キャリアコンサルタントになるまでVer2023
キャリアコンサルタントの資格取得から2024年4月で丸5年。
この5年間は就職支援の現場に携わり、延べ6,000名以上の方々と面談してきた。
就職を決めた方(転職含む)、現職場にとどまった方、新たな学びの為に進学した方、様々だ。
資格更新のこのタイミングで、改めてここに至るまで、キャリアコンサルタントになるまでVer2023をしたためようと思う。
キャリアコンサルタントの資格を取ろう
明確な目標を立てたのは2018年3月。同じ年の4月に早期退職が決まっていたころだ。
資格取得して、私はどうなりたいと思っていたのか。
私の中での予期せぬ早期退職。
就職したのはバブルが崩壊した頃、終身雇用が当たり前という価値観が普通の時代。私自身、転職を考えたことがなく、職場で様々なことが起こっても、やりたいと思った仕事につけなくても、このままこの会社にいるものだと思ってきた。
早期退職をするにあたり、次はやりたいと思う仕事をするんだ。
講師業。
やりたいと思っていた仕事だ。
かわいがっていただいた元上司から「それならキャリコンの資格を取ったらいいよ」と言われ、早速説明会に予約、7月からの養成講座に通うことになったのだ。
この時はキャリアコンサルタントになろう、ではなくキャリアコンサルタントの資格を取ろう、が目標だった。その時に考えていた(目的)ことは、講師としてキャリアについて話すなら、相手にわかりやすい背景、つまりキャリアコンサルタントの資格が有効なのでは、と思ったのだ。
今考えると突っ込みどころ満載、それでもその時は大真面目にそう考えたのだ。
7月になり養成講座開講。スクーリングが始まり参加したクラスは20名を超える大所帯。20代~60代と年齢層は幅広く、職種は様々。無職の私には周囲がまぶしく見えた、肩身が狭いなぁ。仕事をしていることが当たり前、という私の価値観が見え隠れ、働いていないという自己嫌悪。それでも資格取得を目指したのだから、と自分で自分を励ました。
最初の壁
ロールプレイ(面接)が始まった。
キャリアコンサルタントとして、仮想相談者の話を聴く。
でも、言葉が続かないのだ。試験本番は15分。練習では3分、5分のロールプレイなのに言葉が出ない、続かない。
受容・共感、信頼関係構築。仕事柄、後輩たちの話をよく聴いていたし、お客様の話も聴いていた(はずな)のに。聴くって難しい。
次の壁
ロールプレイが入りだしてから、ダメ出しされるようになった。
ダメ出しされる自分にへこむ。
出来ない自分は想定外。器用に何でもこなしてきた、と思っていた自分。できない自分にしょんぼり。
どれだけできると思っていたんだ、今考えるととっても恥ずかしい。
そうなると、周りができる人に見え始め、肩身の狭さに拍車をかける。
それでもロールプレイはやってくる。
ある時から先生が側につき始めた。
どうやらかなり出来が悪いらしい。胃がイタイ…。
壁を打ち破るために
養成講座が終わりに近づくころ、受講生の多くが抱く、面接対策への不安。
対策は
・受講生同士で定期的に練習する
・有資格者に加わってもらい練習する
この2種類だ。
有資格者を交えての練習は有意義だった。
フィードバックが的確であること、なにより有資格者のロールプレイを間近に見ることで自分のロールプレイに不足していることに気づき、それに向けて対策を立てられるのだ。
こんな言葉で聴いてはどう?
あそこはよかったね。
相談者さんの表情に変化が見られたね、そこからたくさん話してくれるようになったよね。
フィードバックを糧に15分。相談者さんの話をしっかり聴こう、そう思えた面接対策だった。
打ち破ったはずの壁がまた現れた、ラスボス
どれだけやっても心配する私に仲間が紹介してくれたのは他県在住の有資格者。
・1on1で実施してもらえたこと
・気づきが多かった
と仲間から教えてもらい、早速私もオンラインでレッスンを受けることに。
そこでまさかのフィードバック。
・間の取り方
・受け止め(伝え返し)ができていない
他2つ、計4つの課題を指摘されたのだ。
うそでしょう?
有資格者とのレッスンではめちゃくちゃ褒められていたよ。
先生からの指摘を受け、録音を聞き返して愕然。
…伝え返しが全くできていないではないか。
間が取れていなくて、なんだかスピーディー。
先生からは試験まであと10日だけど、上達が早い方だと思ったので全部指摘しました、とメッセージが。
その言葉を信じ、録音したロールプレイを聴きながら伝え返しの自主トレ。
試験まであと3日、迎えた最終練習日。
先生から指摘された4つの課題はずいぶん改善しました、とお言葉をもらってようやくの安堵。
「私に相談した人が目の前にいる」
というお守りを胸に試験に臨んだのだ。
面接試験当日
相談者は50代半ばの男性
相談内容は、定年後の働き方について
相談者は試験当日に決まるし、面談時に話を聴きながら相談内容を確認していく。相談者・相談内容に合わせて事前準備ができるわけではない。
バインダーと筆記用具を渡されたと思うのだが、養成講座では何も書き留められない、を前提に準備したので何も書き留めずに面談はスタート。
終わってみれば15分の面談時間が短く感じられたほどだった。
始まる前はものすごく緊張していたものの、一言目を発した時点で落ち着いたように記憶している。
緊張感がなくなっていたわけではなく、途中で相談者の発言を忘れる、というポカがあって。
それについては素直に失念したことを相談者に告げ、再度話していただくことで面談を続けることができたのだ。
先生から指摘されていた受け止め(伝え返し)を丁寧に行い、相談者のスピードに合わせて会話をしていく。相談者は今日の相談で何を話したいと思っているのか。丁寧に質問し、伝え返していく。そうするうちに、部下から自分自身が何と呼ばれているのか、そう呼ばれる自分が誇らしく思う、とご自身のことを振り返っていただけたのだ。
15分の面談が終了し、口頭試問まで行い面接試験は終了。
試験終了後は自身の面接試験内容を振り返り、自己評価。
自分の中では、しっかり話していただけたと思えたこと。
相談者が部下からの呼ばれ方を誇らしく思う、という言葉とともに本当に誇らしげな表情が見て取れたことがあり、できるだけのことはやった。そんな気持ちだったのだ。
合格発表
結果はweb上で行われ、そののち郵送で届く。
キャリアコンサルタントの試験は、筆記試験+実技試験(論述+面接)で構成されている。
筆記試験、実技試験のいずれもが合格しないと資格取得とはならない。
実技試験のことばかり記してきたが、学科・論述も結果を求められたのだ。
受験するにあたって決めていたこと。
1度で合格する。
結果、見事合格🈴
実技試験はオールA
こうして無事、キャリアコンサルタントの資格取得となったのだ。
9カ月間にも及ぶ長い道のり。
ようやくキャリアコンサルタントとして名乗ることができるようになったのだ。
資格取得後、就職支援に携わることになった。
やりたい仕事、講師業はどうなった?
それはまた別の機会にしたためたい。
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