マレーシア・イスラム美術館/アラビア文字に幾何学模様/イスラム芸術の神髄を愉しむ!
〇マレーシア・イスラム美術館
マレーシア人の宗教は、イスラム教が60%、仏教が20%、キリスト教が9%、ヒンドゥー教が6%と多岐にわたる。民族で見るとマレー系がイスラム教、中国系が仏教、インド系がヒンドゥー教、イギリス植民地時代の名残でキリスト教信者もいるそうである。
私はマレーシアと言うとイスラム教の国と言うイメージが強かったのですが、実際には多民族、そして宗教の自由が認められいて他の宗教を信仰している方も多く居ることに改めて驚かされました。
その中でもやはり大半を占めているのがイスラム教なので、そして国教にもされているので、滞在中は少しでもイスラム教に関わる経験をしてみたいと考えていたことから、前回はマスジット・ジャメに、そして今回はイスラム美術館を訪れてみました。
下の写真が美術館の建物になりますが、美術館に相応しく洗練された雰囲気を醸し出して居ります。
この美術館は、クアラルンプール駅からゆっくり歩いても10分くらいで行ける場所にあります。そこから更に奥に進むと大きな公園があり、時間に余裕のある方は散歩を兼ねて行かれてはどうかと思います。
館内に入ると、先ず大きなホールに入ります。そこは広々として清潔感漂う空間となっていましたが、天井を見上げると何故か違和感を感じました。その原因を暫く考えていましたが、天井にある大きな半球体のドームが通常とは逆向きに取り付けられているからだと分かりました。
私の経験では、天井のドームは空の方向に出っ張り、外から見ると丸い半球体の屋根を呈しているものだと思っていたからです。私が無知なのかも知れませんが、私はそう言うものだと思っていました。逆さドーム初めてみました。
★幾何学文様・カリグラフィー
これは直径2m近くある芸術作品でしたが、良く観ると文字がぎっしりと書かれていました。
この文字を読める方は先ずいないかと思いますが、書かれている内容を注目するのではなく、文字を含めて全体を造形物として捉えることが重要なんだと思います。観て素直に感じれば良いのだと思います。
と言うことで、アラビア文字の読めない私にも、なんとなくこの作品の高い芸術性を感じとることが出来た、と言うことにさせて頂きます。皆さんはいかがでしょうか?
こちらも同様に2m位の大きな作品です。更に細かい文字でびっしりと板全面に文字がびっしりと書かれています。文字の形は、下の作品の上部にサンプルが表示されていますが、明らかに上の作品とは形が異なります。
基本はアラビア文字だとは思いますが、作者の作品に対するイメージで使用する文字の形を変えているのかも知れませんが、どうなんでしょうか。
こちらの作品は唐草模様やアラビア文字を図柄に刺繍してました。大変、精巧で緻密に仕上げられて居りました。
★美術品
展示されていた美術品です。この美術館の入り口にも青いタイルが使用されてましたが、マレーシアのイスラム教では青色がポイントなのかも知れません。
芸術作品の中にも度々使われているのを見ることができました。お皿や壺等も飾られてましたが青磁の鮮やかな青が印象的でした。
翡翠でしょうか、綺麗な宝石です。
★コーラン
イスラム教の書物コーランだと思います。文字だけのもの、絵のように綺麗に書かれているもの、木の板に書かれているもの等いろんな種類の書物が遺されています。
イスラム教では偶像崇拝が禁止されていることから、アラビア文字その物が神格化されていったそうである。なので、アラビア文字で書かれたこれらの書物は大変重要な神聖なものであったと考えられます。
初めは文字だけであったものが、徐々に幾何学模様や唐草模様が加えられ、芸術的にも価値の高いものとなっていったと思われます。
幾何学模様の中心に良く観るとアラビア文字が細かく記入されています。モハメッドやアラーの挿絵とか一切使用することなく、文字が中心になっています。
このレベルになると、私には文字なのか記号なのか区別できなくなってきています。
絵の中心部には神様のアラビア文字が書かれています。文字自体が神格化されていました。
木の板に文字が書き遺されています。紙が未だ無かった頃なので、年代的にはいつごろになるのでしょうか。
これは展示品なので信者以外でもその様子を観ることが出来ますが、祈りを捧げる場所なので、私達が立ち入ることができない神聖な領域となります。
★絵画
絵画は、全体的に茶色っぽい色合いの絵が多かった印象が強いです。正直に申しまして、良し悪しの判断基準が私には分からないので、どの絵も同じようにしか見えません。見る人が見れば違いが分かるのでしょうが、私にはどれも同じように見えてしまいました。
★ドーム
この美術館の中で私が気が付いたドームは3個です。通常の形のドームが2個所と逆さドームが1個所になります。いずれのドームも直径が7~8mくらいのかなり大きなものでした。
いずれも綺麗な装飾が施されていていますので、展示物だけでなく天井にも注意して見学していただくとより楽しめるのではないかと思います。
個人的にはかなりハイセンスな芸術性の高い、観ているとすーと吸い込まれて行くような感じがするドームに仕上がっていると思います。
〇マレーシア政府観光局公式サイト(参考)
マレーシア政府観光局による観光案内サイトを以下に添付します。
各地の観光案内からグルメやホテル等マレーシアに関する様々な情報が発信されていますので、旅行の前に一度確認してみることをお勧めします。
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