健康診断というマラソン大会より過酷な行事
Maa2です。
皆さん。お久しぶりです。お元気ですか?
お元気ですか、という挨拶。めちゃくちゃいいですよね。
この挨拶で他人の近況を聞くっていうのは誰しもやったことがあるのではないでしょうか。
それはそう、健康であることは生きる上で非常に大切です。
皆さんは大人になってから健康診断受けてますか?
職場だったり学校だったりで、みなさん受けているのではないでしょうか。
病気の早期発見や予防に大きく貢献している状況ではあるが、
ここ数年受診しているときに気づいたが、個人的に一つだけ常軌を逸している項目がある。
そう、胃のX線検査、いわゆるバリウム検査というものである。
この検査を受けたことがない方もいるだろう。
30歳だとか35歳だとか、受信機関によって違うのかもしれないが、そのあたりの年齢で希望すれば受けたりできる項目である。
ちょっと測ってハイ終わりです、が当たり前の健康診断界隈の中でも異端の存在。
予備知識なしでこの場に来てしまった場合、面食らってしまうことは確実である。
そのため、これを読んでいるみなさんがいつか受診する日のために紹介しておきたい。
この年、好奇心だけで検査を希望してしまったため受診することとなった。
まず、謎の設備を搭載しためちゃデカトラックの中で検査される。
車内に入る際に、受付のお兄さんに問診票を渡して、整理番号(?)のスタンプをもらう。
「ありがとうございます」と言うも返事もなく無表情。
免許更新の時に取られる写真が大体の人が不愛想な顔になるが、このお兄さんもそんな感じで少し怖かった。
しかし、社内に入るとにこやかなオバちゃんの看護師さんが対応してくれた。
世界に光が満ちた。
車内で担当のベテラン感あふれるオバちゃんから謎の薬品を2種類渡される。
俺は言われるがままに謎の薬品一個目を飲み干す
飲め、ではなく飲み干せ、という指示だったのでおじさんは飲み干したのだ。
飲み干した瞬間、オバちゃんが表情を変えた。
世の果てでは空と海が混じる。
「ハイ、じゃあゲップ禁止で!ゲップしたら台無しだからね!」
と謎の“縛り”を科すオバちゃん。
約束のタイミングが完全に詐欺師のそれである。
薬品Aを飲んだ感じは味のないコーラを飲み干したような感覚である。
少しでも油断すると危ない。
さらにオバちゃんのは放った「台無し」という言葉がさらに緊張感を高めた。
思えば大人になってからあまり「台無し」というフレーズは久しく聞いていない。
ゲップしたら…一体どうなっちまうんだ…?
俺は焦りつつもも薬品2個目を飲もうとする。
「コップ捨てるとこそこね!!」とオバちゃんから一言
完全に虚を突かれた。
「すみません」と答えようとした瞬間、喉あたりまで“ヤツ”が迫っているのを感じた。
しかもただの“ヤツ”ではない。
例えば、普段は「ニャア」となく猫。
猫同士の喧嘩の際にはこの鳴き声は
A「ニィィィィィィィィヤァーオ…」
B「ニィィィィィィヤァーオ…」
A「ニィィィアオ」
B「ニイハオ」
A&B「チュババゲロブ!モシャシャ!(乱闘)」
とサビ前のEDMのごとく徐々に盛り上がりを見せる形であるが
まさに序盤の鳴き声のごとく
「ゲィィィィヤァーオ…」というのが出そうであった。
俺の喉元にヤァーオが迫ってくる。
そちらを気を取られた隙をついてオバチャンが謎の検査室に俺をぶち込もうとする。まさに「前門のゲィヤァーオ、後門のオバァーオ」と言ったところ。
あの有名漫画、カイジでも最初に手を組もうと持ち掛けてきた優しそうな奴に騙されるシーンが印象的だが、騙される奴が悪いのだ。
俺はオバァーオに返事をせず無表情で検査室に向かった。
ここで少しでも愛想よく返事をしようものなら口からゲィヤァーオが出そうであった。
無表情で謎のマシンに張り付く俺。
謎のドクターの指示に無表情で答え続ける。
「もっと転がって!」とかいう世の中で聞いたことのない指示にも無表情で答え続ける。
というか、なんなんだその指示は。
よくわからん岩ポケモンとかイシツブテとかしか聞いたことないやつだろ。ジムリーダーのタケシのスパルタ教育か、これは。ドクターがタケシに見えてきた。この状況だが、もう運動量が多すぎて多すぎて、アスリートでも育てるんか?
割と疲れた頃にタケシから終わりの合図が出て、帰りに謎のメモを渡される。
内容を簡潔にまとめると、
「バリウム飲んだのでたくさんクソして寝ろ」という内容がA4一枚分の長文で書かれている。
少年マンガの煽り文句で「帰ってクソして寝てろ」という言葉があったような気がするが、丁寧に書かれた文章で伝えられると変な感じである。
そんなこんなで健康診断の結果が今日届いたのだが、総合判定はCだった。なんじゃこの行事。許せねえ。
一年の中でめんどい行事5つ答えよ、というクイズをもしも出されたら
ホンマごめん。健康診断。
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