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アーダコーダ講座修了生自主勉強会に参加しました

今回は、わたしの持ち込み企画で「こころかるた」を使った実験的哲学対話を行いました。私を含め5名の参加者で行いました。

「こころかるた」とは、質問が書かれたカードを引いて、質問に答えて「話をすること」「話を聞くこと」を通して関係性を深めるカード遊びです。

【実験的哲学対話の流れ】

① 5人が一枚ずつ「こころかるた」カードを引いて(オンラインなので、私がシャッフルし、回答者がストップと声をかける方式)、質問に2分間回答する。※どうしても答えられない質問はパスが1回できる

② チャットにそれぞれが引いたカードの質問と回答の要約を載せる

③ 5人分の質問と回答を終えて、気になった質問(カードに書かれている)を一つ決め、投票

④ 多数決で、気になったカードの質問を決める(本日の対話のテーマとなる)

⑤ そのカードに書かれた質問から、各自問いを一つ考え、チャットに入力

⑥ 哲学対話開始 約40分

⑦ 感想の共有

【カードに記載された質問と参加者の回答】


(カード)社会の矛盾や不合理に巻き込まれた時、あなたは自分の気持ちをどのように整理しますか?
→怒って、距離をとって、立ち位置を考える
(カード)あなたの生活の中でスマホの役割ってなんだろう?
→スマホは道具、基本的に自分が必要なことでないと開かない。主体は自分、の便利な道具。しかし暇な時、つい開く。そんな時はスマホに操られていると感じる。こっちが使いこなしているけど、自分の方がスマートでないと使いこなせないのでは?意識して、自分が必要な時に使う道具としている。
(カード)あなたが人生をかけて成し遂げたいことは何?
→夫と猫、家族、好きな人とは、自分が死ぬまでは一緒にいて支えたい。その上で、仕事というか対外的に成し遂げたいのは、哲学対話の拠点づくり。普段言いづらいことを素直に話し合ったり、考えあったりできる場所を作る。あとは保護猫の保護活動。
(カード)「暴力」についてあなたはどう思いますか?
→暴力という言葉自体を聞くことが刺々しくて痛い。暴力ってなんだろう?例えば意図していなくても、振り上げた拳が強くて相手が怪我することもある。そういうとき、力加減をどう教える?子ども小さくて、自分が横になっている時、おもちゃでつつく。痛いと子ども相手でも怒りが沸く。こどもに暴力はいけないとどう教えればいいのか。
(カード)自分の生活をレベルアップするのにできることを一つ挙げてみよう。
→どの方面?食生活、筋トレ、考える力をつけることもレベルアップにつながる。一つあげるとするなら、最近健康に気をつけるようにしている。考える力をつけるにも健康必要。整体の先生、呼吸について指摘された。息を吸えてない。肺を広げる感じを意識すると改善してきた。階段を使うなど体力低下しないように、維持できるように努めている。

【投票で決まった、気になったカード】


「あなたが人生をかけて成し遂げたいことは何?」

【上記のカードをテーマとして、各自から挙がった問い】


・「成し遂げる」とは何か?(目標?ゴール?どういう状態?)
・人生は、何かを成し遂げないと価値がないのか?
・あなたにとって、人生って何?
・ひとりひとり、人生には使命というものがあるのだろうか?
・この問いに答えられるのって何歳くらいなんだろう。

【対話の概要】


[今回は、テーマ「あなたが人生をかけて成し遂げたいことは何?」から派生した問いについての対話です(2021.9.23追記)]

上記5つの問いから、特に一つには決めずに対話を開始。
・「成し遂げる」という言葉が重い。夢やキャリアプランとは違うものだと思う。
・人生は、成し遂げなきゃいけないものでもないと思う。
・こどもに聞いたほうが、回答が得やすいのではないか?
→そんなに重く捉えていない。子どもは視野が狭い。思い込みがある。
→大人の方が、人生経験から様々なことを考えてしまって、答えにくいのでは。
・思い込みという言葉が出たが、悪い面ばかりではないと思う。こどもに声掛けすることで、思い込みによって改善することもあると思う。
・人生をかけて「挑戦したいこと」は何?と聞かれると答えやすい。成し遂げたいと言われると、完了、成功を意味するので、重い。
・実際に何かを成功させるという捉え方ではなく、自分の在り方を貫く、信念や信条を持って生きていくというのも、この問いの答えになるのではないか。
・この問いをどうして、重いと感じてしまうのか?それこそ思い込みではないか?
→「~ねばならない」と思うからでは?「人生」という言葉が1回限りのものだから重く感じるのでは?
・人生において成し遂げたいことが決まっている人と決まってない人がいる。決まっている人が偉いわけではない。決められなくてもいいと思う。


【感想・意見】


・考えたことのない質問が書いてあるので、面白かった。
・進め方として、5枚の質問と回答を聞き終わった時点で問い出しをすると、幅広く問いが出て、よりよくなるのではないか。
・今日は多数決で一つにテーマを絞ったが、前後半でテーマを変えてもいいかもしれない。
・カードに書いてある質問を各自で言い換えるのも面白いと思う。
・質問が書いてあると不可抗力で答えなくてはいけない。人に聞かれると答えにくくても、カードに書いてあると答えてしまう気がする。

【まとめ】

・初の試みですが、面白く展開できたと思います。カードからどんな質問が出てくるかわからないのでドキドキするし、他の人の回答について自分だったらどう答えるか考えたり、かなり頭の体操になります。今後も「こころかるた」を活用していきたいと思います!長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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