「SAVE THE CATの法則」を読みました
1.本編
ちょっと面白そうな本がTwitterのタイムラインに流れてきたので読むことにしました。
SAVE THE CATの法則
kindleのURL
「創作論」に類するような書籍は(恐らく)初めて読むのですが、著者であるブレイク・スナイダー氏は実際に多くの脚本を売却した実績があり(巻末の著者略歴によると、スティーヴン・スピルバーグに売れた脚本もあるそうです)、その内容は実績に裏打ちされた内容であり、地に足の付いた、実践的な内容を求める人には向いた本だと思います。具体的なテクニックに関しても書かれているので、脚本を執筆されたり、小説を執筆してWebなどで公開したり、何かしらの賞に応募する予定であれば、結構役に立つ内容が書いてあると思います。さらに、語り口が軽妙なので、割と読みやすいです。以下の二つも本文からの引用です。
後者の選択肢の下りは、映画に限った話ではないと思います。
なお、冒頭の一文も引用です。個人的には気に入っている一文で、この一文に対し、琴線に触れた方は一読をお勧めします。
私は何作か小説を執筆したことがあるのですが、個人的に思い当たる節が多かったです。
また、"競売用の脚本を書く脚本家"という業種が存在するのは、アメリカらしいと思いました(これはハリウッドの存在が大きいと思います)。
第二弾はこちら。第一弾と同時に購入しましたので、これから読んでいきたいと思います。
10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 SAVE THE CATの法則
2.余談
「SAVE THE CATの法則」の著者であるブレイク・スナイダー氏は映画の脚本家ですが、この余談では映画に関連する本を紹介したいと思います。
押井守の映画50年50本
KindleのURL
著者は、"攻殻機動隊"や"機動警察パトレイバー"の映画監督である押井守監督で、どちらの本も映画からの引用が非常に多く、相当数の映画を鑑賞されており、非常に引き出しが豊富なところは似ていると感じました。また、この本で、ハリウッドの脚本の作り方について押井監督が苦労されていた話が出てきたのを思い出しました(本を確認すると、2015年に公開された、"ガルム・ウォーズ"の時の話らしいです)。監督の映画の撮り方や、映画に対する考え方などに触れることが出来るので、押井監督のファンの方や押井監督の監督された作品に触れた方は一読をお勧めします。
また、押井監督の小説は面白い作品も多いのですが、絶版になっているものが多いので勧めにくいです。機動警察パトレイバーの二作目の劇場版の小説版である「TOKYO WAR」や、押井監督のライフワークで、様々な作品に出てくる"立喰師"を取り扱った「立喰師列伝」(立喰師として、スタジオジブリの鈴木敏夫氏やマクロスなどのメカニックデザイナーをされた河森正治氏など、豪華な配役がされています)、全編ポーランドでロケを行った「アヴァロン」などはいずれも小説版があり結構好きなのですが、いずれも絶版になっています。
3.参考資料
機動警察パトレイバー 2 the Movie
立喰師列伝
アヴァロン (映画)
4.追記(2023年1月21日)
Kindleにコピー機能があることが分かったのでこの機能を使って本文より引用しましたが、noteに引用部分を強調表示できる機能があるので併用して引用部分が分かるようにしました。
なお、Kindleのコピー機能に関しては、コピーできる長さに制限がある模様です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?