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カリンバのある生活④〜魅力編〜

このシリーズを①〜③までお読みいただいた方には少しずつ伝わっているのではないかと思うが、

いよいよ、「カリンバって何がそんなにいいの?」という疑問について徹底的にお答えしていこうと思う。

怒涛のプレゼンに、どうかついてきていただきたい。


【魅力その1】 携帯できる楽しさ!

カリンバの魅力は、1に手軽さ、2に手軽さ、3に手軽さだ。

以前の記事で述べた通り、まずサイズが手頃なのである。
手のひらサイズで厚さも1~3cm程度。少し大きい文庫本くらいと考えていただければいい。
つまり、ハンドバッグや大きめのポケットにすっぽりとおさまるということだ。

私はこれまでピアノ、バイオリン、ギターを演奏してきたが、ピアノはもちろん持ち歩けないし、シンセサイザーにしてもかなり重くかさばる。バイオリンやギターとなると背負うことはできるがそれでもやはり荷物になる。

エレキギターやベースなどは楽器の他にアンプやシールド等の機材も必要となる。
フルートともなれば小さいケースに入れて簡単に持ち歩くことができるが、組み立てなければならない。

しかも全てかなり高価であり、手入れも面倒だ。
暇つぶしに手を出すには抵抗がある。

その点、カリンバほど小さくて手頃なのに本格的な演奏ができる楽器は、他にないのではないか。
電子楽器ではないからアンプもいらないし、演奏時に弓もピックもリードも必要ないので、本体ひとつで済む。

部屋の中はもちろん、ベランダや庭、公園、海辺、どこへでも気兼ねなく持って行って演奏することができる。

カリンバは、野外で演奏すると本当に気持ちがいい。外で奏でるのにこれほど適した楽器に私は初めて出会った。

バーベキューパーティのお供にも。

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芝生の上で寝転がりながら弾くのだって。

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個人的には、海の上で弾くのが一番爽快だと思う。


【魅力その2】 音色の美しさ!

これは何度も述べているが、そのオルゴールに似たキラキラした音色がとにかく癒しになるのである。

私は一心不乱に練習していても、その音が心地よくなってしまい必ず睡魔におそわれる。もはやカリンバ練習には昼寝がつきものだと思っている。

ギターやバイオリンはサウンドホールが聴衆側に向かってついているが、カリンバのサウンドホールは珍しく奏者の側にある。
したがって、演奏を聴いていて一番気持ち良いのは実は奏者自身なのだ。

しかし本人だけでなく、聴いている人をも癒す力を持っているのは確かだ。
カリンバを弾き始めると、きまって誰もが優しい笑みをこぼす。我が家の愛犬も、聴いているうちにいつの間にか眠ってしまっていることが多い。

よく安眠のためのヒーリングミュージックのCDなどが販売されているが、カリンバの音色はそれと同等のα波を発している気がしてならない。

さらに、電子音ではないため前述したように余計な機材は不要である上、音量もそこまで大きくないので近所迷惑にもならない。マンションの一人暮らしでも深夜でなければ問題なく演奏できるだろう。


【魅力その3】 絶妙な難しさ!

いくら物珍しい楽器とはいえ、すぐにマスターできてしまっては飽きてしまうし、あまりに難しすぎても挫折してしまうだろう。

その点カリンバは、誰でも簡単に演奏できる反面、ほどよく頭を使う演奏方法となっている。

金属の板には、ひとつにつき一音のみなので、鍵盤楽器と同じ構造だ。
指の位置や息の吹き込み具合で音程が変わってしまう弦楽器や管楽器に比べると手が出しやすいだろう。
さらに音名があらかじめ刻印されているものも多いので、見ながら演奏することができる。刻印されていなければシールが附属しているものもあるし、自分でマジックで書き込んでもいい。

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しかし、その音の配列がくせものなのである。
ピアノと異なり、順番に並んでいるのではなく、左右交互に配置されている。ドレミファソラシド...と順番に弾きたければ、右の指と左の指を交互に動かさなければならないのだ。
これがなかなか難しい。位置を覚えるまでかなり苦労する。まるで脳トレをしている気分になってくる。

さらに、楽譜を見ながら弾くということが難しいため、基本的には暗譜して手元に集中しながら演奏するのがおすすめだ。
だからこそ、簡単な旋律でもつかえずに弾けた時の達成感は大きい。

82歳になる祖母も、はじめは適当に爪弾いていたがだんだんと本気になり、カリンバとにらめっこを繰り返しながら大好きな「少年時代」のワンフレーズを弾けてご満悦だった。

この複雑な配列だが、楽しい面もある。少し専門的な話になるが、音階が3度で隣り合っているのだ。ドミソ、レファラなど、同時に奏でると綺麗な和音になるのである。
この和音を上手く使えば、簡単に伴奏を弾くことができる。
コードをあらかじめ知っている人からすれば分かりやすいだろう。

同時にじゃらーんと和音を鳴らしてみるもよし、オクターブを弾いてみたり、アルペジオにしてみたり、上級者になれば様々なパターンの伴奏を生み出すことができる。これを自分なりに工夫してみるのがまたクセになるのだ。

本格的に音楽をやったことがないから、そんな高度なことは分からない!という人も大丈夫。
YouTubeには、非常に分かりやすいカリンバ用の楽譜を提供してくれるアカウントがいくつも存在する。動画を見ながら一緒に演奏すれば、すぐにマスターできるようになっている。

(参考)

Misa/Kalimba Musicさん

「カリンバ ビギナー チュートリアル」等で検索すると、以下のような動画も多数出てくる。

まずは主旋律をマスターし、少しずつ伴奏を足していく。
好きな曲を一曲弾けたらもう、あなたはカリンバを手放せなくなる。

起きがけにぽろんぽろん、
食後にのんびりしながらぽろんぽろん、
寝る前にベッドの上でぽろんぽろん、だ。

我が家では食糧買い出しのドライブ中、ラジオを流す代わりにカリンバでなんか弾いて、とリクエストされるので喜んで答えている。
もはやどこへ行くにもカリンバと一緒だ。


長々と熱弁してしまったが、カリンバなんてまったく知らなかった!という方に、少しでも興味を持っていただけたら嬉しい。

私もこの楽器に出会ってまだ1ヶ月程度ではあるが、周りの友人に勧めたところ、すでに6人がまんまと魅了されてネットで購入している。

私もこの楽器の魅力についてさらに探求し、演奏技術を上げていきたいと思っている。


長い冬が終わり、清々しい初夏の陽気になったというのに、思うように外出できないストレスが溜まる一方だ。おまけに学業も仕事も、心配事は尽きない。

しかし、せっかくできた時間、俯いてばかりではなく、楽しんだもの勝ちではないだろうか。

気ままにカリンバを弾きながら平凡な日常が戻ってくるのをのんびりと待ってみるのも、ひとつの方法かもしれない。


〜おわり〜
(また気が向いたら続報があるかもしれません。ここまでお付き合いいただきありがとうございました!)

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