テラクラフト構想

2021年1月31日追記 下記の内容は株式会社CuboRexの実施内容の延長線上にあることであり、現在時点における直接的な関係性はない内容となってます。

本記事はテラクラフト構想の実現方法とその効果について雑多に記載した内容となっています

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本記事ではが株式会社CuboRexが目指す「ほしい者がほしい物を生み出し試せる社会」の姿がどういったものかについて記載する。

私達は不整地のパイオニアとして「道なき未知を切りひらく」ことを行動理念として事業を実施してきた。今回は不整地のパイオニアとして事業を実施した先に実現する社会の状態について示す。なおここでいう不整地とは屋外環境における未舗装地域を指す。

さて私達が目指す社会の姿は

Where: 不整地環境において
Who:   ユーザー自身が
Why:   自身の課題解決にむけたシステムを
How:   自身の手でレゴを組み立てるように
What:  生み出し利用しつづけれる

そんなことが当たり前になった社会を目指す。

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スマートフォンやPC

詳細内容を説明する前に本記事を読んでいる皆さんにとって馴染み深い事例をあげていく。その一つがスマートフォンやPCである。これらの特徴としてハードやソフトのカスタマイズが前提となっている点である。

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スマートフォンで言えば購入したスマートフォンをそのまま使い続けることはかなり少ないはずである。何かしらアプリを新規でいれたり消したり。またはアクセサリーをつけて自分の生活をよりよくするためによりよい仕様を目指して使いこんでいることが多い。これによりハードとして同じスマートフォンであったとしても利用者ごとのライフスタイルにあったシステムを提供可能となっている。

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私自身この購入したあとに利用者の手によって実質的に機能が利用者のためにアップグレードや試行錯誤できるというのはとても大きな驚きである。

なぜならスマホやPCが世の中に出てくるまで製品として世の中に出ているかつ,人類に広く普及している製品で利用者が購入後に実質的にカスタマイズして利用することが大前提の製品を僕は知らないからである。確かにバイクや車などカスタムして利用している人はそれなりに多い。しかしそれらは利用者自身によってカスタム(初期状態からの更新)して利用することを前提としておらず。一つの製品として完成された形で販売されている。当然初期状態から十分利用可能であり、その状態で利用している人のほうが圧倒的に多い。

こういった点からもスマフォのアプリの入れ替え(機能のカスタムや拡張)によって利用者にとってよりよい製品を利用者自身が作っていくことが当たり前といえる製品というのはこれまでないとても特徴的な製品及びサービスといえる。

またPCについてはより改造の幅が大きくデスクトップタイプのPCならネットで調べれば割と誰でもパソコン部品をかき集めて自分の利用用途にあった自作PCを作れるようになっている。当然そのあとのPC部品のアップグレードも部品単位で規格さえあわせれば容易である。私自身デスクトップPCを友人に教えてもらいつつであるが作ったことがあり、箱やマザーボード、電源、CPU達がパズルのピースのようにハマるべきところにハマっていく姿に感動を覚えた。その後も部品が故障したり、アップグレードするために部品を追加したりとカスタムを楽しんでいる。

Arduinoやラズベリーパイといった一般化された開発ボード

Arduinoやラズベリーパイといった開発ボードを使うことによって手軽に電子工作などの知識や経験が少なくともより自由度の高いシステムを安価かつ手軽に作りあげることができる。最近だと3Dプリンターを作ったり、ラジコンやロボットを動かしたり、生活家電をリモートや自動化したりなどとても自由度高く実現できる。これらはもともとプログラミングや電子回路の教育用として生まれてきた出自をもっており、初めてふれる人でも導入しやすく順をおって学習していけば実現できることが増えていくような工夫が随所に存在する。

こういった初心者用の開発ボードや安価なPCの普及により自分が求めたハードやシステムの構築領域が大きく拡大した。それこそそれまでは一部の企業や研究者、技術者しかできなかった領域に対して一般消費者が自分の求めたものを生み出せる世の中になってきている。

ハード面についてはデジタルファブリケーション(3DプリンターやCNCフライス,レーザー加工機)や各種DIYツールによる恩恵が大きい。

これらのスマフォやPC、開発ボード、デジタルファブリケーションやDIYツール、これらの利用者にとって必要なものに利用者自身によってアップグレードされたり、利用者自身が欲しい物を生み出す仕組みが一般化したことによって、より自分自身の幸福や産業の効率化、こだわりの追求をもとめていくことが可能な世の中になってきている。

さてここまでが前おきである。PCやスマートフォン、各種開発ボード、各種DIYツール、技術情報の一般化、これらによってこれまで消費側だった人が自分が必要とする道具やシステムを生み出したり、カスタマイズしたりすることが一般的なことになってきた。その上で私達これらのことを踏まえて実現したいことについて説明する。

目指すはリアルなロボクラフトの世界

私達が目指す不整地のパイオニアとして欲しい者が欲しい物を生み出し試せる社会の実現とはPCゲームのロボクラフトが描く世界観と酷似している。ロボクラフトとはマインクラフトのような感覚で画面上のガレージでロボットを構成するためのブロックや足回り、武器を自分の思い通りに配置して他の人が作ったロボットとバトルをして楽しむゲームである。詳細な内容については下記の動画をみてほしい。

上記のニコニコ動画が見れない方は下記のyoutubeでも

ロボクラフトの世界でとても興味深いのが作った機体を目的や問題点にあわせて使いつつ改良がゲームプレイヤー自身の手でパーツやブロック単位で実施できる点である。これにより使えば使うほど目的に対してより洗練された機体やプレイングになっていく。

ロボクラフトは当然ながらPCの中だけのものだが私達はこれをリアルな環境で実現することを目指している。

より具体的な表現でいうならば

屋外環境の不整地環境で活動する作業機械やシステムを利用者のワークスタイルや環境条件,予算にあわせて利用者自身で構築しためしていける仕組みを実現する。

わたしはこれらを実現するシステムやプラットフォーム郡をテラクラフトと呼称する。

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私達が目指す最終的なプロダクトが上記画像のシステムである.詳細について下記に説明する。

①~③ユーザーは仮想空間(PC画面やVR空間、AR空間)で操作を行う。①~③についてはロボクラフトと主な趣旨は同じである。

①ユーザーはPC画面上で自身が実現したいシステムを実装するためのパーツを選択し自身のパーツリストに加えることができる。そこでは各パーツのスペックや大まかな特徴を把握することができる。また未経験者用に目的や利用用途から選べる標準機能を搭載した機体も用意する。

②選択したパーツを用いてアセンブリ画面にて任意のロボットシステムを構築することができる。

③仮想フィールドで任意に選択したフィールド環境下においてロボットシステムの挙動を確かめることができる。その際にロボットからみて搭載したセンサー群によってどのように見えているのかなどもロボット主観で把握することができる。自動走行系のロボットについては各種プログラムについてもこの空間にて挙動を確かめつつ実装することができる。またAIを実装し運用を行う場合については本仮想空間上での育成も可能である。
この仮想フィールドについては自身が利用したいフィールドの3D マップをインストールまたはモデリングデータをインストールすることも可能である。

コメント 2020-07-27 083626

下図に示す④~⑥についてはリアルでの内容である

④実際に①~③によって仮想空間上によって納得できるまで試した内容をもとにロボットの構成パーツを発注する。

⑤届いたパーツをもとに目的とするものを組み立てる.その後③で作成したプログラムや育てたAIをインストールする。

⑥実際のフィールドで挙動や作業内容を確認する。その際の挙動や実施内容と目標とすべきスペック内容から差分を取得し、機体のアップデートを実施する。

コメント 2020-07-27 083855

本システムの強みとしては仮想空間の強みとリアル空間における強みをそれぞれ活かしている点にある.

実現の方法

テクノロジー面における実現の方法としてRTミドルウェア(RTM)の方法や考え方を参考に実現する。

RTミドルウエア(RT-Middleware: RTM)とは、ロボットの機能要素(RT機能要素)ごとにソフトウエアモジュールを作り、それを複数組み合わせてロボットシステム(RTシステム)を構築する為のソフトウエアプラットフォームを指す名前です。 OpenRTM-aistはRTミドルウエア実装の一つであり、Open-source and open architecture Robot Technology Middleware implemented by AIST (産業技術総合研究所)を意味します。
※https://www.openrtm.org/openrtm/ja/doc/aboutopenrtm/rtmiddleware

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私達はRTMをロボクラフトの世界観のようなシミュレーション環境下(ROS環境等)で構築できるようにしリアルな環境下においてはレゴ感覚で各ユニット(コンポーネント)とフレームをつなぎあわせて目的とする機能を利用者自身が作成、試し、改良をすることで実現できる仕組みをつくることで実現したい社会をつくる。

実現したい社会にむけてこれまで実施してきたこと、実現してきたこと

上記内容を達成するために私達が製品として世に送り出している製品について事例を紹介する。

ねこ車電動化キット E-Cat kit(以降 Ecat)

農家や建築関連の事業者、その他一般家庭など広く普及している運搬作業をするためのねこ車(手押し一輪車)が存在する。私達が開発したEcatはそんな各種運搬作業で使われることの多いねこ車を車体の形状に関わらず実装できる特徴を持っている。

下記の画像それぞれ違う形状や用途のねこ車にEcatを実装した事例である。このように農家さん自身が必要とする用途や状況にあわせて電動アシスト化するユニットシステムとして農家自身が実装し試し効果を体験することができる。

実装例


更に下記のように動力化できることに価値を感じて農家さん自身が自身が試したい、ほしい用途にあわせてカスタマイズした改良し試すできるなど、自分達が目指す世界観はすでに実現されつつある。

汎用クローラユニット CuBase(キューベイス)

農業分野においてもう一つ事例を紹介する。弊社で開発している汎用クローラユニットCuBaseである。こちらは上記のEcatがモーターを内蔵したホイールタイプなのに対しクローラ(キャタピラ)タイプのユニットである。更に大きな特徴としてユニットそのものにレゴブロックのように組立可能なフレーム構造を有している点である。

このユニットを使うことによって先程紹介したCuBoardのシステムよりカスタマイズ性を高め早い時間で実装と検証をすることができる。

現在は企業や国の研究機関や大学、高専の研究室における農業ロボットの研究や教育資材としての用途が多い。

その中の一事例として弊社業務提携先のイーエムアイ・ラボがGPSを頼りに自動で動く芝刈りロボットを開発し、今後の事業につなげている。このロボットも各種システムがユニット化されていることにより自分たち開発者が実施することなく利用者自身が本来数ヶ月かかる開発を数週間で行えた実例である。

現在CuBaseは研究開発における検証レベルの性能であるが今後、継続利用における性能を高め不整地分野での産業利用として利用者自身が実用品として構築していく。そのうえで利用し続けれる仕様への開発を目指し現在販売と開発を継続している。

小型農業用プラットフォーム CuFarm(キューファーム)

CuBoardのシステムをそのまま農業用途に応用した農業用の小型プラットフォームである。特徴として悪路条件における走行車両として圧倒的に低い車体と拡張性の高さ、そして初期機能を絞ることによる低価格性がある。その後利用者自身が実現したい用途にあわせてカスタムパーツやソフトウェアの追加実装によって機能を拡張していく。

これまで紹介したシステムが完成することによってこれまでメーカーサイドによって完成された農業機械を使うことが当たり前だった状況から農家自身が自身の農業を効率化,楽しめるようにするために農業機械やシステムを構築することが当たり前となった社会が実現できる.

すでに私達が目指す社会を実現した農家さん達

私自身日本各地の農家を回らせてもらった.その中には自身の農作業の効率化を目指して常に創意工夫をされている農家さんがいる.

これまで僕自身が訪問させてもらってきた農業関係事業者さんで自身の農業を効率化することに積極的な方を複数事例紹介する.

和歌山県日高にある瀧本農園(みかん、マンゴー)

実際に訪問させて頂いた中でご自身で農業を最も機械化、システム化された方。倉庫には鉄工所顔まけの工場設備が存在し自身で機械部品を作ったりシステムを組み上げることができる設備が整っている。

和歌山県有田地域にあるまつさか農園(みかん にんにく)
まつさかさんは主に機械や電気のほうではなく(そっちも作っているが)生き物の力(昆虫や鶏、草木)のちからで農業の発展を行っている。農園や倉庫の部屋では肥料の原料としての昆虫を育成していたりひよこを飼ったりなど様々な生物の育成をみることができる。

先程紹介した弊社の業務提携先である長野にあるEMILABではオフィスの近くにあるりんご農園やぶどう農園を栽培しつつ,その現場で必要とされるセンサーネットワークやロボットシステムを開発し,それらの販売を手掛けている.

こういった農業の現場にたつ人が自身の農業を効率化、高収益化、低コスト化、楽しめるようにしていくために必要とするものを工夫して生み出していける存在が今後より増えていけるように貢献していきたい。

雪国での経験

もう一つ実現したい光景について記載する。こちらは私自身の生活経験に紐づくものである。私は大学時代の生活を新潟ですごした。そこでの和歌山で経験しなかった雪国で暮らすという生活から生まれたのが下記のCuBoardである。これでバイクの使えない冬の間の移動手段の確立を目指した。

このCuBoardの特徴として各動力システムがクローラ内部に格納されておりユニットとして独立して動かすことが可能という特徴がある。

その結果車体の形状によらずソリやキャリーバッグ、手押し車など動力がなく不整地での走行能力がないものを手軽に不整地に対応した動力運搬機として利用することができるようになった。

駆動システムというのは動力機構、バッテリー、コントロールシステムなどあわせて動力車両を構成する上で最も高価かつ転用の難しい部分である。私達はその駆動システムをそれぞれユニット化し雪道や農地を含む不整地に適合させることによって、複数の駆動システムを保有することなく季節や環境、用途にあわせて必要に応じてつけ外し、必要な用途の車体を利用者自身が用意することによって簡易的に利用者自身が必要とする不整地に適合した駆動システムを実現することができた。

私達は今後、雪国に住む人がCuBoardに使われている駆動システムを非降雪時期は畑での作業機用動力システムとして利用しつつ冬の間は移動手段や運搬手段の制約が強い環境化おいて利用可能な移動手段や運搬手段など必要に応じて利用者自身が自身の今と今後の生活をよりよくできるシステムを実現していく。

変わるサポート体制

これまで農機具や産業機械が壊れた場合などは販売店に問い合わせ,修理をお願いする必要があった.一部の人は自分で修理していたりはするが必ずしも多くはない.私たちはこの状況をこれまで説明してきたシステムが社会に実装していくことによって利用者自身で故障箇所の特定と修理作業ができるようなることが当たり前な社会にしていく.

事例としてEcatのシステムを取り上げる
Ecatは下記の画像で示される3つのセットのみで構成される(実際は右端のポーチのようなものの中にもう一つ入ってるので全部で4つ).

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これをねこ車に組み付けたのが下図である.組み付ける際にどこをどう組み付けたか配線したかは利用者が認知している前提だとする.

そうすると仮にもし故障しても利用者側である程度故障箇所が特定できその故障箇所だけを取り出すなど利用者自身で可能となる.そこで利用者は販売店から①~④のユニットのいずれかを購入するか,メーカーや販売店に故障箇所と原因についての動画や画像を送付することで交換ユニットを提供してもらうことで故障の修理が完了できる.

コメント 2020-07-15 221517

このようにこれまで専門職の人がやっていた修理作業であるが.利用者がユニット化によって自分で必要とするシステムを作り試す文化が普及した場合には,それらの交換で基本的に修理が完了してしまうために販売店やメーカーがアフターサポートに割くリソースを削減することが可能となる.

こうした概念が普及した際にメーカーサイドとしては市場が完璧な製品を常に求めるのではなくある程度不良を容認できる社会になってくれることを願う。もちろんメーカーサイドは不良が確認できた場合はしっかり代替品を送るなどのサポートすることが前提である。それによって新規のハードウェア普及におけるサポートのコストが下がり、結果的に消費者が手に入れる際の商品の購入価格を抑えることができる。

レシピの公開(未完成)

テラクラフトによって開発者が作ったシステムについてはその構成や効果をレシピとしてテラクラフト上で公開することができ他者が閲覧できる。現在でいう自作系ブログの発展型である。大きな特徴として構築者が提供した情報や構成部品がテラクラフトのシステムと強く紐付いているため、オリジナルのレシピをテラクラフト上で改造したり事前の検証など可能で、それをもとに簡単に製品をとりよせることができる点である。

またレシピ内容を有料にすることもでき、開発者自身が試した取り組みそのものに対して開発者本人が収益をあげることができる。

※2020年9月3日更新

データのアップロード(未完成)

これまではメーカーサイドがアップロードした部品やユニットをダウンロードして自身が利用する3DCAD等で利用することが多かった。(きっとミスミのデータダウンロードサービスをりようしまくっている人は多いだろう)。テラクラフトでは利用者自身が組み込みたいユニットを

さらに3Dスキャンデータからポリゴンではなく線形データをよみこむことによって他の3Dデータとフィッティングさせることもできる。

利用想定環境のマップデータについてもアップロードすることができ、無料、有償提供が可能である。

2020/09/03 更新

仮想空間のありかた

イラストではパソコン画面を例として示したが、VR空間やARでの投影や作業を可能とする。その理由としてパソコン画面上だけだと実際のサイズや規模感などを掴みづらいデメリットがあるからである。VRやARだとそのあたりのデメリットをうちけることが可能である。

※2020/09/03更新

組み立て工程の自動出力

3DCADで作られるモデルは2DCADで作られるモデルに比べ実物を組み上げる際のモデルに比べ3Dモデルを組み上げる工程そのものがリアルのものを組み上げる工程に近いという特性がある。その特性を活かしてテラクラフト上でユニットやフレームワークを構築する工程を記録することによって、ある程度自動で組み立てのマニュアルを生成する機能を実現する。またその際に必要となる工具などもリスト化する。

※2020/09/03更新

他社事例の紹介

今回私達は不整地で活躍するシステムを利用者自身がユニット化によって実現したシステムによってレゴのように組み立て利用できることを実現することについて紹介した。他社においては不整地環境を除いた場合においてユニットシステムによる利用者自身による構想・選定・組立によって利用者自身が必要とする仕組みを紹介する。

ミスミ COMBe

モジュールを選んで組み合わせるだけでパレット搬送ラインが構築可能!
手間が掛かっていたノンコアな搬送設計時間を大幅圧縮します。
組み合わせ設計を実現する「COMBe(コンビ)」の、"パレット搬送モジュール"シリーズ。

部品を自分で交換できる温水洗浄便座

Deto(デト)は、自分で部品を交換できる公共向けの「温水洗浄便座 DW-312」を2020年3月に発売した。
 パーツごとに交換ができる、リフォーム構造の温水洗浄便座だ。専門知識がなくても、簡単な工具で便座のふたや操作パネル、ノズルなどを取り替えることができる。

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なぜ必要か

スマフォが個人の生活のライフスタイルにあわせて利用者自身の手で更新し、生活能力や社会能力の向上に貢献しているように、これからはハードウェアも個人・企業毎にあわせて利用者自身の手によってカスタマイズできるよの中になっていく。その際にスマフォなどはライフスタイルやワークスタイルによる変動が大きな変更要因であったが、これが不整地環境における作業システムとなると大きく事情が異なる。今度は自然環境による変動要因が産業毎や地域ごと、利用者ごとに大きく異なる。それらの環境要因に対応できるシステムを利用者自身の手によって作り上げることが可能なシステムを作ることによって利用者管轄の自然環境を活かした効率的な産業構造を構築することができる。

普及にあたって

これまで説明してきた内容について普及の方法について説明する。まずゴール設定としては対象地域の対象者のうち1/3が利用したい製品を自身で組み上げ利用している状態とする。

その段階までいくと利用していない人が身近な人(同地域における同業種の友人、知人)に対して気軽に聞けたり知見をえることができるからである。この段階になると市場は自発的に成長すると考える。

Ecatの事業で多かったのがイノベータータイプやアーリーアダプタータイプの人が先に購入、利用しているのをみて購入・利用を決定した人が多かったことからもわかる。その際には影響力の強い若い方(45歳以下のインフルエンサー)を味方につけることを意識した。

また考え方としては不整地産業や不整地環境での生活利用者が自分の必要とするシステムを自分で作ることが当たり前となっている状態をめざす。

その場合当然高齢の方などから利用に対するハードルが高いなどでてくるかと思う。しかしその場合でも利用できないことは製品がわるいのではなくて利用者との相性が悪いだけという状態にする。これは現在のスマートフォンを利用できる人とそうでない高齢者の方などに共通する概念であると捉える。

最終的にはこれらの問題についても世代交代によって解決する。

技術と利用が交わる(未完成)

これまでのハードウェアについては一部の企業が完成品を売り出し消費者がそれを購入し利用することが当たり前であった。そこには生み出す企業と利用する消費者で明確に区別があった。
ETICが開催するMakersの第4期生として寺嶋は所属していた。そこではそれぞれの塾生が寺嶋含め自身が実現したいことにむけ何らかの形ですでに行動を起こしていた。そしてそれぞれが生み出すプロダクトそのものについて自身がそれを必要とする理由が明確に存在する状態であった。

ハードウェアの世界でよくあることだが要素技術をつきつめる者自身にそれを自身の生活に直接的に必要とする理由が存在しないことが多々ある。その人自身や実施事業体についてそのこと自身を問題にするつもりはないが、

開発者によって生み出された要素技術はこれまで一般的に利用可能なアプリケーションにしないとこれまでは利用するのが困難だった。さらに要素技術の開発者は要素技術を起点にアプリケーションにするために他企業との調整などで多くの労力をかける必要があった。しかしテラクラフトを介することによってユーザー自身

テラクラフトの世界で

生み出す者と利用する者が同一人物として交わることが当たり前となっていく。

※2020/09/03

変わるハードウェアの開発と販売のあり方(未完成)

これまで使用したい用途に対して"完成品”として提供されることが一般的だった。しかし今後モジュール化された製品が屋外環境で継続して社会の中で活躍し、テラクラフトのリリースによりだれもが手軽に自身が必要とする屋外環境で用いるロボットやモビリティシステムを構築できるようになったとする。そのときには利用者自身はテラクラフトの仮想世界でモジュールを選択しその提供企業ごとから直接購入することができる。そういったことからこれまで部品やモジュールの供給を完成品を作る企業からの下請けとして提供していた企業は利用者に対して直接販売できる形で自社のモジュールを社会に手軽に提供できる販路を獲得することができる。これによりオープンな社会に対して提供できる製品の単位が利用者が直接利用できる完成品からユーザーによって組み立てないと機能を発揮できないモジュールに一般的な販売の構成要因がさがる。それによって自社製品をこれまでより気軽に開発し製品として販売することが可能になる

モジュールの流通の流れ 画像

中国ではそういった部品ごとで自社販売することが当たり前となっている。中国の有名な通販サイトaliexpressではそういった機械に関する部品を完成品としてではなく部品単位で互換品などを格安で入手可能である。

最適化された完成品をプロトタイプが上回る

飲食店などに行くと最近ではタッチパッド化されたメニュー表をよくみる。それらのカバーを少し外してみるとそれらがIPADであることがすぐにわかる。この発注システムが導入されたことで私達お客は常に最新のメニュー情報をみることができより手軽に注文をすることができるようになった。お店側も注文スタッフサイドの手間をへらすことができ、注文ミスをへらすことに貢献できている。

しかしここでよく考えてほしい。IPadには音声を発生したり、GPSを読んだり、画像をとったりする機能が備わっている。しかしこれらの機能は飲食店のメニュー表には一切使われていない(使われてたらごめんなさい)。シンプルにいえばこれらの機能を司るカメラモジュールやGPSモジュール、マイク、スピーカー、これらの機能を除いたほうがより安くて、また必要な処理能力も少なくてすむのでメモリやCPUもより安価なものを搭載できる。

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しかし実際にはそういったことにはならない。私がここで述べたことはきっと飲食店にIpadによるメニュー発注システムを提供したことのある人であれば一度は思ったことであるはずだ。

しかしそうならない理由として大量生産によるコストメリットによって機能を省いたとしてもIPadクラスの量産効果によるコストに打ち勝てないのだと考える。

今回のハードウェアのユニットも同様に用途を限定した場合において使われない部分があると思うが量産によるトータルのコストとの天秤の結果、使われないユニット実装による構造的に最適化されきっていないアセンブリ化された製品が用途に対して最適化された製品より大きく普及すると考える。

※2020/09/09更新

いつまでに実現するのか(未完成)

普及も含めた本事業について2040年までに達成する。

達成すべき2040年までのマイルストーンについて下記に記載する

達成の根拠としてはスマフォの普及速度を参考とする

※2020/09/09更新

私達が実現したい
不整地のパイオニアとして欲しい者が欲しい物を生み出し試せる社会

最後に改めて私達が実現したい社会について説明する。

(どこで)雪国や農地といった舗装されていない多様性のある不整地の環境下にて行う産業分野や普段の生活において(だれが)必要とする利用者自身が(どうやって)必要とする移動や作業を伴うシステムをロボクラフトをリアルに置き換えた仕組みによってレゴを組み立てる感覚で利用者自身が構築し試すことによって(何を)自身が必要とする作業や移動、運搬機の仕組みを手に入れる。(なぜ)それによって利用者における作業の効率化や高収入化、より楽しめるあり方を利用者自身の創意工夫によって実現する。

上記の内容が一部の人だけが行うものではなくスマートフォンのアプリの入れ替えやPCのソフトのインストールのように誰もが当たり前のように行われている社会を実現することが私達不整地のパイオニアが目指す「欲しい者が欲しい者を生み出し試す社会」である。

寺嶋のツイッター:


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