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Shohei、来シーズンは何色のユニフォームを着てるのですか(前編)

MLBのポストシーズンは、リーグ優勝決定シリーズ、そしてワールドシリーズを残すのみとなった。

日本人選手として初の"MLB(ア・リーグ)本塁打王"を獲得した大谷翔平。往年のレジェンドから称賛のコメントが寄せられている。

4度のサイ・ヤング賞を受賞し、2014年に殿堂入りしたグレッグ・マダックス氏は、「ノーラン・ライアンを、そしてバリー・ボンズを彷彿とさせる。大谷はその両方を兼ね備えている。彼は誰よりもホームランを打てる。ベーブ・ルースを最後に、誰もやったことがない。つまり他に誰もできないということだ。」とコメントを残した。

とてつもない偉業を目の当たりにしたわけだが、今オフにFAとなる。来シーズンの所属先については、様々なところから情報が錯綜している。今回は、大谷翔平の来シーズン所属チーム予想についてまとめていく。

その前に、前提として、各球団の"資金力"について、S〜Dで示す。

S︰NYM
A︰BOSNYY、TOR、PHI、LADSD
B+︰HOU、LAA、SEA、TEX、ATL、SF
B︰CWS、DET、MIN、WSH、CHC、STL
B-︰COL
C︰BAL、MIL、ARI
C-︰MIA
D︰TB、CLE、KC、OAK、CIN、PIT
参照︰slugger

太字で示した球団が移籍(LAAの場合は残留)候補として予想されているが(勿論これ以外の球団の可能性もある)、その中から今回は前編として、西海岸からLAD、SF、SD、LAA(残留)を取り上げることとする。


①LAD(ロサンゼルス・ドジャース)


最も可能性の高い球団と考えられている。今シーズンもナ・リーグ西地区を制覇。2位のARIに16ゲーム差をつけての独走だった。しかし、肝心のポストシーズンは今年も既に敗退。地区シリーズで、同地区2位のARIに3連敗。先発陣の不足を露呈する形となった。カーショーとの2枚看板だった、ウリアスが9月にDV疑惑で逮捕。今オフFAとなる予定であったが、この一件で再契約はほぼ無くなったと考えられる(近年、MLBはDVや女性への性暴力に厳しい姿勢で取り組んでいる。横浜へ移籍したバウアーも然り)。そこで大谷だ。投手での復帰は2025年シーズンが予定されている。ベッツ、フリーマン、そしてJ.D.マルティネス、スミス、マンシーなどのプレーヤーの中で、かねてから希望していた、"ヒリヒリした9月を過ごす"ことができる。昨年オフLADは保守的であった。贅沢税をリセットするためであり、それと同時に今オフにの大谷獲得に向けた準備をしていると見られていた。環境面でも同じロサンゼルスであり、術後の大谷にとって負担は大きくはないはずだ。


②SF(サンフランシスコ・ジャイアンツ)


潤沢な資金力を誇るSF。スタントン(NYY)、ハーパー(PHI)、コレア(MIN)、ジャッジ(NYY)の獲得に乗り出したがことごとく失敗。今年も大谷の獲得に参戦することが考えられる。チームも、2年連続ポストシーズン進出を逃し、キャプラー監督を解任したばかりだ。"再建"を目論むSFだが、フィールドの特徴が強打者の獲得失敗に繋げているのかもしれない。本塁から左翼まで339フィート(約103.3m)あるのに対し、右翼までが309フィート(約94.2m)しかない。そのため右翼方向のフェンスは高さ25フィート(約7.6m)もある。さらに右中間は最深部が420フィート(約128m)もあり、これは本塁から中堅までより長い。この独特の構造と高いフェンス、そして海からの向かい風が相まって、打者不利な球場であり、特に左打者には非常に不利である球場となっている。


③SD(サンディエゴ・パドレス)


2017年にメジャー挑戦を決意した際、最終候補に残ったチームである。今回も移籍候補の一つとして挙げられていた。しかし、9/30付のスペイン紙『アス』によると、「SDは2024年に人員削減を計画している」とのこと。パドレスは2億4900万ドル(約371億円)の人件費を2億ドル(約298億円)以下に削減することを計画しており、契約金の面で大谷の獲得を断念せざるを得ない可能性がある。また、ダルビッシュを含め長期契約を結んでいる選手が多数いることも、大谷の獲得を躊躇する要因になるという。
ただ、至宝ソトが2024年オフFAとなることから、来シーズンが最後のチャンスと捉え、来シーズンの"打者大谷"を獲得する可能性はゼロではないだろう。


④LAA(ロサンゼルス・エンゼルス)


LAA残留の場合は、ある程度短期契約(3年くらいだろうか)になると考えられている。右肘靭帯の手術を行ったため、来シーズンは出場出来るとしても打者に専念。以前、トミー・ジョン手術を行い、復活するまでのプロセスがある点、LAAにはそこまでの"マニュアル"がある。LAA残留のメリットはこれくらいか。近年故障がちであるトラウトと不良債権と呼ばれてもおかしくないレンドンの大型契約(6億7,150万ドル相当)が残っており、財政面ではかなり厳しい状況。さらに、今シーズン途中のトレードも"付け焼き刃"の穴埋めしか出来ず、代償としてファームのプロスペクトを軒並み放出した。ファームのシステムはMLB最悪の部類に入る。ミナシアンGMは大谷の残留に前向きな発言をしているが、全くを持って信用にはならない。


◆最後に


西海岸のチームで最有力なのはLADであることは間違いない。SF、SDも魅力的ではあるが、決定的な何かがある訳では無い。LAA残留も可能性はあるだろうが、有望株を放出しポストシーズン進出も考えにくい状態になってしまったこと、これは大きいだろう。29歳の全盛期であるからこそ、"勝てる"チームへの移籍がベストではないだろうか。


【写真引用】


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