【常識を疑う④】〜心の隙間時間が大事〜
私は現在、今までの教員人生で一番時間にはゆとりのある2年間を過ごさせてもらっています。
現任校へ異動してから野球部の顧問でなくなり、“教員の働き方改革”だなんだと騒がれ始めたこのご時世に、毎日のように残業もほとんどなく退勤し、家庭に尽くす生活を送っています。
自由な時間がたっぷり与えられている生活ですが、仕事の空き時間の大半は前任校の時とはまったく別の、現任校に合わせた形の授業準備・教材研究を行い、家に帰ってからは子育てしながら、YouTubeなどで地歴公民の知識を深めたり、野球の指導に関する動画を観て考えたり、読書をして知見を深めたり、こうやってnoteに投稿する文章などを考えたり、と何かとセカセカと動いております。
思い返せば、学生時代からそんな感じでした。
隙間時間にやらなきゃいけないことをこなす生活。
例えば、高校時代はいつも電車の中で英単語など小テストに向けた勉強に追われていました。
誰しも、保護者や学校の先生、塾の先生などに一度は言われたことがあるのではないでしょうか。
私もこれまでの人生、「24時間、365日、“無”の時間を作らないように」と心掛け、時間を見つけ、作って、何かしらに励んで生きてきたつもりです。
教員になってからも、何度かこんなことを生徒に言った記憶があります。
そんな中、YouTubeでこの動画を観ました。
今までの私の人生の過ごし方はもしかしたら間違っていたのか。
この職に就いてから、もしかして子どもたちの成長の芽を摘んでいたのかもしれない。
いろいろ考えてさせられました。
詳しい内容は、ぜひ動画をご覧ください。
今回の私の投稿では、動画の内容を少しだけ簡単に紹介しようと思います。
動画の後半で解説されている内容です。
ぼーっとしてる時間も脳は働いている
クリエイティビティ(創造性)は、
という脳の3つのネットワークが絡み合って生まれるそうです。
クリエイティブな人(創造力のある人)は、
この脳の3つのネットワークをうまく行き来できるとのこと。
この中の③デフォルトモード・ネットワークが働くのは、「何もしない(考えない)時間」。
簡単に言うと「ぼーっとしている時間」です。
何も考えていない時は脳を使っていないのではなく、脳の違う場所を使っているということです。
常に頭を使い考えて活発に動いていたり、認知的なトレーニング(いわゆる脳トレなど)をしたりしているだけでは、休んでいる時に動く脳の部分がトレーニングされません。
何もしない、何も考えない、ぼけ〜っとしている時間に働く脳領域もうまく使えないと、今までにない新しい発想を生み出すクリエイティビティな部分が育たないということです。
創造性の4つのB
「創造性の4つのB」といわれる、
の4つの場所が、リラックスできて良いアイデアが浮かびやすいと言われています。
たしかに、私も新しい発想・考えがふと思いつくのは、お風呂の湯船に浸かっている時だったり、電車で移動中の時だったり、布団の中で寝ようとぼけーっとしたりしている時とかに多いような気がします。
子どもたちも、④バーはダメですが、①お風呂や②バス・電車の中、③布団の中で、何もしない・考えない時間を作ることが大切なのかと思います。
さいごに
この動画も“あくまで一つの考え方”として、今のところは捉えておこうと思っていますが、私の中では衝撃の内容でした。
私も、教育の職に携わっている中で、生徒に「無駄な時間を作るな!」「休んでる暇があるのか!」「あなたが休んでいる間に他の生徒(選手)は練習してるんだぞ!」というようなことを、思い返してみると、特に部活動の中でたくさん言ってきたような気がします。
ですが、このような教育は、子どもたちが身につけるべき、新たな発想を生み出す創造性・創造力の成長の芽を摘み、人から言われたことだけをやる、他人が切り拓いた道の上だけを歩くような子どもたちを育ててきたのかもしれません。
(私も含め)学校の先生というのは、内容盛りだくさんの授業だったり、宿題・課題だったり、確認テストだったり、委員会活動や学校行事のことだったり、部活動の練習だったりと、さまざまなことを子どもたちに“詰め込み教育”しがちです。
子どもたちに“心の隙間時間”が取れるような“ゆとり”を与えることも考える必要があるかと思います。
脳の一部の領域だけを鍛える“偏った”教育ではなく、子どもたちが人間として秘めている能力(脳力)を最大限に引き出せるように、と考えてこの職に携わることが大切だということです。
何事も“バランス”が大事なのかもしれません。
という私自身も、この投稿の文章をたった今お風呂で湯船に浸かりながら作成しています。笑
私のクリエイティブな部分が働かなくなってしまうのは困ります。笑
明日以降は、ぼーっとする時間を大切にして、お風呂に入ろうかな?
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