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食べることは、生きること。

 しばらく更新してない間に、フォローしてくださる方が増えていてびっくりしています。見ていただける喜びとともに、背筋正した嘘偽りのない文章を書かなきゃなと思います。すみません、いきなり嘘つきました。そんなシャキッとできません。ゆるっとします。ぬるっとするときもあります。ぬちゃっともします。

 こんな私ですが、ありがたいことに今年で37歳になり、どうにか生きているので、37年間何かしらを食べ続けてきました。10年以上飲食に携わってきて、仕事としても、食べることに日々向き合っています。
 お店を始めるまでは、シェフが作った料理を運んで、「ほら!おいしいでしょこれ!」とガンガンおすすめできました。本当においしく美しいのはもちろんですが、人が作ったものだからできたところはあります。今は、なかなか自信を持っておすすめできません。それは、決して、まずいものを提供しているからではなく、自分が作って自分が運んでいるからです。
 私は、人に作ってもらったごはんや珈琲を、とてもおいしいと感じます。それが、あまり料理が得意でないと言ってる人や珈琲を日常的に淹れてない人でも、同じようにおいしいと感じます。料理や珈琲は、人のために作るものだと、常々思っています。なので、料理が苦手とか、珈琲を自分でおいしく淹れられるようになりたいという方には、まず誰かのために作ってみてくださいとお伝えしています。

 月に一度、こども料理教室をしています。小学1年生から中学2年生まで、様々な学年のこどもがいます。年度初めに、参加する生徒さんに向けて書いた言葉です。「みなさんはこれからこの教室で、自分が食べるものを自分で作ります。私たちの体は、食べたものから作られます。私たちの心は、その体から作られます。体にも心にも、心地よいと思えるごはんを作ってください。」
 残念ながら私たちは、体内で細胞同士をぶつけ合って発生した熱からエネルギーを生み出すことはできません。飲んだり食べたり、見聞きして、外から取り入れたものを、咀嚼して理解して、骨を強くしたり、筋肉をつけたりします。丁寧につくられたものを摂取すれば、自然とやさしい気持ちになります。思いやって心込めて作れば、不思議と受け手に伝わるものです。

 世の中ごちゃごちゃしていますね。コメントや書き込みを見ているだけで、当事者でなくても、吐きそうになります。どんな世界になっても、今のところ、食べないという選択肢はまだありません。他人と一切関わらない生き方もありません。なので、できるだけ温かく、安心できるふくよかな栄養を選んで成長させていきたいですね。

#食べること #ひとのために

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