いちユーザーとしてみる建築空間デザイン @働く場
「ユーザー目線」や、アンケート調査における「n値」(n=○○○○〇人のような何人に調査したか)など普段何気なく使っていると、自分も【「いちユーザー」であり、n値「1」である】ということを忘れがちになっています。
そこで「いちユーザーとしてみる建築空間デザイン」として、
働き方改革に伴う働く場の変化や施設の有効活用例などなど、
「いちユーザー」として個人的な考えをいろいろ書いていこうと思います。
建築空間デザイン
「建築・空間・デザイン」や「建築空間・デザイン」または「建築・空間デザイン」として「・」を入れなかったことに、たいした意味は無い。
「建築」と「空間」と別々で使われたり、そのまま「建築空間」という言葉で使われたり、建築デザインや空間デザインという言葉もあります。
「・」を入れないことで、言葉の定義に振り回されずに自由に書けるし、読んでいただけるかと思い、あえて区切らずに「建築空間デザイン」としました。
働く場の変化
まずは昨今一番変化したであろう働く場について考えてみようと思います。
テレワーク(在宅勤務、サテライトオフィスの利用)の推奨や、オフィス内でも距離を取るように指示があったり、会議室のテーブルにはアクリルの衝立が置かれたり。さらにはオフィス縮小など、いろいろ身近でも変化してきていると思います。
そこで「距離」と「働く場」について考えてみます。
距離の変化について
急速に進むテレワークにおいて、まず距離に関する変化について考えてみようと思います。
エドワード・ホール氏が定義した4つのパーソナルスペースでは、距離が離れるほど主体的な参与度が低下していくということが言われています。
「ソーシャルディスタンス 2m」とは、どのような距離感か。
それは「1.2m~3.5m 社会距離」と定義されております。
1.2m~3.5mと幅があるので、距離をイメージするとザックリ6人用の会議室で表すと
テーブルの奥行きが1.2m程度
会議室の1辺が3.5m程度
といった感じでしょうか。
(ご意見いろいろあると思いますが、ザックリ寸法としてご容赦ください)
このような距離感から2mという距離を想像すると、主体的に打ち合わせに参加するのは難しいといわれるのが良くわかります。
また、Webでの商談やミーティングが主流になる中、エドワード・ホール氏が定義している4つの距離にはない、新しい「通信距離」を考えてみます。
物理的な距離は遠くても移動時間を省け、メリットが多いと個人的には感じています。
さらに5Gやその他のtechnologyの発展で、壁紙がディスプレイ(壁一面がスマホの画面のようなイメージ)に替わり、普段は壁っぽい模様や好きな風景などが映されていて、打ち合わせになれば違和感なく同じ空間にいるような演出は可能になるのだろうと容易に想像できます。
働く場の変化
働く場=オフィス。
そのオフィスをいかに快適にするかが今までの課題だったと思います。
カフェっぽくしたい。 / コミュニケーションを活性化させる場を作りたい。 / 働き方に合わせて働く場所を選べるようにしたい。 / など
オフィスのつくり方は、大きなトレンドのような、ある種テンプレート化されてきたように感じます。
しかし、テレワークの推奨により強制的に家が働く場に変化し、 家とオフィスのポジショニングがミックス化してきたと思います。
まとめ
「距離」と「働く場」の両方の変化を考えた際、今後の課題は、今までオフィスにあった要素で残すこと、新たに取り入れることを整理して、
「自分たちがオフィスに求めることや、必要な要素を再定義すること」だと思いました。
「オンとオフ」や「自宅とオフィス」など、今までハッキリと別れていたモノが、曖昧になってきているので、業界の最先端を走っている企業の真似をしたオフィスではなく、自分たちが「オフィス」に何を求めるか。カフェっぽいデザインが良いならカフェで仕事したら良いのでは。
と、いちユーザーとしてみる建築空間デザインの「働く場」についてでした。
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