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記憶は消えない

少し前の話。
友達と車での移動中こんな話をした。

記憶は絶対に消えないという話。
人の記憶はなくならないとう話。
記憶はどんなことがあっても必ず脳のどこかにしまってある。
引き出しの中に記憶は存在し続けると。

今日あった出来事、昨日あった出来事、その全ては引き出しに入れられている。普段はその引き出しの中から引っ張って出すことはほとんどない。

使わない引き出しはどんどん古くなる。

古い引き出しは、取手が壊れていたり、かみ合わせが悪くなってなかなか開かない。だから思い出せないことが起こったりする。

それとは別に思い出したくないことは自分で引き出しに鍵をかけていることもある。

でも、引き出しは必ず存在し消えることはない。
だから記憶はその中で残り続ける。

古くても何かの拍子に、ふとした時に開くことがある。
鍵をかけていても、完璧な鍵はないから開いてしまう。

だから、景色を見たとき、誰かに会ったとき、匂いを嗅いだとき、触れたとき、ふとしたときに記憶は蘇る。

そうして引き出しから溢れ出た記憶のことを、
「人は記憶が蘇る」と呼んでいる。

記憶がなくなることが怖いと思うかもしれない。
でも記憶は消えない。

消えたたわけではない。
引き出しの開け方を忘れたり、開きにくくなったり、引き出しの場所を忘れたりしているだけだ。

記憶は消えていない。

ずっとどこかの引き出しに入っている。

だから記憶は消えていない。記憶は消えない。

何かのきっかけで記憶の引き出しが開いたのだろう。
そんな話をしていたことがふと蘇った。

確かに、記憶は消えていなかった。




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