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起業家が知っておくべき384という数字

 2025年度のiU情報経営イノベーション大学iUアクセラも開始から1ヶ月が経ちました。

 ちょっと前まで高校生だった一年生たちも、「なぜ起業家になりたいのか?」「なにを実現したいのか?」「自分が提供すべき価値は?」など、今まで深く考えることのなかったテーマを深掘りしていっています。深掘りすればするほど、「自分はどう生きるのか?」ということにぶつかります。

 だから、iUアクセラは「自分の人生を変えるとき」と定義しています。起業をすることが必ずしも正解ではありません。起業をしないことを選択することも正解です。徹底的に考えて、その人自身が出した答えであれば、今後納得して人生を進むことができるでしょう。その考える機会が、iUアクセラの1ヶ月目です。

 そして2ヶ月目。これからは、ユーザー(顧客)と向かいあうことになります。「誰の、どんな課題を、どのように解決するソリューション」なのか、を説明するために、起業家はユーザーの専門家にならなくてはなりません。

 ユーザーの専門家になるためには、徹底的にユーザーと向き合い、ユーザーの声を聞き、ユーザーの態度を見つめることが必要です。

 この際に、ユーザーヒアリングやユーザーへのアンケートを取ることとなりますが、一体どの程度集めることができれば、統計学的に正しいかも、と言えるのか?

 その答えが「384」なんです。

 統計学的にいうと(ちょっと難しいので詳しい説明は割愛しますが、標本調査という考え方です)、100万人の母集団の統計データが正しかろう、という最低限の母集団は384名になります。

 384名の母集団にヒアリングをした結果は、100万人に聞いたのと同じになる、ということでなんですね。

 え、絶対384名じゃないとダメなの!383名じゃダメ?

 ということも聞かれたりするのですが、384名からたった1名少ない383名の母集団になると、10万人の母集団と同じになります。

 つまり、たった1名標本調査が少なくなっただけで、母集団が1/10になってしまうんです。

 アプリなどのサービスを考える場合、日本人の1%のシェアを取りにいくことなどは十分に考えられます。その時に必要なのが、384という数字。

 ただし、この数字に固執してしまいすぎるのもよろしくないです。プロダクトができていない段階で、384名もの人にアンケートを取っても薄い情報しか集まりません。
 
 384名はPMF(Product=Market Fit)の直前で、ユーザーが増えている時に、今後の流れを推計したり、機能追加や削除を想定する時などに使えます。

 起業家にとっての大事な数字、384。是非覚えてくださいね!

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神永将行(Masayuki Kaminaga)
iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授
iU Z investment パートナー
起業家メンタルヘルス研究所所長
他 複数社の役員を兼任

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