【書評】地雷グリコ/青崎有吾(角川)【ひつじの本棚】
はじめに
本日の書評は「地雷グリコ」。
「第三十七回山本周五郎賞」、「第七十七回日本推理作家協会賞」、「第二十四回本格ミステリ大賞」etc…… 名だたるミステリ賞を恣にし、ついには2024年の直木賞にもノミネートされた話題作だ。
あくまで私の主観にはなるのだが、この作品は2024年上半期において「最も素晴らしい読書体験を与えてくれた本」である。
決して「暇を持て余した神々の遊戯」ではない
グリコ、ジャンケン、坊主めくり、だるまさんがころんだ。
日本人であれば誰も