見出し画像

2022/8/28「役に立つ」について対話レポ

今回のテーマは「役に立つとは?」体調不良の方もおり、定員より少ない6名での対話となりました。
 
まずは、宿題で考えてきてもらった「役に立つ」に関連する問いについて、書き出してもらいました。
 
・役に立ったと思っているのは自己満足か?
・役に立つことに年齢は関係あるか?
・「役に立つ」を別の言葉に置き換えるとどんな言葉になるか?
・「役に立たない」ことはダメなことか?
・「役に立つ」とは、必要とされることか?
・「役に立つ」とは、困っていることの解消か?
・「役に立つ」ことは、生き残り戦略やツール(資格を取るなど)か?
・「役に立つ」はmustではなく、“あったら助かる”くらいがよい。
・「役に立つ」のは引き受けるということか?
 
各人に、その問いについての説明をしてもらった際、今日話し合う「役に立つ」はどんな場面で、どんな意味で使うものかを考えたほうが良い、という話になり、まずは、「役に立つ」を別の言葉に置き換えるとどんな言葉になるのかを考えることにしました。
 
・物理的にも精神的にも、助けになることが、役に立つことだと思う。
・学校教育などでは、役に立たないとダメだという風潮があると思う
→本来は、役に立っても、立たなくてもいいはずだ。
 
・役に立つことで、自分も嬉しい。やりたいところで役に立てれば、生きがいにつながると思う。
→役割を達成できると、嬉しい。
→やりたいところで役に立てるか、「場」が合っていないと、うまく役立てないこともある。
→会社などで「あいつは役立たずだ」となる場合は「場」が合っていないのでは?
→家庭や職場など、役立つ場面は異なる
→音楽やアートも「場」によっては、大いに役立つ。視点を変えて、長所を見つけるのが大事。
→自分の職場は、上司が精神疾患を抱えている。でも、周りの人間は、自分にも弱いところがあるな、と感じていて、その人を受け入れることで職場の雰囲気が変わった。心が広い職場だと思っている。その人は、仕事では休みが多いけれど、いい影響を職場に与えている。
→自分の経験では、仕事ができないけれど気のいいおじさんと同じ係だった。イラつくこともあった。心を広く受け入れることは難しい。
→そんなとき、効率よく仕事できる嫌な性格の人が来たらどう?
→それは嫌かな。。
→人それぞれ長所は異なる。
→その事例の場合、上司がきちんとマネジメントすべきだと思う。
→梶谷先生の本にも書いてあるが、職場で哲学対話をすればお互いのことが知れるしマネジメントしやすいのでは?
→職場での哲学対話は、なかなか難しい。短期的な成果を求める企業には向いていない、効果を数値化することも難しいので。。
→でも、長い目で見るといい効果があると思うが。。。
 
 
休憩
 
後半のテーマは、「役に立たないことはダメなこと?」か「役に立ちたくないなあ、と思ってしまう時どうするか?」のどちらかにしようと思いますが、皆さんどう思いますか?
→どちらでもいい
→よく考えるとその2つのテーマは同じことを言っている。役に立ちたくないなあと思ってしまう、ということは、役に立たないことで自責の念が発生しているということ。
→確かに!では、この表裏一体のテーマで後半はいきます。
→学校などで、どうして勉強するのか聞くと、将来役に立つからという答え。役に立つことがいいこと、という価値観。
→役に立つのはいいこと、立たないのはダメなことという、二項対立がよくない。役に立つことがあったらいいよね、くらいがいいと思う。そうすれば縛られない。
→人間は、他人と必ず関わり合って生きている。常に利害関係や評価判断、いい、悪いを考えている。いちいち反応するのではなく、一度内省してみて、判断を二項対立ではなくグラデーションで考えるといいと思う。
→人によって役割が違う、場面によって相対的。必要とされたい欲を持っていると思う。
→相互協力的に弱いところを補うのがいいと思う。
→親からの「役に立つ人になりなさい」という声掛けがよくない。レールに乗せようとしている。

参加者からの感想
・前回参加した時よりも対話が成立していた。
・もっとエッジの効いた問いを出したかった。
・他人の意見を聞くことで、自分の意見がまとまった。自分が変わるきっかけの場となりうる。
・脳がリフレッシュできた。
・皆さんの意見を聞いて、納得することが多かった。

まとめ
今回は、「対話を深めるには、どう進行すればいいか」に気を付けて進めました。具体的には、前に発言した人の意見に応答し、「〇〇さんの意見に対して●●思う、それに関連して自分はこう考える」という発言をするようにしました。すると、感想共有の時に「前回より対話になっていた」というお言葉が!とても嬉しかったです。前に発言した人と全然関係のない話をすると、どんどん議論が拡散してしまい、内容の薄いものになる気がするので、次回も対話が深まるように気を付けていきたいと思います。
ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?