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ロードレスキュー隊に転職した驚きの理由を語ってくれたお兄さん

■それは山の中のパンクから始まった

その日は青い空に薄い雲がたなびく、絵に描いたような気持ちのいい秋晴れ。

予兆はあったんです。数日前からなんとなく車の調子が悪い。ハンドルが取られる気がする。まあこの車も随分長い間乗ってるからな・・ガタが来てるんだろうな。その時はあまり気にしていませんでした。

あまりにもハンドルがぐらぐらするのでもしやパンク?と思って停車してタイヤを覗いてみると・・

オーマイガー😩 💦

なんと、ワイヤーが剥き出そうなくらい摩耗していたんです。よく見ると溝もない。なんでここまで放置してたんだ・・と自分を悔いるももう遅い。

とりあえず、ゆっくり走って家まで帰ろう。そして冬タイヤに交換してしまおう。と考えた私。

目的地まではまだまだある。最大の難関は途中にある山道。ちょうど県境で、交通量もなかなか多い場所。

トロトロトロ・・ゆっくりだけどなんとか走って、トンネルを抜けてしばらくしたらその瞬間は訪れた!!

バリバリと変な音がして、とうとうパンク!😭 

■こうなったらしょうがない。

右前輪が完全にパンクしてしまいました。こうなったらしょうがない。冷静になって、保険会社が提携するレスキューを呼びました。

無事電話が繋がり、レスキューを待つこと40分・・

「お待たせしましたっ!!」とレッカー車に乗って駆けつけてくれたお兄さん。

そりゃーもう、スーパーマンに見えましたよ😂

一通り状況を説明してから作業に入るとき、交通量が多いことが心配だったようで「今から作業に集中しますので、気づかずぶつかってきそうな車いたら大声であぶない!!と叫んでください!すぐに飛び抜けるんで!」と言われました。

果たして私の一声でほんとに飛び抜けられるかは疑問だったけど、その言い方がなんともかっこよく、そして少しユーモアセンスもあり、ほっこりするのでした。

■サラリーマンから車のレスキュー隊に転職したワケは・・??

無事作業も終わり、感動した私は「本当に助かりました。パパっと手際よく作業されて、プロの技ですね!」と言いました。するとお兄さんは

「いやー、僕転職したばかりで、まだ1年くらいしか経ってないんです。」

「今の仕事に決めたきっかけがありまして・・」

「僕、バイク好きなんです。ある日仲間と県外の海沿いまでツーリングに行ってたんですけど、途中でエンジンが止まったんです。もう何してもダメで、こんな遠いところにバイク屋もないし、知り合いもいないし、途方にくれてたんです。」

「そこでダメ元でSNSでSOSを送ってみたんです」

「けっこう時間も経って、もうダメかな・・と諦めかけたその時!」

「近くに住んでいたバイク乗りの方が反応してくれて、変わりの部品を握り締めて駆けつけてくれたんです!しかも偶然僕と同じバイク!信じられませんよね??」

「本当に嬉しくて、次の日すぐにお礼に向かいました。」

「その時、本当に困っている人を助ける仕事がしたい!と思って、20年勤めた会社をスパっとやめて、ロードレスキューやろう!って思ったんです。」

僕を助けてくれたその人との出会いが、僕の人生を変えてくれました!」

■最後に私がかけた言葉

まさに一期一会の出会い。レスキューのお兄さんと、お兄さんの人生を変えるきっかけとなった、部品を手に駆けつけてくれた心優しきバイク乗りの方。

そして今日、お兄さんに助けられた私。たった数時間の出来事だったけど、運命的なものを感じました。

そして最後の瞬間まで、優しい笑顔を見せてくれたお兄さんに

「本当に今日は助けてくれてありがとうございました。この仕事に誇りを持って、ずっと続けてくださいね」と声をかけたのでした。

人は、自分の思い入れが強いことを話すときはスラスラ饒舌になります。それは、自分の経験がしっかりと体の中に浸透し、完全にストーリーが組み立てられているから。感情も乗るので、より相手に伝わりやすいのです。

まるで私が経験したかのような気持ちにさせられる、臨場感のある話に思わず引き込まれてしまい、紹介させていただきました。

あの時、本当に困っている私を助けてくださったスーパーマンのお兄さん

ありがとうございました!!

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