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観光取材ライターの試練「朝市」

こんばんは。観光ライターのMasanoriです。

昨日、FAMトリップについて少し触れましたが、メディアFAMは、鬼スケジュールになることが多いです。というよりも、楽だった回というのが記憶にありません。短い時間で、見せたい、体験させたいものをPRするわけですから、そりゃまぁ詰め込みになりますね。
※FAMトリップ:観光地の誘致促進に、旅行事業者やメディアの記者に現地を視察してもらうモニターツアー

海外でも国内でも、総じて言えることは、観光取材ライターの場合、現地到着時点ではまだスタートラインにすら立っておらず、おしごととしては、帰社(帰宅)して、カメラのMicroSDをUSBにぶっさした瞬間がようやく本番なわけです。そのへんが、普通の旅行客との大きな違いになります。

観光ライターの試練「朝市」

さて、今夜はそんな取材でもいくつかある試練のひとつをご紹介します。
タイトルのとおり、取材スケジュールに「朝市」が対象に含まれている場合は要注意です。海鮮が特産の地域ではあるあるなので、想像に難くないと思いますが、朝市取材がある場合、ホテルを出発するのは日の出前(4時頃)です。前日夜、地元の自治体や県の方々との懇親会で、地酒の飲み比べなんかで意気投合でもしようものなら、もうアウトです。

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市場の方々にとっては毎日のルーティンですが、不摂生が代名詞みたいな僕らのようなメディアの人間にとっては、海から差し込む朝の眩しい太陽光は、理由のない拒絶感すら覚えます。

( ; -`ω-´)しごとから逃げているのではない、太陽から逃げてるんだ・・

取材用マイクロバスに乗り込む前に、陽光のあたらない闇から闇を縫って力なく歩いているとき、なんとなく猗窩座どのの気持ちとシンクロしました。

獲れたてよりも調理後

そして、朝市そのものは活気もあって働く方々も素晴らしいのですが、メディアとしては実は使いどころが難しく、せいぜい併設の食堂で食べられる新鮮な海鮮丼ぐらいしかネタがありません。そう、どっちかいうと、獲れた時より調理後のほうに興味も需要もあるわけです。

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果物や野菜の市場は、色鮮やかなのでまだ絵になるんですが、おさかなはこういう感じになってしまうので、見出し画像にはできないんですよね。デスクで画像並べて悩んでいたところ、同僚が通りすがりにひとこと。

「朝市?アジがあっていいじゃない!」

( ; ・`ω・´)・・まぁこれアジですから・・

長編ドキュメンタリーの随筆なら、ドラマティックに料理できそうなんですけどね。観光メディアのつらいところです。逆に、朝市の紹介をおもしろおかしく、記者のキャラに頼らずに書けるなら、どこでも引く手あまたになると思います。

とはいえ、使いどころが難しかった撮影素材も、こうしてnoteで活用できたのは、結果的に良かったということにします。

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