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牧師が書いた本「74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる」

本「74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる」

74歳になる牧師ミツコさん著の本です。最近数多く出版されている高齢をテーマにした本の中の1冊で、老後の蓄えが問題となった貯蓄2000万円には遠く及ばない私も、新聞広告での「年金7万円の暮らし」が目に飛び込んできて、早速買って読んでみました。

筆者は牧師の家庭で生まれ育った8人兄弟の5番目で、父の影響から自らも牧師をめざして神学系の大学を卒業し、卒業と同時に結婚しますが、結婚相手も牧師で以来牧師の仕事を続けています。

牧師がクリスチャンである以上、その価値観はキリスト教を模範とするものであり、高齢者の筆者が考える死生観は、死は神の元の天に召されることであり、決して悲しいことではないというものです。併せて人生は、生まれてから天に召される死までの間の旅であり、各人は旅人であるとしています。つまり人生が旅という一過性のものであるという解釈です。

私はクリスチャンではありませんが、個人的にも高齢者(前期ですが)になり改めて思うのは、死生観も含めて老後の生活にこのような価値観を持つということは、別の人生の展開があるような気がします。
少なくとも「老後の貯金2000万円」で悩むことはなさそうです。まあ悩んだ所でどうしようもありませんが(笑)

キリスト教の中でも戒律が厳しいのはアーミッシュが有名ですが、筆者も同じキリスト教のプロテスタントで、清貧を生活の常としています。巻末の著者紹介で
「牧師は富とは無縁の仕事。お金がないならないで、工夫して楽しく暮らす。過去を振り返ったり将来を心配したりせず、「今ここ」に心をこめて生きるのを大切に。背筋を伸ばし、常に笑顔で」

どのような状況でも先ず現状を受け入れ、その中から工夫して何事にもポジティブに臨む、過去の悔いや将来への不安を口にする前に、現在を前向きに楽しく生きる。これは前述した人は人生の旅人であるという人生観に根付くものでもあると思います。

花が咲いた時の喜びや空が青い時の感動、日常の何気ない風景にも人生の楽しみがあると説いています。
ただ最後に本音として40代の頃の夫婦関係の危機にも触れていますが、筆者自身が書いているように人生は一生かけて向上のための修行であり、勉強であると結んでいます。

#74歳ないのはお金だけあとは全部そろってる #キリスト教 #牧師 #高齢者 #すばる舎

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