Munehiko Yanagida

暗号資産(仮想通貨)の法規制・会計周りを研究しています。 国際商事研究学会と国際取引法…

Munehiko Yanagida

暗号資産(仮想通貨)の法規制・会計周りを研究しています。 国際商事研究学会と国際取引法学会の理事です。 アイコンのフクロウは、jhn(@___ppp4)さんに描いていただきました。

最近の記事

DAO(分散型自律組織)のガバナンスとスマートコントラクト

本レポートは、国際取引法学会で行った「DAO(分散型自律組織)のガバナンスとスマートコントラクト」の報告をNote用にコンパクトにまとめたものです。詳細な学術的な報告は別に行うとして、DAOに関わるコミュニティの人たちに海外で何が起こっているかなどを知ってもらうことを目的としてまとめています。 なぜ今、DAOが注目されているかというと、Web3促進の文脈でDAOが注目されているからである。つまり、Web3 で資本主義経済の根本的な概念が変化しつつあり、組織形態もDAO (分

    • 暗号資産の会計処理の実態(その2 海外での実態)

       前回は「暗号資産の会計処理の実態(その1 わが国での実態)」として、わが国での暗号資産の会計処理について書いた。今回は、海外としてIFRSと米国の状況について書くこととしたい。 3.IFRSにおける暗号資産の会計処理3.1 会計処理方法に関する議論  IFRSにおいては、まだ議論が行われているところであり、確定はしていないものの、現金または通貨、金融商品、有形固定資産、棚卸資産、無形資産と既存の会計処理にあてはめた上で、当該暗号通貨の保有目的に応じて、トレーディング勘定

      • 暗号資産の会計処理の実態(その1 わが国での実態)

         暗号資産の会計処理は、企業での利用は多くはないと考えられており、特に上場企業での利用が把握できていないこともあり、実態が見えていない状態といえよう。そこで、現在把握できる上場企業の実態を明らかにすることを通じて、これからの暗号資産の会計処理を考えていくこととしたい。  その1として、わが国の実態を記載することとし、次にその2として海外のIFRSと米国の下での実態を明らかにしていくこととしたい。  今回はまずはわが国の実態から。Noteでの発信は初めてであり、不慣れなところも

      DAO(分散型自律組織)のガバナンスとスマートコントラクト