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9・11

7月の日経新聞連載の杉本博司の「私の履歴書」、21回目は「9・11」。筆者撮影の写真「ワールド・トレード・センター」と共に、杉本さんは「私はあの朝、ニューヨークにいて、スタジオの屋上からタワーが崩壊していくのを見ていた。あんなに空が透き通るように青い日はなかった」と記している。

当時ニューヨークに勤務していた私にとって、あの現場の様相を知ったのはメディアで見た後付けの映像だが、ミッドタウンにあるオフィスからの帰途、南の空に大きく上がる白茶色の煙と背後の青い空、周りの街中の混乱のことは、今でも鮮明に覚えている。

まるで現実感のないあの事件が、多くの人の人生と生活を9.11以前の世界と以後のそれとに分断してしまったように、この作品「ワールド・トレード・センター」の持つ意味や見え方も、9.11を境に大きく変わってしまったはずだ。

あの時から今日でちょうど19年。今でも毎年、この日を特別な一日として強く意識する。

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