![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/12145386/rectangle_large_type_2_6279e9bd90bf1d27a89226199bf47a4d.jpg?width=1200)
あなたはククル?③
ニコちゃんがパチッと目を開けると、コトちゃんにだっこされて歩いているところでした。
コトちゃん「あれ? ククルが家の前でおすわりしてる。帰れなくなっちゃったのかな。ククルー」
ニコちゃん「いやー。よんじゃやだー」
ニコちゃんはコトちゃんの頭にしがみつきました。
コトちゃん「お母さんに電話してもらって、むかえに来てもらうから、ちょっと待っててね。こっち入りな」
コトちゃんは家の門のとびらを開けました。そして、ニコちゃんをだっこしたまま家に入っていきます。
ニコちゃんはいそいで、まどに向かって走っていきました。そして、まどに顔をつけて、外にいるククルを見ました。すると、ククルはまどに両手をついて、中をのぞきこみました。
ニコちゃん「ひゃあ!」
コトちゃん「ククルごめんねー。中には入れないよ」
コトちゃんは、まどごしにククルの肉球をつつきました。
ニコちゃん「あれ? このおてて。もしかして、あなたはクルルンね!」
コトちゃん「なに言ってんの? ククルだってば」
ニコちゃん「そうなのねー! クルルンだったのねー! わからなかったよー」
そう言って、ニコちゃんはまどを開けました。
コトちゃん「あ、ダメだって。おこられるよ!」
ニコちゃん「ほら見て? やっぱりクルルンだ!」
ニコちゃんは、ククルをだきしめました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?