ダメなものはダメ

子どもが中学生の時
重い水筒を持って登校していた
学校まで徒歩で20分ほど
学校が山沿いにありかなりキツイ坂が2段階ある
いくら若者とはいえ酷な坂道
少しでも荷物を軽くしてやりたくて
500ℓや900ℓのペットボトルに
お茶を入れ凍らせたものと軽い水筒を持たせていた
水筒のお茶を飲み干した頃に
ペットボトルのお茶が飲めるぐらいに解凍されて
とても合理的だと思っていた

でも校則としてペットボトルの持参が禁止だった
保護者が参加する会があり禁止の理由を訊ねた
回答としては
〝ジュース持参との区別がつかない〟
というもの
確かどこかの私立幼稚園では
毎朝登園して来た園児の水筒を開け
ジュースが入っていないか確認していると
聞いた事がある
私はかなり食い下がって発言してみた
なんとなく正しそうな回答をしていた教師が
だんだんイラついてきて
「私がここへ赴任した時には決まっていた事です」
と言ったので
「わかりました」「もういいです」と終わりにした

先日車で走行中に聴いているラジオで
マスク着用についての話をしていた
政府の広報だったのか何なのかは
ちゃんと聞いていなかったのでわからない
CMのように時々挟み込まれているようだった
内容としては今までテンプレのように
聞かされてきた事に加えて
最後の締めとして
「……一人一人がきちんと自分自身で考えて
行動しましょう」と言っていた
散々思考を止めて言う事を聞けと言って来て
最後に自分の頭で考えろ…という事か

義務教育でずっと
思考する事を妨げるような教育をして来て
イマドキの若い者はと言われても…と思う

私はめんどくさかったので…
いえ借金返済でキャパオーバーだったので
子どもたちに何か訊かれると
「さぁ？自分で考えてごらん」と言っていた
子育て終了して何かと後悔している方がいるけれど
私は親が子どもにできる事なんて
〝その時まだできない事の手助け〟だけだと思う
親が余計なお世話をしなければ
思考する事が身につくはず
そう思っている