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朝焼けの空

今朝は家族で泊まっているホテルで朝を迎えた。
朝焼けの空を久しぶりに見た。

時刻は4時22分
空がももいろに染まっていて、それもつかの間、
しだいに薄れて、濃いだいだいから、淡いオレンジへと変化する。

遠くの都心の高層ビルは、灰色っぽい朝霧に包まれて、輪郭が見える。

7月の梅雨明け前の空気は潤んでいて、
冷ややかで爽やかな朝の空気は心地いい。

始発列車の走る音が聞こえ始める。
道路にはタクシーが数台走っているのみ。

まだ街は起きていない。
誰かが携帯電話で話す声が、どこからともなく聞こえてくる。

しだいに、鳥のなく声、
駅の搬入搬出の音が聞こえ始め、
空はいつの間にか白々と、白にほんのりとオレンジがかっている程度。

さっきまで夜の紺色と、朝を告げるももいろの世界があったのに、
またたくまに世界は、また新しい朝を迎えた。

もう街は起きた。

自分だけが、密かに朝焼けの空を楽しんでいると思っている人たちから、
朝はみんなのものになったのだ。

そんな朝焼けの空、たまに感じてみるのも素敵である。
朝が生まれる瞬間。


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