Maa2のダンス遍歴(53)~Vancouver street dance festival~
【一行でわかるあらすじ】
バソクーバーは面白い町だった
気合を入れて1日目の予選に向かう。
駅を降りて地図が示す場所へ。
街からどんどん離れていく。
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街からどんどん離れていく。
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道路沿いに歩いているが、周りには大量の木、そして百メートル置きくらいにぽつんとある家や納屋。これらも表札もないからどんな建物なのかもわからない。
割とテレビで見る「アメリカ西部」みたいな風景になってきた。
頭の中でWill SmithのWick-wick-wild!という陽気な歌いだしが聞こえてきそうであった。
いつもオスンで使っている、悪そうなやつについて行こうぜ戦法もこの状況だと怖くて使いづらいが、後ろからきたそれらしい一団についていってみたら、納屋っぽい建物の一つが予選会場であった。
納屋に見えたのは、かなり大きなスタジオで6ジャンルそれぞれが広いホールや小さいスタジオで予選が行われる。
ジャッジも豪華で、Bboy bounce,Firelock,Toyin,Nubian nene,venomなど豪華であったが、一日目はどのジャンルもそのジャンルの1ジャッジのため、Nubian neneに評価されないと一瞬で終わる。
Waackの会場は一番狭いスタジオであった。
参加者が70人近くいる上、他ジャンルのダンサーものぞきに来るので、熱気がやばい。中華まんやら小籠包やらを頼んでせいろを開けた瞬間のごとく、湿気が漂ってきた。
いや、漂ってきた。って次元じゃねぇ。やばいってこれ。
自分は人より水分の摂取量が多く、どんなに抑えても一日4リットルくらいは水を飲むせいか、例えばレッスンを受けるときでも汗の量が尋常ではない。ストレッチ10分ほどで、アゴやら髪から水滴が落ちるレベルである。
そんな俺が、今回のせいろ熱気アタックを受けて耐えられることがあろうか。いやない。(反語)
汗がバビバビ出る。ドモホルンリンクルなど相手にならないほどバビバビ出る。
さすがにまずいと思い、外に出たら、入口周辺が全部人で埋め尽くされて他の予選ほとんど見れんかった。
英語の聞き取り能力的に自分の番を逃したらまずかったが、幸い現地にいた日本人の優しい人に助けてもらい、なんとか出番となった。汗が出ようと即踊って脱出や。
初めての海外は汗は止まらないが、緊張感がすごかった。
いよいよ自分の番で出たが、緊張感のせいか何すればいいかわからなくなり、とりあえずクソ技を数打って終わった。
え、これでカナダのダンス旅おわた?
あと観光?
待ち時間不安そうにしていると、
「MENS WAACK JAPAN,I know you!」とか「YouTube de BARA dashteruno mita yo!」とか声かけられてめちゃくちゃびっくりした。こんな遠くまで俺のバラとガンダッシュ転びは伝わっていたのか。
その何名かのうちの一人はめちゃくちゃしんごさんに似ており、もう少し細くして、悪くしたような感じだった。
ここではワルインゴと呼ぼう。
「マンジュ…ワッキュ…ッサンキャウ!」
と英語ができないながらも感謝の気持ちを伝えた。同時に気が楽になったのを感じた
不安に思って待っていたが、予選は通った。
2日目来たああああああああ!
と思っていたら予選通過者16人呼ばれて不穏な空気になった。
えっ?こんなに上がるん?
と思っているとMCがワーワー説明を始めた。何言ってるかわからん。
ワルインゴに聞いてみるとbest4まで上がらないと2日目は上がれないらしい。うっそだろ?
ほんで一回戦。シカゴかどっかから来た人に負けた。
アアアアア!!
最後にneneに話に行くと、
・クソ技は悪くなかった。むしろすごく特殊でおもしろかった。
・でもお前どの曲どのバトルでもあの感じであれやっとんやろ?知らんけど。
・出し方もっと工夫したらいんじゃね?
という感じであった。
アアアアア!!とパルキアのごとく叫びそうであった。
が、今まで「これwaackじゃないよね?」と言ってきた人たちより実績を積んでいる人が「クソ技はよかった」と言っていたことにかなりの自信がついた。
マンズワック知ってるよ!と言っていたうち、ワルインゴを含めて二人のマンズワッカーは2日目まで残っていた!
アアアアアア!!!!(パルキア)
まあそんなこんなでカナダのダンス旅は終了。
帰りの飛行機は酒飲みすぎて死にそうであったが時には長旅もいいですね、ということでクソ技海外輸出もこれで終わり。
次回「日本のバトル引退」
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