問いを生み出すアート思考。
おはようございます。
昨日は、読みたい本を読んだり、映画を見たり、夏服を出したり、掃除をしたり、と大忙しでした!
そして、夜は『哲学対話』というワークショップをZOOMでやってみたので、今日はそこから『問いを生み出すちから』について書いてみようと思います。
実は、昨日読んでいた本の中に、山口周さんの『ニュータイプの時代』『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』があったのですが、『哲学対話』はそこで語られている話ともつながります。
本の中では、これからの時代では、『問いを解くちから』(問題解決能力)を持つオールドタイプよりも、『問いを生み出すちから』(問題発見能力)を持つニュータイプの方が、大切になると語られています。
西野さんもよくおっしゃられていますが、「もうググれば『答え』は出てくるんだから、むしろわからないことに飛び込んで『失敗』したり、『実験』したいすることの方に、価値があるよね」という話です。
哲学対話はまさに、この『問いを生み出すちから』を育てるもので、身近な問いについて、みんなで問い込んでいく対話です。
ただふつうの『会話』とちがうのは、対話にはいくつかのルールがあること。例えば、「何を言ってもいい」とか、「途中で言ってることがわからなくなってもいい」とか、「ボールを持っている人だけが話せる」とか。
どれもシンプルですが、何か結論を出さなきゃいけないようなふだんの会議とちがって、『ただ自由にものを考えられる場』を作ります。
本来は、10人前後で輪になって行うんですが、いまは会えないということで、ZOOMで6人でやりました。
この対話に興味を持ってくれた、いろんな職業や地域の人たちが集まってくださり、わたしは最年少でした。ふだんからわたしは、大学やいろんな学校などで、ファシリテーターとして参加させてもらうことはあるけれど、そこではいつも同年代か年下の人たちだらけなので、『大人たち』との対話はちょっと新鮮でした。
昨日話した問いは次の2つ。
・「暇を極めると人はどうなるのか?」
・「感性があうと感じる時はどういう時か?」
いま生活する中で出てくる身近な問いや、日常会話では話しにくいけど、みんなに聞いてみたいことが出ました。
「暇を極めると人はどうなるのか?」という問いでは、「そもそも暇とはどういう状態か」「暇であることはいけないことなのか?いけないと感じるとすればそれはなぜか?」なんかが出てきて、
対話が深まると、『夢を持つこと』と『暇になること』の相関関係とか、そもそも夢とはかなう終わりの地点があるのかとか、生き方そのものを立ち止まって考え直すような問いにぶつかりました。
そして、「感性があうと感じる時はどういう時か?」の問いでは、『感性』と認識するものの中には、「好きな音楽や服装などの趣味」という上の層と、「正義感や価値観、哲学」という下の層の、二層になってるんじゃないか、とか。「感性を汲み取るには、言葉遣いや思考だけじゃなくて、話すテンポとか肌感みたいな『身体性』がだいじなんじゃないか、という話になりました。
結局、哲学対話は3時間くらいやっていたけれど、あっという間でした。
今回、この哲学対話をやってみて、あらためて『日常から問いを吸い上げていくちから』の重要性を感じて。
というよりも、気づくとどんどんその筋肉は衰えていくんだなと痛感しました。
いま、コロナで外出自粛になっていて、今までよりも『行動』が制限される中で、偶然ふりかかってくるインプットや問いも少なくなっています。
さらに、「お店のお金が回らない」「学校教育がうまくいかない」「病床数が足りない」など、具体的な課題が日々、降りかかってきます。
そんな状況の中だと、目の前にあらわれるひとつひとつの問題(課題)を解いていくことに時間も精神も奪われて、いつの間にか『課題解決型』の『デザイン思考』になってしまう。
でも本当は、世界の仕組みを根本的に問いなおさないといけない今は、もっと未来を構想していく『アート思考』が必要なんだと思います。
『哲学』と『アート』って、一見、関係性がないように見えるけれど、どちらも『世界のあり方自体を問うていくもの』という点で、そこに取り組む頭の使い方は似ているというか、姿勢はおんなじなんだと思う。
西野さんがこのコロナ期間に、『チックタック〜約束の時計台〜』という、感染症をテーマにした絵本の朗読動画を発表されたけど、こうやって世界のあり方自体をみていくのは『アート』だなあと。
(ただ、絵本自体はコロナの1年以上前に発売されていた!予言!)
「エンタメで人を笑顔にする」
「『希望』を作る」
どちらも、同時代的な『共感』だけじゃなくて、『未来』を作っていけるように、わたしももっともっとアート的な視点を取り込んでいきたいです。
そんなことを思いながら、最近は、『スマートシティ』と『アート』と『自然』について考えています。たぶん未来はこっちの方向にある気がする。
このあたりのお話も、また書かせてもらおうかな。
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ちなみに、『考えること』や『哲学対話』については、この本からたくさん学びました。実は、わたしの先生だったりします(笑)でも本当に、おすすめです〜!!
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