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Web写真展「廃退の海辺」総括

2020年9月15日~29日  coten

cotenによるWeb個展のススメ。で話した通り、coten展示の第一弾として
この「廃退の海辺」を選びました。

まずはこの写真群を撮るまでのエピソードを書こうと思います。
この撮影に向けて、モデルの高田世莉菜(以降、せりきち)からは以下のように聞いてました。「金髪になったのは一生で最後だと思うので、海ですっぴんで撮影して欲しい。」とのこと。

須磨海岸で撮影することになり、僕はどのカメラで撮影しようかと思いましたが、SONYα7ⅢVoightLander NOKTON Classic 35mm F1.4 ともう一台としてフィルムカメラを持って行きました(このNOKTON Classic35mmF1.4も大好きなレンズなので、いつか記事にしたいと思います)。
そのフィルムカメラとは20年前に使っていた機種で、最近、再購入したモノです。Konicaが1992年に送り出した大口径高級コンパクトカメラで名前を 
Konica Hexar と言います。

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レンズ交換の出来ないこのカメラにはHexar 35mm F2.0が付いています。
このレンズがとても評判が良くLeicaのズミクロンに匹敵するほどの描写力と言われ、繊細な描写と自然なボケが特徴でした。当時、僕もこのカメラのレンズの描写に惚れ込んだものです。コンパクトカメラというには少し大きなボディですが、オートファーカス(AF)が使え、撮影モードにプログラム、絞り優先、マニュアルを備えており、機能的に特に問題のないものです。
ただ、一点を除いては。。。

このカメラには最大の欠点が一つありました。それはシャッタースピードの最高速が何と250分の1秒だということでした。折角の大口径F2.0の開放も晴天では使うことが出来ません。
(その欠点はライカMマウント互換のKMマウントを搭載したレンジファインダーカメラ Konica Hexar RF へと解消&進化して行きます。)

撮影日当日は暗めの曇天だったので、僕はフィルムをKodak  ポートラ400 を持って行きましたが、これは失敗でしたね。
ポートレート撮影なのに最速250分の1秒の為に、必要以上に絞りを絞ることになりました。ポートラ160を持って行けば良かった。
やはり、デジタルの利便さに慣れすぎてしまい露出(肌の露出ではない)の感覚が麻痺している模様。反省の極みでした(汗)

ということで、同じ画角の35mmレンズの付いたα7Ⅲ とHexarで交互に撮影しました。そして、今回展示した写真10枚の中でデジタル6枚、フィルム4枚という構成になっています(本当はこういうやり方はあまり好きではないのですが、致し方なく)。どれがフィルムか分かりますかね?

名称未設定 1

『廃退の海辺』
鉛色の鈍い空の下 濁った心が溶けていく


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注)抜粋した上記6枚のうちフィルムは3枚です。

こういう形でせりきちの超レアなすっぴん&金髪を残せて良かったです。coten展示の第二弾も引き続き行います。
では、また。


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