンにやって来たのはハナさん自身の病気治療(手術)だったのです。

もっとも自分の甲状腺手術をしたのはミンダナオ島の都市だったのですが、既に沢山の知り合いがありNGOを作ったりしていたので静養が出来なかったので、親戚を頼ってルソン島中部に来たのだそうです。

実は彼女はフィリピン国籍も持っていてハリー叔父と同じファミリーを名乗っているのでした。

本当は静養するつもりだったのですが、彼女が医師であると分かると「病院から見放された」患者さんが見て下さいとやって来てくるようになりました。

前述のように「もう治らない」とみられていた人が元気になるので、あっという間に患者さんが集まってしまったのです。

朝は夜明け前から人が家の前に待つほどになり、ハナさんが静養しているどころではなくなり患者につききりになると食事や洗濯もロスリンやジョスリン(助産師)と組んで仕事をするようになったのだそうです。


田んぼでカエルを釣った成果がこれです!もちろん食べます(笑)

結局患者が途絶えるのが深夜になるというような殺人的なクリニックは口コミで州を越えて沢山の患者さんが集まるようになったのですがたった3か月しか活動しなかったのに、彼女の再来を待ち望む人がいるのでした。

叔父の場合は「酒タバコの量を落とさないと体を壊す」と三年前から注意し続けていたのですが、彼は離婚後、息子も手元にいなくなったので、その無聊を慰めるように酒量が落ちる事は無かったのだそうです。

そして、ハナさんが予想した通り今年の1月には脳梗塞となってしまい半身麻痺に苦しんでいますけど。

今回の旅ではマレーシアで出会った理学療法器具を携えてきました。

それはちょっとヘアドライヤーのようなものですが、そこから発生される振動が体の不調を調整するものでした。

実際に彼女が自分で試してみると「これはいい!」と直感して「これならハリー叔父のリハビリ治療にも使える」と購入して持ってきたのです。

こちらに来てからずっと彼にも施療しています。

更にいくつか持ち込んできてエデン村のエレンはその一つを購入して母親の体調管理に使いたいとプレゼントしたのでした。

今回はその使用方法を実際に他の患者さんを通じてデモンストレーションをしたような形になりました。

午後になり、そろそろ帰ろうかと思った矢先にドーっと大粒の雨が降ってきました。

しばらくすると雨が止みバイクに荷物を積み込み始めると、近所から来てくれと連絡がありました。


毎日雷雨が発生します

49歳主婦が脳溢血で倒れ、治療に遠い病院へ連れて行ったけれども「治療の見込みがない」とちょうど家に帰されてきたところだったのです。

最初は「様子を診るだけ」と出かけて行ったのですが、戻ってこないばかりかダヤンがやって来て「ドクターが理学療法器具をつかうから」と取りに越させたのでマカピーもそれについて行きました。

村の一角にあるサリサリ(雑貨)をやっている家に、酸素吸入器に繋がれた女性がベッドに寝ていました。

ハナさんによると「まだ脳圧が高くて意識不明が続いている。バイタルサインは悪く、自律呼吸もままならない状態で手足も冷たくなっていたわ」という状況でその家人がハナさんを呼んだのは「ダメ元」だったのでした。

ハナさんは患者の全体の様子をチェックすると、理学療法器具(ブロアー)を手順通り、手のひら、足の裏と施療を進めると患者の手足が少し動き始めたので家族が騒然とし始めます。

ハナさんはマヒしている神経をほぐすように治療して行くと患者が自分で酸素マスクを外し始めたので「奇跡だ」と周囲の様子が変わってきます。

ハナさんが汗だくになって一時間施療を終えると、患者は排尿もして呼吸も良くなり何よりも目を開けて周囲に注意するようになったのです。

「ありがとうございます」と声が上がりました。

紹介したエレンの家族もダヤンも近所の人の人が助かる様子に誇りに思ったのか「遅くまでありがとうございました。彼らも喜んでいましたね。今からバイクで帰るとハリー叔父の家方面はかなりの雨がありそうですから危険です。うちの車でお送りします」という事になりました。

バイクに乗って行く人、車で送り届けてくれるなどなんだか皆さんの気持ちが伝わってくるような気持ちでした。

日がとっぷり暮れた7時過ぎに戻ってくるとハリー叔父は夕飯を食べずに待っていました。


雨が降ったら無理しないこと!

家の前に住んでいるジョンに頼んで夕食を買ってきてもらいハリー叔父と食べるのですが激しい雷雨があってインターネットが途切れたままだというのです。

ハリー叔父はインターネットでテレビを見ているので、それが途絶えるのが耐えられないらしくしきりとプロバイダーの会社に電話を入れていましたが、どうしようもない時は諦めるしかありません。

久しぶりに静かな夜となりました(笑)

あらら、マカピーも毎日のnote投稿が出来なくなっちゃった。

まあ、こんな事もあるもんですね!

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。また伝説が生まれる!

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