価値を探して

幸せってなんだろう

どうやってみんな掴んでいるんだろう

僕には幸せが訪れないのはどうしてだろう

僕も幸せになりたい


いつも直前で逃してしまう僕の幸せは
いつになったら僕の手元に来るんだろう

いくら手で必死に掬ってみても
指の隙間からこぼれ落ちていってしまう

それは一瞬の出来事で
さっきまで手の内にあった水は
いつの間にか空になっている

早く飲み干せばいいのに
僕はその手の中にある小さな幸せを
いつまでも眺めていたくて
気づいて飲もうと思った時にはもう遅い

手の中にはもうほとんど幸せはなくて
残骸のようなそれを泣きながら捨てる


僕の生きている価値はなんだ

僕に生きていく希望を与えてくれたものは
一瞬で消え去っていってしまった

僕なんて結局は通りすがりの
ちょっとした寄り道程度の人で
目的地を僕にはしてくれなかった

それに気づいた時
僕は自分の価値を見失った

気づいているかな?
僕が君の一挙手一投足に翻弄されて
一喜一憂しながら毎日を過ごし
そして同時に悲しみにくれている今があることに

おそらく気づいていないだろう

気づいてないから
そう言えるんだ

君にもう少しだけでも
僕を想う気持ちがあったのなら
もしかしたら僕の気持ちは違ったかもしれない

でも、自らが歩んだ道の先であったことは分かっている

君のせいにするつもりなんてない

僕は僕の性格と、この弱さのせいで
こんな悲しみにくれているんだろう


僕の価値はどこにある

価値がないのであれば
いっそのこと何もなかったようにしたい

母さん、父さん、姉さん
ごめんなさい

願いがあるとするなら
どうか僕に幸せを



jun.

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