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【へっぽこ体験記】パラグライダーで空を飛んでみたら

自分の世界を広げるための一人旅、日帰り編。
そのとき感じたことを忘れないために、noteに記録していきます。

2021年、24歳は「やったことのないこと毎月1つやる」年にしようと決め、1年間でいろんな体験をしてみた。

新卒フリーランス2年目で、自分で経験を拾いにいくしかないし、何をしたらやりたいこと(体験のプロデュース)を仕事にできるようになるのかが掴めずにもがいていた。

なので、業務以外に今できることとして、生きていればそのうち体験するかもしれないことを、そのうちじゃなくて自ら迎えに行くことにした。

1ヶ月に1つ何かに挑戦すれば、2021年が終わる頃には12個の新しい経験を得られる。身で得た経験は、自分の知識になる。

その1つとして今回、生身で空を飛んでみようと思った。

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飛びたい場所

富士山の麓、朝霧高原に来た。

何度かパラグライダーが飛んでいるのを見かけたことがあって、富士山の近くで飛ぶのって良いなと思っていた。

私は今、静岡県に住んでいるので、それができる。

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スカイ朝霧

ネットで予約して3日後、パラグライダースクールに到着。

他に人はいなかったので、マンツーマンでスタッフの人が説明をしてくれた。

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契約書に記入

ハイエースに乗り、飛ぶ場所に向かう。

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どんどん山を登っていく
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山の上に行くと、雪が積もってる

5分ほど走り、山の中腹の開けた場所に着いた。

景色は、縦にも横にも富士山と街が広がっている。

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崖に向かって走る

パラグライダーは、走って飛ぶ。
ということは分かっていたけど、思っていたより助走距離が短い。

しかも、走る先は崖

断崖絶壁

「ここから落ちたら死にますか?」と聞いたら、「死にます」と言われた。 

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飛ぶ準備

パラグライダーのモコモコした布は、意外と大きい。(キャノピーっていうらしい)

そして紐が多い。
飛ぶときに絡まらないよう、1本1本せっせと並べていて大変そうだった。

準備ができたら、あとはただ良い風を待つ

ちなみに1人で飛ぶのではなく、後ろにスタッフの人がついてくれる「タンデムフライト」というコースにした。

何回か風を見送った後、「あ、これいいんじゃない!?」という風が来たらしく、心臓の準備が整う間もなく「よし、行こう!」となった。

先頭は自分。後ろにタンデム兄さんとパラグライダーがついているから、重くて走るのが難しい。

走る練習とか無いんだ、と思いながら崖に向かって全力疾走する。すごく不自然な感覚がする。

地面が無くなったら、もう飛んでいた。


靴脱げた



飛んだ瞬間、山へ真っ逆さまに落ちていった。

「うっそーーーーーーーん」と、
後ろのタンデム兄さんが叫んでいる。

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片足が寒い。

でも今やるべきことは、この景色と感覚に向き合うことだと思い、すぐに気持ちを切り替える。

パラグライダーは意外と安定していて、「飛んでる」というより「浮いてる」という感覚だった。

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10分間の浮遊が終わり、無事原っぱに着地。

「飛べたねー!」と、受付のおじさんがにこにこして声をかけてくれた。

でもすぐに私の片足に気づいて、「靴どうしたーーー!」と困惑おじさんになった。

他のお客さんが、「サンダルあげようか?」「登山靴ならあるよ!」「裸足で飛ぶのはレアだよ!」と、優しい声をかけてくれる。

悲しみつつもありがたい気持ちになった。

でもやっぱり悲しい。
というか帰り道どうしよう。

と思っていたら、

車が1台、ブーンと走ってきた。


飛ぶときに横で一緒に走ってくれたサポートお兄さんが降りてきた。

手には白い靴を持っている。

ハイ!

と、完全に諦めていた靴が、なぜか目の前に現れた。

落ちたら死ぬ崖を、降りて探して見つけて持ってきてくれたらしい。

逆光も相まったその様がヒーローにしか見えず、周りの人と拍手をした。

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また履けると思ってなかった

「物はいつか無くなるし、、」と、大人らしくすぐに切り替えていたけど、大事なことは簡単に諦めてはいけないと反省した。
自分が諦めている間、探してくれている人がいた。

あと、空を飛ぶときは靴紐はしっかり結ぶべきだ。頭をよぎりつつ、まーいっかーとサボったことが仇となった。

それから感謝の念を忘れないように、定期的に靴のお手入れをするようになった。


おわり


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