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カリンバのある生活②〜選び方編〜

前回に引き続き、私のおうち時間を彩ってくれている楽器についてお伝えしたいと思う。

第2弾は、私が愛用しているカリンバを紹介しつつ、カリンバの種類について説明していく。
まださすがに購入する気にはなっていないかもしれない。
しかしどんなものがあるのか覗いてみるだけでも、世界が広がるだろう。
うっかり購入したくなった時のために、是非役立てていただきたい。


【カリンバの種類〜トレブルとセレステ〜】

まずはカリンバの種類について。

といはいえ前提として、木材の上に音を鳴らす棒さえついていればどれもカリンバであり、素材や大きさ、キーの数など多様なものがある。

しかし近年よく見かけるのは17キーのバージョンだ。初心者にとって最も弾きやすく、多くの曲を演奏できるため一台目にはオーソドックスな17キーをおすすめする。

好みによって選択肢があるのはその先だ。

カリンバの本体には、2種類ある。

箱状になっており、表面中央にサウンドホールがあるものは「トレブル」という。

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対して、母体が箱ではなく板状になっており、サウンドホールがないタイプを「セレステ」という。

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正直、両者に大きな違いはない。本当に、好みの問題だ。

主観に基づいて強いてあげるならば、
トレブルは楽器の中で反響するため、バイオリンやアコースティックギターといった弦楽器に似た豊かな響きを楽しめる。セレステよりもやや大きな音が出る。
セレステはトレブルとほとんど変わらない音が出るが、トレブルに比べると音量は少し抑えられる。箱ではなく板状なので、トレブルよりかなり薄く、持ちやすい。輪郭のはっきりとした音色が特徴だ。

ここからさらに様々なデザインを選択することができる。

トレブルタイプのサウンドホールは丸が一般的だが、私の持っているもののようにシカなど様々なデザインが施されたものもある。本体の色も木本来のブラウンが主流であるが、レッドやブルー、アイボリーなど多様だ。

GECKOは、若い女性のプロ奏者が愛用しているブランドということもあり、購入者の信頼性が高いように感じる。



セレステタイプには本体が透明アクリルでできている可愛らしいフォルムのものもある。
見た目も涼しげで、自分でデコレーションしてみたり、背景によく映えるのでSNSでも人気だ。
Kimiというブランドの愛用者が多い。


さて、私が現在愛用しているのは以下の2台だ。
トレブルもセレステも試してみたくて、2種類を自宅に迎え入れた。
初めて実物を手に取った時の感想も交えながら紹介していこう。

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【相棒その① セガ製】

最初に購入したのが、向かって右の青いもの。トレブルタイプだ。
Cegaというメーカーの商品をAmazonで発見した。

丸みをおびて可愛らしいフォルム、光の角度によって様々な色を見せる深い海のようなブルー、サウンドホールのシカのシルエットに、一目惚れした。
値段が手頃なのにも関わらず、ひとつずつ職人によって丁寧に手作りされているという売り文句にも惹かれた。

すぐに届いていそいそと箱を開けると、想像していたよりしっかりとしたボディだ。

たて17cm、よこ12cm、厚さ3cm。
ボリュームはあるが持ってみるとしっとりと手になじむ。

両手の親指で、金属部分の先端をはじいてみる。
金属が硬そうで指先に痛みを感じるかと思いきや、まったくそんなことはない。
力を入れなくても美しい音が出て、感激した。

箱の中で音が反響し、中央にあるサウンドホールを通して広がる。
箱の裏にも小さな2つの穴が空いており、ここを指で塞いだり話したりすることで「ワウ」というビブラートのような効果をつけることができる。

金属部分は、V字の先端のC(ド)から始まり、レ、ミ、ファ...と左右交互に音階が上がっていく。ピアノとは音階の配置がまったく異なる。
はじめは戸惑うが、C,D,E,F...という音名と番号が刻印されているため、見ながら繰り返し弾くことで位置を覚えていくことができる。

基本的にはハ長調にチューニングされており、半音階は存在せず17キーを奏でることができる。附属している小さな銀色のトンカチのようなものがチューナーで、金属部分を下から叩くと音が上がり、上から叩くと下がる仕組みだ。これで好きな調に変調することも可能だ。


【相棒その② ヒュー・トレイシー製】

続いて、2台目。向かって左側の素朴な外見のもの、セレステタイプである。

こちらは「ヒュー・トレイシー社」製、リンクとは異なるが、私はコイズミ楽器さんという民族楽器店でネット注文した。

1台目が気に入り毎日手に取っていたのだが、さらに本格的かつタイプの違う楽器を手に入れて弾き比べしてみたいと思い、奮発した。

大きさは1台目とほぼ同じだが、やはり厚みが違う。上部が約1.5cm、下部にいくにしたがって緩やかな下降線を描き、最下部は5mmほどだ。

この「ヒュー・トレイシー社」というのがカリンバブランドの最大手である。
アフリカの民族音楽を研究し尽くしたヒュー・トレイシー氏が、西洋にも広く受け入れられる楽器をとの思いで製作し、大量に流通させたという。
Made in South Africaのプライドが詰まった、高級な逸品だ。

カリンバの中でも最も値段が高い部類なだけあり、初めて奏でた時は1台目を超える感動に震えた。月並みだがやはり「オリジナルだ!」という感じがする。

音色がとても柔らかく、余韻を長く楽しむことができるのでゆっくりとした曲調に向いている。特にペンペンと硬い乾いた音になってしまいがちな高音の響きが素晴らしい。美しい木目と、木のほのかな香りにも癒される。

音名は刻印されていなかったため、油性マジックで自分で書き込んだ。

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本体裏面にもオリジナル商品だと分かるプラカードが埋め込まれている。

私はいつかライブで演奏する日のために、ピックアップ内蔵のものを選んだ。前回の記事の動画でも紹介したように、アンプに繋いでエフェクターなんかも活用してみれば、どんな楽器ともセッションができるだろう。


以上、今回は私の相棒カリンバとカリンバの種類について、主観ではあるが簡単に解説した。

さて、だんだんとこの楽器が気になってきただろうか。
是非、試しにAmazonや楽天でカリンバを検索してみてもらいたい。
上に紹介した以外にも様々なデザインがあり、見ているだけでワクワクしてくる。

見た目で選ぶもよし、何より実際に爪弾いてみた時の感動に勝るものはない。

次回は少しでも演奏の感覚を感じてもらえる仕掛けを用意した。引き続きお付き合いいただけると幸いである。


〜つづく〜




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