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8才の時スネイプ先生に一目惚れした話

小学3年生での初恋

生まれて初めて一目惚れを経験した。
初恋はスネイプ先生。もといアラン・リックマン氏。

『ハリーポッターと賢者の石』の原作を母親が買ってきてくれたのは小学校1年生。
読書好きだった私は一気に魔法の世界に夢中になった。
兄弟と一緒に交代しながら毎日読んだその世界が映画化されると知って、とても心待ちにしていた。

映画公開に先駆けてメインビジュアルが公開された時、私は小学校3年生だった。

ハリポタ下敷きを学校に持ってきていた同級生に見せてもらったそれを見た瞬間の衝撃といったら。
ハリーに比べたら小さい写真ではあるが、ちょうどセンターの位置でハリーの下スペースに存在していた右手を胸に当てて正面を向く姿に釘付けになった。

小学生の当時は色気なんて言葉も意味も分からなかったが、今思えばその色気に完璧に当てられた。
ハリーをはじめ他の人になんて目が行かないぐらいずっと、本当にずっっっとスネイプ先生を見つめていたと記憶している。
あんな気持ちになったのは後にも先にもスネイプ先生しか経験がない。

今そのきっかけとなったビジュアルを見ても色気がただ事じゃないし、やっぱりスネイプ先生にしか目がいかない。小学生でその色気にメロメロ(死語)だった自分を誇りに思う。
このビジュアルです


スネイプ先生は嫌なキャラとして確立していた初期の頃、主人公のキラキラハリーやロン、ハーマイオニーに人気が炸裂していた中、1人でスネイプ先生スネイプ先生とひたすら連呼していた私は周りから浮きまくっていた。
同級生からは「スネイプ先生!?おっさんじゃん」みたいなことを言われまくる。
こんなにかっこいいのに!何でそれが分からないの?と、当時の私は本気で周りのセンスが理解できなかった。それと同時に誰もスネイプ先生好き!とか言わないことにほっとしていた。
今思えばいっちょまえに同担拒否の心理ですね。

それで私は寝ても覚めてもスネイプ先生のことしか考えられなくなり、それと同時にアランリックマン氏にハマって彼が出ている作品を次々に見た。

当時はまだ映画のサブスクなんてものはなく、レンタルDVDやビデオにての映画鑑賞だったため、アランリックマン過去の出演作を借りまくった。
当時小学生には刺激が強い内容もあったりなかったりの「恋する予感」は刺激が強いながらに指の隙間からたくさん見た。今思えばやばい小学生だよ。

城・衣装・スートーリー・出演陣どれをとってもうっとりする美しさや世界観の「いつか晴れた日に」を見た日にはスネイプ先生のビジュアルなんてどこかにぶっ飛んで、金髪に貴族衣装のブランドン大佐のことしか考えられなくなった。
あの甘い声で朗読されるシーンやお姫様抱っこなんか当時の小学生には憧れの世界で、彼氏ができたらああやって甘やかしてもらえるものだと思っていたし、彼氏には朗読をしてもらえるものだと思っていた。あれから数名とお付き合いしましたがいまだにそれは叶っていません。

それ以外にも出演作は全て網羅したと言ってもいいほどとにかくアランリックマン出演映画を見て、来たるべきハリポタ映画公開を心待ちにし、スネイプ先生グッズを収集。供給がない時にはネットの海に溢れているアランの写真やレビューページ、ハリポタ関連ページを印刷しまくり恋心を満たす毎日。
お小遣いでムービースターやロードショー(雑誌)を買い、同級生がプッチモニに夢中な中私はアランリックマンを追いかけ続けた。

もちろんその間に映画沼にハマり、コリンファースやヴィゴモーテンセンやショーンビーン、デヴィッドウェナムといった当時の映画に出演していた俳優にときめき、推すのも全力。
この方達についてはまた記事にします。

記事はスクラップし、ご贔屓目当てに雑誌を買い、ALTの先生に教えてもらいながらつたない英語でファンレターを書いた。
オートグラフの返事が来た時には喜んだなんてものじゃなかった。今でもそれは私の宝物です。

当時のスクラップを見返すと、私の好きな男性のタイプが形成されていっている軌跡がありありと記されていて、下手な自分探しの旅よりよっぽど自分のことがよく分かる。
女優で言うとケイトブランシェット様とマギースミス様の美しさに強烈に憧れて真似しまくり、当時形成されたそのファッションや仕草は今や私の一部です。

共感してほしい!けどスネイプ先生の魅力は私が知っていればいい!そんな矛盾した気持ちの今でいう推し活は生活の一部になり、ハリポタの原作が出た日には日本で発売されるのを待ちきれず自分で翻訳しながら読んでいた。



以下ハリポタネタバレあります



そんなこんなで完全にスネイプ先生大好きだったので、謎のプリンスでのダンブルドアの最期のセリフには裏があると信じて疑わなかった。それゆえ死の秘宝でのスネイプ先生の秘密を知った時には泣きまくった。
我が君に殺された時なんて号泣どころかしばらく抜け殻で受け入れられなかった。
あんな最期なんて報われなさすぎる上に、映画化して映像でその光景を見るのも気が重かった。それぐらいガチ恋だった。

それでも、スネイプ先生がこんなに出ている映画を見に行かないわけがなく、公開されてからは何回も見に行き、それと同時に周りのスネイプ先生に対する認知が変わっていっているのも複雑な気持ちだった。

スネイプ先生が実はリリーを好きでずっとハリーを守っていたと知った時の世間のスネイプ先生に対する手のひら返し!いや!ちょっと!待て!!
みんな真実を知ってスネイプフィーバーしてるけど!

私は!!! 8才の時から!!!! スネイプ先生が好きでした!!!!!

嬉しいけど、けど!!!!

この古参としての気持ちがわかる人はいますか。


そしてハリポタ完結後はいつか絶対アランの舞台を観に行くんだと思って過ごしていた時の突然の訃報。
あまりにも若すぎるし突然だし、ネットニュースで見た時は頭が真っ白になり早退。泣きまくった。
もっと長く色々な映画に出てくれると当たり前のように思っていた私は、これまで当たり前に存在してくれた推しがいないという現実を実感した。
アラン・リックマンに実際に会ったこともないけれど、とてもとてもショックだった。

それでもアランリックマンが出演している映画を見れば彼はそこに生きていたし、私が大好きでたまらなかった、今でも大好きなスネイプ先生は魅力的な姿で変わらずスクリーンにいる。
アランリックマンが出演した映画を見るたびに、こんなに素敵な人物をたくさん残してくれてありがとうと常々思うし、その姿を見るたびにあの頃の色々な気持ちが蘇ってくる。
何が言いたいかというと推しはこの世に、同じ時代に存在してくれているという事実が私にとっては最高のファンサービスです。

これを書いている2023年ですが、7月に「ハリーポッターと賢者の石」4Dでの上演が決まりましたね!知った時は本当に嬉しかったです。また大スクリーンでスネイプ先生を見られるなんて…死の秘宝までやるのかな?たくさん観に行きます、何せ社会人ですから。

スネイプ先生をきっかけに英語に興味を持ち、小学生当時インターネット上に私のスネイプ先生ページを作りたくてHTMLの組み方も覚えた。映画が好きになったきっかけでもある。
アラン・リックマン出演の映画をきっかけにした趣味や好み、物事に対するアプローチや考え方は今の私の基盤だと思う。推しでもなんでも人を好きになって自分の興味や人間としての幅が広がるってるってたくさんあると思います。人を好きなるって素晴らしいですね。

スネイプ先生のリリーに対する「always」というあのセリフはあまりに有名だけど
私にとってもセブルス・スネイプと彼を演じたアラン・リックマンに対する気持ちは、どれほどの時が経っても「always」と言えるくらい
今でも、おそらく一生大好きです。




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