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社員との1on1で気づかせてもらった、CEOの一番の仕事とは

POL代表の加茂です。自分にとってここ最近で一番の学び、「CEOの一番の仕事とは」について書きます。上司にとっての1on1の隠れた意義、メンバーから挙がった組織課題や代表への要望なども書いてます。経営者や、チームを持つマネージャーの方々に読んでいただければ嬉しいです。

上司にとっての、1on1の隠れた意義とは

近年、「1on1」の重要性が多くの場で説かれているかと思います。僕も1on1はとても重要な取り組みだと思っており、POLでもよく実施しています。

しかし、1on1というのはHowです。そもそも何のためにやるのでしょうか。
1on1はその性質上多くの時間を使うことになるので、目的をしっかり意識しておかないと、時間を浪費することになりかねず危険です。

例えば以下記事だと、1on1の意義は
⑴部下の成長
⑵上司と部下の相互理解による信頼関係の構築
⑶部下に対する理解度向上
⑷部下のモチベーション向上

だと書かれています。

通説として、「1on1は上司ではなく部下のための場」というのがあると思います。あくまで主役は部下であり、上司が言いたいことを話すのではなく、部下の声を聞き、対話しながら、成長支援やキャリア開発支援、信頼構築を行う場だと。

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僕は、上記の定義に概ね賛成する一方、1on1には上記4つの意義に加え、上司にとってもう1つ重要な意義があると思っています。

それは、「組織と自分についての正しい現状理解のためのインプット」です。

日々経営やチーム運営をしていく中で、現在の組織状態を正しく理解できていなければ、
・組織課題がどれくらい深刻で、どの程度の緊急度重要度をもって対策するべきか
・何が根本課題なのか

などを見誤ってしまいます

組織は病気に似ています。顕在化する前は治しやすいが見つけづらく、顕在化した後は見つけやすいが治しづらい。
なので課題の早期発見がとても大事で、とはいえ何より事業に時間を割くべきスタートアップで組織課題を過大視しすぎて事業がおろそかになっては元も子もない。だからこそ、適切に組織課題とその深刻度をリアルタイムに理解し続けることが大事です。

また、自分自身が経営者/リーダーとして、何が優れていて、何が課題/伸び代なのかを正しく理解することも、経営者/リーダーとして成長していく上で不可欠です。
特にCEOは、組織構造上フィードバックをもらう機会が少なくなりがちなので、意識的に自らに対するフィードバック、特にネガティブフィードバックをもらいにいくことが重要だと思います。

そういった意図をもって、先月、普段密にコミュニケーションできている部署責任者陣"以外"のメンバーから8名ほど選んで、1on1を行いました。

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1on1で挙がった、会社の課題と、代表(加茂)への要望

1on1では、まず最初にこう伝えました。

「会社と僕個人に対して、フィードバックを、特にネガティブフィードバックをください。」

どうしても上司に対してネガティブフィードバックをするのは勇気がいることなので、最初に「言ってもいいんだな」と思ってもらえる場作りをすることが大事だと思います。

結果的にメンバーからもらった意見は、以下のようなものでした。

Q. 今のPOLについて、感じている課題/伸び代を教えてください。

・情報がよりオープンに伝わるようにもっと工夫できるはず。
・メンバーと部署責任者との信頼関係がまだ完全に強固ではない。もっと信頼を行動で示したり踏み入ったコミュニケーションを取るべき。
・フィードバック欲しいがあまりもらえない。目標設定と評価は改善の余地ありそう。
・メンバー皆当事者意識はかなり高いが、それが部署内に留まっている。部署の目標にはコミットするが、他部署も含めた全社への当事者意識はまだ弱い。
・意思決定においてもっとスピードを優先してもいいかも。
・全社的にやるべきことをリーダー陣が率先して体現できていないことがある。
・昔に比べてヒリヒリ感減った。

Q. 加茂への要望を教えてください。代表としてもっとこうして欲しいなど、特にネガティブフィードバックをください。

<社内外発信系>
・もっとビジョンや理想、ユーザーさんお客様への想いを発信して欲しい。
・ド高い視座をぶつけて、メンバーの視座を引き上げて欲しい。
・強烈な具体をもっと伝えて欲しい。研究領域の課題の実情、海外のモデルケースなど。
・代表だから会えるすごい方々からの学びをシェアして欲しい。

<意思決定/思考系>
・常にアクセル全開でいて欲しい。トップがレビュアーになるとつまらなくなる。
・もうちょっとトップダウンでもいいかな。
・直近1,2年じゃなくて、5年10年20年の視点でもっと考えて欲しい。

<行動系>
・全社で推進したいことを、自ら体現してそれをメンバーに見せて欲しい。バリュー体現、顧客紹介プロジェクト、リファラル採用、セキュリティ強化など。

CEOの一番の仕事とは

会社について挙がった意見を大きく捉えると、
・改善ポイントは沢山あるが、解決が困難な課題はない。優先順位をつけて打ち手をしっかり実行すればすぐ良くなるイメージがある。
・認識できていた課題も、できていなかった課題もあった。(=貴重な現状理解のためのインプットになった。)
・メンバーによって捉え方が違う点もあるので、全てを鵜呑みにするのがいいとは限らない。

というのが僕の総括です。
課題を認識できたことで、暗い気持ちになるとかは全くなく、「伸び代発見!もっと良くなる〜!!」みたいな感じでむしろワクワクしました(笑)

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一方で、僕個人に対するフィードバックは、ここ最近で一番の学びをもたらしてくれました。それは、

「CEOの一番の仕事とは、未来と全体を指し示し続けること。」

というものです。
・ワクワクする未来、ビジョン、理想、中長期像を語り続ける。
・部署単位ではなく全社レイヤーでの、大きな方針、戦略を語り続ける。

この2つが、代表にとって最も大事な仕事じゃないかと。

逆にここ半年間ほど、自分の役割がフィードバッカー兼プレイヤーに終始していたことに気づきました。
各部署の議題やアウトプットに対してフィードバックし、自分が担当している業務はプレイヤーとしてこなす、そんな状態になっていて、未来や全体を指し示すということはほぼできていなかったなと。大きな反省です。

未来と全体を指し示すことは、代表にしかできないことであり、組織全体に対して多大なるポジティブな影響を及ぼす、最重要な役割だと思います。

ミッションビジョンの実現のために、
ユーザーさん/お客様の成功のために、
一緒に働いてくれてるメンバーのために、
投資家さんはじめ応援してくれてる方々に恩返しするために、
より良いCEOと組織になれるよう頑張りたいと、再度決意しました。

最後に、もし一緒に働きたいなと思ってもらえたら、一緒に経営者として成長したいなと思ってもらえたら、ぜひご連絡ください!心からお待ちしてます!!


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