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あなたの日常に寄り添うもの

毎日同じ時間にきて毎日同じものを頼むおじいちゃん

スタッフに帽子をぬいで挨拶をしてくれるかわいい方です

他愛のない日常会話もする“常連さん”です

ある雨の日、日課のお墓参り行ったそうで

「この雨じゃせっかく綺麗なゆりも落ちちゃうよ」

としょんぼりしていました

私もちょうど父の墓参りにいったばかりだったのでおじいちゃんと少しお話をしていました

店員と常連さんの他愛のないやりとりに過ぎません

次の日、おじいちゃんはまたいつもの時間に現れます

私を見つけるなり

「ゆり大丈夫だったよ!今日も綺麗だった!!」

他愛のないやりとりだったのに、おじいちゃんの中でしっかりと記憶していてくれたのです

私もうれしくて、なにより私を覚えていてくれて話を覚えていてくれて一番にお話しをしてくれて

こんな幸せなことはありません

ある“常連さん”は名前を覚えてくれて、いつもありがとうと言ってくれます

ある方は、「今日は何時までだ。こないだ来たら帰ったっていわれたぞ」

と文句をいいながら私の前のカウンターに座ります

帰るときは「帰るぞ」ってふてくされたような顔をして

身体を気遣ってくれる方もいらっしゃいます

ここまでの関係性になれたのは私がひとりひとりのお客様を覚え、会話をしてきたからだと思っています

”常連さん”がいるということはお店に自分自身にファンがついている

それってすごく幸せなことですよね

さらにとても重要なことなんです

常連になる。それは日常の中に組み込まれているということです

この”常連さん”たちに共通することは

”いつも同じものを注文する”

彼らにとって真新しいものが必要なのではなく

毎日同じものに安心を覚えるのです

日常に組み込まれたルーティンなのです

なにを食べるか、飲むかではなくこの場所にくることに意味があるんです

私たちカフェ業態ができることはこの日常に寄り添っていける場所を作ることなんだと思います

会いに行きたくなる、あの場所に行きたくなる、話したくなる

彼らの変わらない日常に少しだけ変化を楽しんでもらうために

そのために必要なことは覚えてもらうこと

さらに私たちが彼らを覚えていること

だって何回か行ったお店の店員さんが自分を覚えてくれてたらうれしくないですか?

また行こうってなりませんか?

あと、憧れません?”馴染みの店”って

いつものくださいって

言い方、古いかもしれませんが・・・

今日もいつものところに行こうかな?

あの店員さんはいるかな?

そう思ってもらえたら、言い方はよくないですが、勝ちです

新規顧客も素晴らしく大事です、が!

また来てもらえないのなら意味がありません

初めての方でもまた来てもらえる、常連になってくれる、ファンになってくれる

常連は、また常連を呼び込みます

そうやってたくさんの方とつながっていきます

そうやってお店というのは成り立っていくのだと思っています

さて、長くなってしまいました

まとめといきましょう

常連さんを作るということは、ファンを増やし新たなファンをよぶ

日常の中に組み込まれ、会いたくなる、行きたくなる、話をしたくなる

それがファンがつくために必要なこと

なにより、常連さんと会話することは自分自身の幸せにも繋がる

私が目指すものは、ただただ過ぎていく日常の中にほんの少しでも違う時間を与えていけるお店を作ること

あなたの日常に寄り添っていけるそんな場所です

さぁ、一歩前へ

お付き合い頂きありがとうございました。

よい一日を






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