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2024年3月15日の雑感ー2月のCPIは再び上振れる。利下げは遠のくのか?ー

前提として

米労働省が発表した2月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.4%上昇と、予想と一致しました。1月の0.3%上昇から加速しました。前年同月比では3.2%上昇と、予想の3.1%上昇を上回りました。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.4%上昇と、予想の0.3%上昇を上回りました。前年同月比では3.8%上昇と、予想3.7%上昇を上回りました。

注目点

ヘッドラインのみでみるならば、インフレは足元で加速しました。また、2か月連続で予想を上回る伸びとなりました。この事実は、米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を早期に緩和する必要性がないことを肯定しているようにみえます。

しかしながら、インフレの加速・伸びは警戒すべきなのか、FRBは利下げを先延ばし・規模を縮小させるのかを考える必要があります。各事柄への私見を下記にまとめます。

・インフレの加速・伸びは警戒すべき?
2月のCPIは、ある2つの項目により、そのインフレの伸びの6割以上に影響していることが確認できています。その一つがガソリン価格です。前月比3.8%上昇と、前月の3.3%下落から大きく上昇しました。ガソリン価格は、消費者にとってのインフレ指標として重要項目の一つです。コモディティの値動きに多大に影響を受けるため、常に上がり続けることはありません。したがって、どちらかといえば単月のみで解釈できる指標だと考えています。

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