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RB5281という眼鏡

20歳を過ぎるまで目がとてもよく、眼鏡知らずで生きてきので眼鏡に対する憧れが人一倍あった。視力検査は1.5を切ることはほぼなく、だいたい2.0。受験資格が視力1.5以上といういまどき理不尽な閾値をもうけられるパイロットの試験なんかも受けられちゃったりしてた。

結局、パイロットにはなれず広告代理店の社員になったのだが、PCに向かう仕事をしていたからかメキメキ視力が落ちていった。「あれ目が悪くなった?」と思い始めたのもつかのま、わずか2年で2.0から0.7への急降下であった。

僕は喜んだ「これで眼鏡がかけられる」と。

最初に買った眼鏡はそのころちょうど出たてのZoffだった。眼鏡がかけられることがうれしい反面、また視力は戻るのではなかろうかという淡い期待もあって高価な眼鏡を買うのは躊躇されたのだった。

それから10年。主にZoffやJins、変わり種では今はなき無印良品なんかも含め、概ね10,000円未満の眼鏡を愛用していたけれど、さすがにもう視力が戻ることもなさそうだし(逆に言うとそのときどころか今に至るまで0.7から下がってもないのだが)、少し良い眼鏡にしようと作ったのがレイバンのRB5281だった。

いまやどこで買ったのかも定かではないが、いわゆるレイバンの定番のウェイファーラーを少し小さくした感じで、レイバンっぽいけどそこまで主張しない感じが気に入った。

そしてそこからの10年はずっとその眼鏡である。といっても、1本目はセルフレームのつやがどんどん無くなっていき、無残なことになったので退役。同じ型の2本目は酔っ払ったときになくしてしまったっぽい。今、かけているのはこれも同じ型の3本目だが、そうこうしているうちに廃盤になってしまったので、あと3本ほど買いためてある。

あと10年は安泰である。

その間、浮気をして他の眼鏡も買ったりしているのだが、どうにもしっくりこないので、結局レイバンのRB2851をかけている。まさに、

眼鏡は顔の一部です。

しがない(ほぼ)無職の中年ですが、サポートしていただけたら喜びます。