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「Lv100」執筆メモ公開 アクアサファリわかやま編(飼育の日特別企画)

古生物を飼育する小説を書いている者がこう言うと胡散臭いのですが、本日4月19日「飼育の日」は私の誕生日でもあります。

あちこちの飼育施設や博物館が臨時休場を余儀なくされている一方でSNSでの発信に力を入れている今、それらの施設を主要な取材先にしている私のほうからも何かできないか、また完成した小説として出しているより細部まで考察した痕跡である執筆メモをコンテンツとしてお見せできないかと思い、今回執筆メモの公開を行うことにしました。

どんな風に古生物の飼育展示環境を考案しているかを通じて、現実の動水博の読み解き方や楽しみ方を見出すことにつなげていただければ幸いです。

意外と最近の話からしかメモを残していないのですが、その中からよさそうなものを選んで数話分まとめて掲載していきます。もちろんあくまでメモであり、まとまった文章の形ではないので、本編のおまけとして受け止めていただければ。

まずは大型水族館全体を考案した「アクアサファリわかやま編」のうち2~6話目を。

アクアサファリわかやまは特に大型の施設なので非常に様々な施設を参考にしていて、1話ごとにメインのモデルが異なっています。

全体の立地は串本海中公園を、個別のお話では鴨川シーワールド、八景島シーパラダイス、名古屋港水族館、和歌山県立自然史博物館、くじらの博物館を主なモデルにしています。

放散虫を全体のデザインモチーフとしており(メモが残っていない1話目は放散虫メインでした)、放散虫の種類の確認が毎回入っています。

場内のマップを作成し、本にするときにはこれを裏表紙に掲載しました。

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本編はこちらから。

サイト カクヨム

全体のメモ

(※4話目のサブタイトルが実際と異なるものになっています。モササウルス類を登場させるに当たってアイヌのシャチの神レプンカムイをタイトルにしようとしていたのですが、実際にはより地域に即したタイトルになりました。他にもいくつか個別のお話を考えるときに変えた部分があります。)

Karl Alfred von Zittel ディクティオミトラ・マルチコスタタを記載 ランフォリンクスの片翼だけ伸ばしたポーズの復元画の作者
→築道(ついどう)玲子

アクアサファリわかやま
古生物のみの大型水族館 黒潮の流れに面した温暖な気候と水温を利用
「こえていく」水族館 別の展示に移る際になにかを越える ジュラ紀の水中を出発点として分岐
動物園におけるウォークインスルー方式を水槽に応用 人間の領域に水槽があるのではなく海洋生物の領域に人間の通り道がある 凸の曲面ではなく凹の曲面

水族館において水中にいるという臨場感を阻害するものは何か
音、匂い、感触
人のざわめきが響くのに水槽の中の音は聞こえないことは水槽の内外を分断する 一旦ホールの映像展示で鎮まらせてからルーラーズサファリへ 石を叩く音、水音を流す 防音処理
潮の香り(東京タワーですら水槽から立ち上る匂いで海水か淡水か知ることができる) 生臭くならないように
水槽内と観察スペースは往々にして質感が異なる 水槽内は固いのにこちらは絨毯 ゆっくり見るにはいいかもしれないが… メインの順路は岩や砂のようにして海遊館にあるような脇道の休憩所は柔らかく 休憩所もサファリにするには ソファーベンチの周りを盛り土みたいに 公園のイメージ
モササウルス類のトンネル水槽では床を水槽内外とも砂とする 砂が湿っていたらベスト 靴が汚れるとか言われる? 置き石?本物の砂ではなく似た感触の舗装?

固定した解説板ではなくスマホアプリ、音声ガイド、ハンドブックを配布
新米解説員・明石鈴音 実地研修の様子を7話かけて追っていく
ブレることも飽きられることもない主人公を描くには成長が必要
現生には詳しいが古生物のことはあまり知らない?現生の何に詳しい?カメ?
ウミガメを研究していた 史上最大のウミガメであるアルケロンがいるアクアサファリで働くことにはなったものの古生物の知識が実感として身についていない
自然保護への寄与があるかどうかという迷い

二つのコース
中生代固有の大型動物が見られる「ルーラーズサファリ」 観察路と「研究所」の組み合わせの繰り返し
現在も近縁種が生き残っているもの中心の「サバイバルロード」 一般的な水族館に近い ルーラーズサファリにいたものの化石が展示生物を襲うように配置されている

1 ホール 「ラディオリウムホール」放散虫 ケサランパサラン
 研修の始まり 不足の実感
 研究者

2 三畳紀の浜辺「トライアシックビーチ」 ネーレーイデス
 小さいものから 楽しい磯 鳥も哺乳類もいない異界でもある 陸に上がるかどうか?
 フーペイスクス
 ケイチョウサウルス
 シノキアモドゥス
 大きいものが現れてくる 力強い泳ぎ
 プラコドゥス
 ユングイサウルス
 ウタツサウルス
 カルトリンクスも研究中 ラボにはショニサウルスの頭骨
 失敗、助けを得て再挑戦 分類や時代に混乱
 先輩解説員

3 ジュラ紀の水中 「ジュラシックラグーン」 シーサーペント
 小さな成功の積み重ね
 飼育員
 ジュラ紀 本格的な海洋爬虫類の多様性 食性の幅を広げたい
 Oxford Clay https://en.wikipedia.org/wiki/Oxford_Clay
 クリプトクリドゥス 底生生物を食べた? 
 メトリオリンクス
 プレシオサウルス
 ステノプテリギウス(仙台との連携) 他に何か個性的な魚竜は?

 大物登場 圧迫感のあるオーバーハング水槽 深い 観覧通路は岩肌に掘り抜かれた歩道のイメージ
 リオプレウロドン 本当に大きさが把握できたのはいつ?

トリアッソカンペの模型とウヌマの模型が突端を突き合わせた標識
ダクティリオセラスとペリスフィンクテスの水槽に囲まれた通路を一気に次のラボへ
小島の中に掘り抜かれた空洞を模したジュラ紀のラボ
高く円錐形の空間
周囲はこちらに向かってオーバーハングした水槽
ステノプテリギウス
プレシオサウルス
クリプトクリドゥス
メトリオリンクス
リオプレウロドンのみ特に大きな水槽
「島」の周囲に放射状に配置されているため「島」が海の中にあるように感じる
標本は内側を向いて石板状に並べられている 石板の間から生体が見えるので比較できる
石板の輪の上に観察デッキ

4 少し未来へ→「クレタシアスオーシャン」 「レストラン シー・オブ・ライフ」レプンカムイ
 (白亜紀前期のものをはさんで)
 餌用・食堂用のアンモナイトの養殖 身を取り出すのに第三集のときのような息ではなくコンプレッサーからの圧縮空気を使う
 大きめの成功
 養殖の作業を行う作業員

 白亜紀 素早いポリコチルス類
 ドリコリンコプス
 トリナクロメルム

 和歌山と縁のあるモササウルス類 白亜紀の終わり フタバスズキリュウも映像で(いわきとの連携)
 トンネル水槽
 プラテカルプス 餌用アンモナイトの養殖
 グロビデンス 地元の特産の貝を食べる(イノセラムスを代替できるか) 大きさの推定は?
 クリダステス

5 絶滅していない分類群へ→「サバイバルロード」 レモラとフライング・ダッチマン
 地元の小学生の自由研究 テーマがうすぼんやりしていたので今に続く生き物についてということに決定 見終わった後近隣の他の水族館について案内 本来の得意分野で今の生き物につなげることができた 近隣の水族館との良好な関係
 「死の世界(ラスダン)」に当たる話 アルケロンの迫力、しみじみとしたデカさ、水中の恐怖 お助けキャラの消失 迷いの払拭
 (来館者)

 Niobrara Formation https://en.wikipedia.org/wiki/Niobrara_Formation

 食べられながら生き残ったもの達
 エリオン
 パラエオパグルス
 ベレムナイト類
 レバノンの魚類
 サメ(クレトラムナ)
 アルケロン あまり潜らなかった?
 メソダーモケリス 当時の海の水温揃うか?
 何かウミガメ科 トクソケリス?

6 新生代へ→「ママルラボ」 レビヤタン
 脱出の段階に当たる 外の海の明るさ 自分から提案する立場になる(テストに合格する)
 ジョウモウケトゥスの産地である高崎市の市民

 現在の支配者との共存を考える
 ジョウモウケトゥス 外洋側に近付くと水流で押し戻す ルームランナー的仕掛け そっちからは音も跳ね返らない 飼育員は外洋側に立たないこと 環境展示が弱まる 初心に返すため放散虫を詳しく展示

7 空中へ→「ゾルンホーフェンエアポート」 ジャール・プチーツァ
 ゾルンホーフェンの翼竜
 築道が休憩に来る
 帰還に当たる 最初に上の立場だった人物と肩を並べる 安らぎ、幼少時の記憶 街中の公園を飛ぶコウモリ

 楽園の浜辺
 ランフォリンクス 夕方飛び始める ミズナギドリのような夜行性の海鳥を参考に アブラコウモリを想起させる 省みられない生き物の大きな世界
 スカフォグナトゥス 昼行性か夜行性か カモメのイメージ
 プテロダクティルス 昼行性 チドリのイメージ
 クテノカスマ シギ、サギ、フラミンゴ等のイメージ
 何か魚類 餌になるもの

2~4話の無脊椎動物や魚類はどうするか いたほうが臨場感はぐっと高まる 水槽内をアクリル壁で仕切る 潜む小動物、探す爬虫類 爬虫類の代謝が高いとすると満腹にすること=餌になりうる生き物と混泳させることは難しい?南知多などの成功例 アンモナイトなど固いものと混泳+柔らかい餌(クリダステスのときの手法)グロビデンスには通用しない?

板歯類とグロビデンスの餌にする貝 和歌山でもアサリが多い ヒオウギガイは?高価?

2~4話に対応する放散虫はざっとでOK(ジュラ紀、三畳紀、シルル紀、白亜紀)
パンタネリウム、バルプス、ウヌマ、ネオアルバイレッラ、ロタスファエラ

6話では中新世 瑞浪層群のもの 様々な種が日本語で詳述されている(「生俵累層の放散虫化石」で検索)
Lamprocyclas margatensis
Enneaphormis enneastrum
Clathrolychnus sp.
Acanthodesmia circumflexa
Lychnocanoma magnacornuta(生俵累層のはLychnocanoma conica)
始新世のポドキルティス3種 ジゴリザに対応
現生種 ステラーカイギュウに対応

Spongodiscus maximus カンパニアンの種で属は現生 有効かどうか?
以下サントニアン~カンパニアン Lipman1960 ロシアのもの(?)
Dictyomitra striata
Euchitonia triradiata
Spongoprunum articulatum
Porodiscus vulgaris
Histiastrum aster
Histiastrum tumeniensis
Pentinastrum subbotinae
Hexinastrum cretaceum
Lithostrobus rostovzevi
Lithocampe (?) lepidosa

RCGEARの放散虫
Lamprocyclas maritalis  鮮新世?現生
Tetrapyle octacantha 第四紀
Cycradophora nakasekoi 新第三紀
Calocyclas virginis Haeckel 中新世
Lychnocanoma magnacornuta  北西太平洋 中新世中期
Thyrsocyrtis triacantha 始新生中期
Podocyrtis goetheana 始新世
Podocyrtis chalara 始新世
Podocyrtis mitra 始新世
Dictyophimus sp.  暁新世
Amphisphaera kina 暁新世
Thanarla elegantissima 白亜紀
Vallupus japonicus J-K境界
Saitoum sp.  ジュラ紀~白亜紀前期
Unuma echinatus ジュラ紀中期
Pantanellium 三畳紀~白亜紀
Yeharaia mascula 三畳紀
Triassocampe deweveri 三畳紀
Triaenosphaera minuta ペルム紀
Neoalbaillella pseudogrypa ペルム紀
Palaeoxyphostylus variospina 石炭紀
Holoecisus renzae デボン紀
Rotasphaera quadrata シルル紀

第五十二話(アクアサファリわかやま編2話目)のメモ

トリアッソカンペの模型とウヌマの模型が突端を突き合わせた標識
プシロセラスとプレシオサウルスのトンネル水槽を一気に次のラボへ
小島の中に掘り抜かれた空洞を模したジュラ紀のラボ
高く放物線回転体状の空間
周囲はこちらに向かって曲面でオーバーハングした水槽
「島」の周囲に放射状に配置されているため「島」が海の中にあるように感じる
「島」から張り出したような擬岩の配置により浅いほうの水槽も奥の壁があまり見えないため人工設備には見えない
標本は内側を向いて石板状に並べられている 石板の間から生体が見えるので比較できる
石板の輪の上に観察デッキ
それぞれ餌のやり方が異なる
さらに上に行くと「島の外側」の観察テラス アクリルの高い柵 ある程度作り込んであるがさすがに完璧なイマージョンではない 橋を渡るとゾルンホーフェンエアポートへ

ステノプテリギウス 小さな餌を長く追いかける
プレシオサウルス 少し大きな餌を追う
クリプトクリドゥス 細かい餌を濾し取る
メトリオリンクス 有殻頭足類から首長竜の死体まで
ペロネウステス 固いものも食べることができる
鰭脚類だと歯が小さいもののほうが食性の幅が広く低水温の海域に対応できる プレシオサウルスとクリプトクリドゥスの関係もそのようなもの?
カニクイアザラシの食事方法がクリプトクリドゥスに応用できるか? カニクイアザラシは葉の縁のギザギザは細かいが歯自体は大きい 濾過能力はそんなに変わらないかも
プレシオサウルスよりクリプトクリドゥスのほうが上腕骨・大腿骨の末端が前後に幅広く鰭の幅が大きい 肩帯・骨盤も大きい これらの特徴はポリコチルス類に似る 巡航→加速の順で並べるとステノプテリギウス→プレシオサウルス→クリプトクリドゥス? プレシオサウルスは肩帯・骨盤が小さいので遊泳力が弱い まだプリオサウルス類が強肉食性でなかったため? 食性との関係は?
ペロネウステスは肩帯・骨盤が広かった上に首が短いのでさらに速く泳げるはず 前方の歯はやや細長いがプレシオサウルス類と比べるとやや太く縁がある 後方の歯はさらに太く短い 様々な餌に対応できるものの大きめの物のみ?
メトリオリンクス 胃内容物はアンモナイト・べレムナイト 噛み跡の付いたクリプトクリドゥス(死体をかじった) かなり幅広い?
現生イルカでもベントスを拾ったりネクトンを追ったりと同種でも幅広い
メトリオリンクスの後肢 現生ワニでも泳ぐときは尾だけくねらせている 前肢は畳んで後肢は曲げたまま左右に置く メトリオリンクスも泳ぐときは尾をくねらせて後肢で安定を保った? 眼窩は頭骨の上面ではなく側面にある 海面にとどまったわけではない

オックスフォードクレイ メトリオリンクス、クリプトクリドゥス、ペロネウステス アンモナイト、ベレムナイト等 水深10m程度 温暖(20℃くらい) これらについては水深を気にしなくてよさそう
水槽をステノプテリギウス(深い)とそれ以外(水底が床と一致)に分ける プレシオサウルスは?ライアス層群のブルーライアス 三畳紀の終わり?ジュラ紀の最も初期 ジュラシックアイランドに至る道を囲む水槽に?

大型アンモナイト(ジュラ紀のもの…リトセラス?)の殻にフィーダーを仕込む
アンモナイトをころがしてイカの身やアジ、近隣から駆除してきたツメタガイを出させるペロネウステス
イカやアジとツメタガイは別の殻に入れている 固さによって食べ方が違うのが分かる
錘や気室に開けた穴で浮力を調節する
ある程度大きいアンモナイトが必要だが…
リトセラス・タハロアエンセ 1.4m ここまででなくてもいい 特に種類にはこだわらない(劇中世界でもよっぽどのマニアでなければ気にしないので)
アンモナイトからアンモナイトと関係ない生き物が出てくるちょっとおかしな光景
クリプトクリドゥスはペロネウステスほど器用ではないが鰭の力がフィーダーを振り回したり動き回るのに充分ある
ペロネウステスの力と口先では殻にボトルを押し込んだくらいではボトルを引きずり出してしまうかも 殻口の左右に穴を開けて海藻を紐代わりに通す 餌が転がり出るのを制御する 切れたら切れたで別に… クリプトクリドゥスのほうもこれでいいかも
解説ショーでは飼育員と研究員は「調査隊」と呼ばれ行動の調査のためにフィーダーを沈めることになっている

ブルーライアス
プシロセラス ブルーライアスの代表的なアンモナイト 巻きがきつい 平滑 三畳紀末の大絶滅を乗り越えた代表的なアンモナイト

オックスフォードクレイ
コスモセラスKosmoceras phaeinumアンモナイト界のカブトムシ的存在
ベレムノテウティス
ヒプソコルムス
アスピドリンクス

ポシドニア頁岩
ヒボドゥス

第五十三話(アクアサファリわかやま編4話目)のメモ

地域と幻想を共存させるには
ラボで地域のものを揃えて大きい水槽には生き物の種類は少なく 抜けた先に今度は大型爬虫類のラボ(ここでは死と絶滅を意識させる 化石からの骨格ばかりで生骨なしの展示ホール 骨格の中央に隕石)
三畳紀は大型水槽→ラボ ジュラ紀は大型水槽に囲まれたラボ 白亜紀はラボに挟まれた大型水槽

時空遊覧船「いずみ」が停泊している(ように見えるがこれが白亜紀の第一ラボ) 全長40m 幅10m(宗谷は全長83.3m、幅12.8m 深さ9.3m 喫水5.0m)

元はプラテカルプスを中心としたウェスタンインテリアシーの展示だったが鳥屋城山モサが発見されたのをきっかけに数年前改装された 遊覧船の名前も変更された 「いずみ」来歴として経緯を展示

外和泉層群(和泉層群は中央構造体の北 外和泉層群は秩父累帯北帯) 鳥屋城層(カンパニアン サントニアンの二川層と一体または同一視される ディクティオミトラ・ムルティコスタータ スプメラリア類が多い Amphipyndax stocki プラテカルプスはサントニアン~カンパニアン初期)

Thanarla elegantissima 白亜紀
Vallupus japonicus J-K境界
Saitoum sp.  ジュラ紀~白亜紀前期
Unuma echinatus ジュラ紀中期
Pantanellium 三畳紀~白亜紀
ホロクリプトカニウムHolocryptocanium japonicum

クリオセラティテス・アジアティカム Crioceratites asiaticum
シャスティクリオセラス・ニッポニカム Shasticrioceras nipponicum
アナハムリナ属の一種 Anahamulina sp.
ディディモセラス・アワジエンゼ Didymoceras awajiense
「ディディモセラスとプラビトセラスの中間形態のもの」
プラビトセラス・シグモイダレ

ディクティオミトラ、プレグモスファエラPlegmosphaera、アンフィピンダックス・コニクスAmphipindax conicus、ディアカントカプサ・ウンビリカータDiacanthocapsa umbilicata

ゴードリセラス・インターメディウム Gaudryceras intermedium 有田川町の民家で庭石になっていたもの 生存時の直径推定70cm

F値 ティロ2.95または2.47、ダステス1.68に対してプラテ1.22、1.31または1.49、1.75 特にF値が低い部類 暗い海で有利?

(八景島ドルフィンファンタジーに近いレイアウト、くじ博マリナリュウムのスピード感)

名古屋港のメインプール 幅60m×奥行き30m×最大水深12m(平面形は楕円) 13400t
クレタシアスオーシャン 12000t(トンネル部分を除く) 40×26.5×7~12

ニオブララ層群
https://en.wikipedia.org/wiki/Paleobiota_of_the_Niobrara_Formation
スモーキーヒルチャーク
浮遊性有孔虫の記録から温帯~亜熱帯(夏期水面温度20℃)
スモーキーヒルと和歌山で水温は近い

鳥屋城層 他の化石
http://www.shizenhaku.wakayama-c.ed.jp/reserch/fossil/cn36/ammonite.html
アンモ
テトラゴニテス・ポペテンシス Tetragonites popetensis
カナドセラス・コスマティ Canadoceras kossmati
ネオフィロセラス Neophylloceras sp.
ハウエリセラス Hauericeras sp.
ユーボストリコセラス・エロンガータム Eubostrychoceras elongatum
ディディモセラス・アワジエンゼ Didymoceras awajiense
パラゾレノセラス属の一種 Parasolenoceras aff.lineatum
二枚貝
イノセラムス・バルティクス Inoceramus balticus
スフェノセラムス・シュミッティ Sphenoceramus schmidti
エリフィラ・エレガンス Eriphyla elegans
ウニ
ブンブク類の一種 Spatangoida gen.et sp. indet.

ニッポノポン・ハセガワイ Nipponopon hasegawai

白亜紀前期の化石
http://www.shizenhaku.wakayama-c.ed.jp/reserch/fossil/cn26/dinosaur2.html
アンモ
クリオセラティテス・アジアティカム Crioceratites asiaticum
シャスティクリオセラス・ニッポニカム Shasticrioceras nipponicum
アナハムリナ属の一種 Anahamulina sp.
二枚貝
ゲルビリア・フォルベシアーナ Gervillia forbesiana
プテロトリゴニア・ポシリフォルミス Pterotrigonia pocilliformis
サメ
プロトラムナ属の一種 Protolamna sp.
大型肉食恐竜の歯
ウニ
ヘテラステル属の一種 Heteraster sp.
植物
ニルソニア属の一種 Nilssonia cf. densinervis
ザミテス属?の一種 Zamites ? sp.

第五十四話分
白亜紀前期
エビ
ホプロパリア・ナツミアエ Hoploparia natsumiae
カリアナッサ・サカクラオルム Calianassa sakakuraorum スナモグリ(釣り餌としては「ボケ」)に近縁
スナホリムシ科
パラエガ・ヤマダイ Palaega yamadai
二枚貝
ナノナビス・ヨコヤマイ Nanonavis yokoyamai シコロエガイ類
ヒバリガイ属の一種 Modiolus sp.
ハボウキガイ属の一種 Pinna sp.
ネズミノテガイ属の一種 Plicatula sp.
ラステラム・カリナータム Rastellum carinatum カキ
レサトリックス属の一種 Resatrix sp. アサリやハマグリに近縁
エントリウム・サンチュウエンゼ Entoliun sanchuense イタヤガイ類
オウムガイ
ヘミノーチルス Heminautilus sp.
キマトセラス Cymaticeras sp.
白亜紀後期
ナノナビス・スプレンデンス Nanonavis splendens
腕足類 テレブラチュラ類 Telebratulida
スッポンの一種

第五十四話(アクアサファリわかやま編5話目)のメモ

刺胞動物
横倒しにしたクラゲまたはイソギンチャクのアイコン
クラゲの水槽で普通の水族館っぽく始まる 明るく白い照明でオシャレ感を回避する 各段階も展示
ビゼンクラゲ科? リゾストミテス ゾルンホーフェン 傘の中にある放射状の構造がコクカイビゼンクラゲRhizostoma pulmoの傘内部と同じ分岐の仕方をしている 直径数十cm(20cmのものが多い) Rhizostomites admirandus
一瞬現生のクラゲと勘違いする田辺君
水槽の隣に置いてある化石のレプリカとタフォノミーの図解ですぐ理解
クラゲが化石に残ることにも驚く

ルーラーズサファリでは解説をアプリと冊子にまとめてコンパクト化していたがサバイバルロードではオーソドックスなパネルを多用している ただし長文を詰め込まない 水槽と同じような置き方をしてあるので目線を横にずらすだけで目に入る 名前などは水槽の中に

和歌山にいるキクメイシと同属のサンゴが岩手にいた 環境の変化 キクメイシと同じ共生藻類を与えているのでより現生種と近い見た目になっているはず まだそれほど大きくはない
サンゴ ファヴィア 岩手県宮古層群 Favia sp. http://db.kahaku.go.jp/webmuseum/exh/details.do?sno=141&data_id=1759757&hfwd=&estyp=2&zone1=183 個虫が細かい(3mmくらい) 現生種では中央が鮮やかな緑でまさに聞くのよう 1・2cmほどの丸い隆起が集まったような形
こちらの化石は今の海岸に落ちているサンゴの骨格との違いが分からないものの太古からいることは飲み込みやすい 大きな違いは形というより生息地

棘皮動物
五角形のアイコン
技術の進歩で美しく見せられるようになったゴカクウミユリ
ゴカクウミユリ類 イソクリヌス・ハナイイ 岩手県宮古層群 浅い海 Isocrinus hanaii http://db.kahaku.go.jp/webmuseum/exh/details.do;jsessionid=A5E4D91EFA5C97EEEEE0221B9B0FE392?sno=131&data_id=1759739&hfwd=&estyp=2&zone1=183 トリノアシと比べ細い
白亜紀には深海に移っていたウミユリの一方で新しいタイプの棘皮は浅いところに残った
ブンブク ヘテラステル 4cm Heteraster sp.
イソクリヌスとヘテラステルが同じ水槽にいる
ウミユリを活き活きと見せる技術はここ数年で急に進歩した

ふわふわ浮くリゾストミテスと岩のようなファヴィアが同じ仲間
花のようなイソクリヌスと石のようなヘテラステルが同じ仲間
構造の規則さえ守っていれば大幅に生活を変えることができ、しかもそれが成功して白亜紀よりさらに前から続いている

脊椎動物1 軟骨魚類と硬骨魚類
いわゆる魚形のアイコン
まるっきり今と変わらないものが続く これも魚の生き残り戦略が成功している証拠
レバノンの魚類(和歌山ではあまり魚類は見付かっていないがレバノンなら当時の魚類相が分かる…)
マクロポモイデス ラティメリア科 大きいものは50cm 鱗に細かい筋が多数 尾鰭の先が広がっていない ラティメリアと比べ体高が高い Macropomoides orientalis
明確な「古代魚」に感心
リノバトス・マロニタ サカタザメ属 30cmくらい Rhinobatos maronita
クレトラムナ・アッペンディクラータ レバノンではなく日本各地
現生種とほとんど見分けがつかない軟骨魚類

レプトケファルス幼生を経るもの
カライワシのレプトケファルス幼生飼育例 淡水でシオミズツボワムシとダフニアを与え変態を観察
カライワシ目やソトイワシ目でレプトケファルスを研究→魚類進化の理解やウナギ養殖技術に役立てる狙い

イセゴイは胸鰭の付き方だけでなく鱗が大きいのも独特の雰囲気 カライワシの鱗はそれほどではないがアジなどより目立つ
イセゴイは体の形もアジほど流線型でない
セデンホルスティア カライワシ目イセゴイ科 10cm前後 ターポンを小さく少し丸っこくした感じ Sedenhorstia dayi
レボニクティス ソトイワシ目ソトイワシ科 10cm前後 ソトイワシのレプトケファルスは白い? Lebonichthys namourensis
淡水魚然とした外観だと感じる コイ目とは他人の空似ではある
現在最も繁栄しているスズキ目が増えるのは恐竜絶滅以降
いわゆる「進化の順番」とは異なるビジョンを得る田辺君
スズキ目の繁栄以前から出揃いつつあった種々の魚類
スコムブロクルペア ニシン亜目 ニシン属に含める場合も? 12cm前後 Scombroclupea sp.
ネマトノトゥス ヒメ目ヒメ科 15cm ヒメと比べ背鰭が旗状、胸鰭が尖っている、胴体が高い Nematonotus longispinus
スティコケントルス キンメダイ目イットウダイ上科 5cm程度 アカマツカサなどと比べ体高が大きく丸い Stichocentrus liratus

節足動物(ほぼ甲殻類)
単純化した虫のアイコン
軟体動物 海の実質的な支配者
ホタテのアイコン
コンセプトごとにこれらをまとめる

生きた化石の源流
カブトガニ メソリムルス ゾルンホーフェン 20cm Mesolimulus walchi
もはや現生種と見分けられないことに慣れてしまった
そもそも生きた化石という言葉はメソリムルスのためにできたようなものである
アンモナイトが絶滅する一方で生き残ったオウムガイ どんな違いがあるのか(殻の構造と軟体部の形状がシンプル、目がピンホール眼、頭巾)
キマトセラス 直径16.5cm 殻の全面に強い筋 Cymatoceras sp.

アンモナイトと甲殻類・二枚貝の関係、アンモナイト以外の頭足類
エリオン 10cm アンモナイトの殻につめた餌 ゾルンホーフェン Eryon artiformis
パラエオパグルス ガラス細工のアンモナイトに入る イギリス Palaeopagurus vandenengeli
プラビトセラスが再びいると思ったらナミマガシワ科が寄生している
アノミア Anomia sp.
すっかり背景に溶け込んでしまうナミマガシワの形状
ここまで見てきたものもアンモナイトのいた海の住人であったことを思い出す
見慣れた生き物と見慣れないアンモナイトが入り交じる世界
一方でジュラ紀にすでに登場していたイカやタコ
プレシオテウティス 2対の小さな鰭がある コウモリダコの幼体 http://tolweb.org/Vampyroteuthis_infernalis/20084 と同じ特徴

和歌山の二枚貝と甲殻類 二つの水槽
ナノナビス・ヨコヤマイ シコロエガイ類 足糸で礫に付着するタイプ 4cm Nanonavis yokoyamai
イガイ科ヒバリガイ属の一種 4cm 岩礁に足糸で付着 Modiolus sp.
ラステラム・カリナータム カキ類 5cm ギザギザ Rastellum carinatum
エントリウム・サンチュウエンゼ イタヤガイ類エントリウム科 ホタテに近い 砂の上に寝る 8cm Entoliun sanchuense
レサトリックス属の一種 3cm アサリやハマグリに近縁 水管がある 砂に埋まる 手前側にアクリルを刺しておき窓との間に Resatrix sp.
ハボウキガイ属の一種 タイラギみたいな感じ 18cm(多分欠けてる) Pinna sp.

パラエガ・ヤマダイ 後半身2cm Palaega yamadai
三葉虫と勘違いされがちだが時代、構造とも全く異なる グソクムシは三葉虫よりはるかにモダンな存在である
ニッポノポン・ハセガワイ カニ下目カイカムリ類プロソポン科 カニの中でも基盤的 甲羅の幅2cm Nipponopon hasegawai
カリアナッサ・サカクラオルム 腹部2cmくらい Callianassa sakakuraorum スナモグリ
釣り餌としては「ボケ」に近縁
他の来館者がボケだと言う おそらく今和歌山にいるボケの直接の祖先ではないという点に注意がいる ニッポノポンも同様
むしろこれらが当時から広く繁栄していて今もそれが続いているということ
ホプロパリア・ナツミアエ アカザエビに近縁 砂の上に座る? 頭胸甲3cm ハサミ5.5cm Hoploparia natsumiae
発見当時の新聞記事
生き物の世界は万人に開かれている 何も待つ必要はない
とはいえより残りやすい化石のほうが先に見付けられるだろう

まるで普通の水族館のようだ
普通の水族館も同じように興味を強く持って見られるだろうか
水中に進出してきた四肢動物の種類が違うだけで白亜紀にはもうかなり現世に似た生き物が出揃っていた
田辺君が安心していたところに竜骨生物群集の再現
ややショッキングだが興味で立て直す

脊椎動物2 四肢動物
ウミガメのアイコン
ジオラマはトリナクロメルムの幼体の全身
バクテリアをなめるハイカブリニナ科(サガミハイカブリニナ 1cmに満たない ほとんど動かない)、シンカイサンショウガイの仲間
首長竜の死体の腐敗過程で発生する硫化水素やメタンを利用する化学合成細菌と共生するキヌタレガイ(Y字の巣穴)、ツキガイ、ハナシガイ(J字の巣穴)の仲間も研究中
こうした竜骨生物群集は後にクジラの骨で生活する鯨骨生物群集となった
では首長竜やモササウルス類が絶滅してからクジラが現れるまではどうしていた?
ウミガメ骨生物群集となっていた
メソダーモケリスの頭骨を模した小さいジオラマ
つまりウミガメは白亜紀末の絶滅を生き延びた

実物のトリナクロメルムの椎骨を半分に切ってバクテリアとプロヴァンナ・ナカガワエンシスを住まわせた水槽
ほこりの積もったような中にじっとたたずむ小豆ほどの貝
メソダーモケリスに付いていたハイカブリニナ プロヴァンナ・ナカガワエンシス 5mm程度 先端が欠けてるっぽいのはサガミハイカブリニナと同様(生きてるときに折れて内側から蓋をされる) 網目状の出っ張りがある Provanna nakagawaensis


大きなアルケロン「キング」 この個体の飼育環境を(再度)改めることをきっかけとしてアクアサファリは計画された
機能主義
直径30m、深さ6m、正十二角形 中に高さ2m直径10m(ここが床面・一部欠ける)+高さ4m直径5m(柱と接している)のデコレーションケーキ状の段が4つ 3300トン 外形寸法は葛西のマグロ水槽から3m高さを減らし逆に掘り下げたのと同等
狭くなる向きというものがない円柱形
コンクリートの「サンゴ礁」 上面は平ら 側面には段差
深さ6mの部分に合わせてスロープがあり最も深い部分からも水槽を見上げられる 浮いているだけではない 縦にもよく動き大きな水の世界を行く 表層を中心に暮らしている種だったからこそ充分な深さを確保したといえる
ウミガメは狭いところに突っかかっていることが多い 故意?過失?
立方体状のコンクリ魚礁 床と同じ薄い青緑に塗ってある 中に向かって餌を降ろす
自然の岩 いじり回す用 ライブロックの生き物は食べて大丈夫?例えばスベマンなど付いていないかよく調べる必要がある
ブイを使ったフィーダー アカウミガメがブイに付いたエボシガイを食べるのにならう 白亜紀にも流れ藻やアンモナイトの死殻に付いた生き物など食べたのでは
金属の設備は傷の元になるので避けたい
餌を取るとき泳ぎの速いものが先に取ってしまう プラテカルプスのときのような自動給餌器を使うにはキングとメソダーモケリスの位置関係を反映させる必要がある

新生代のウミガメ シロムス プロトステガ科・オサガメ科の鱗板のないウミガメよりウミガメ科の鱗板のあるウミガメが優勢に

ウミガメの潜水
アオの産卵期では30分~1時間に一度しか浮かび上がらないことも普通(小笠原海洋センター 50×40×3m) 深さ自体は21m以上潜ることはまれ おおむね産卵期は水深が浅くなる
鳥類や哺乳類より長時間潜る 水温が下がるとより長くなる 深度と潜水時間の相関がはっきりしない
成体の代表値で
オサ 産卵期64~93m/10min 回遊期40~69m/22min 部分的内温性だが水温との差は小さい
アオ 産卵期12~18m/28~40min 回遊期19~25m
アカ 産卵期5~16m/6~54min 回遊期23~29min
タイ 産卵期29min 12~40min
ヒメ 産卵期4~30min 回遊期25~48min 最大深度288m・最大潜水時間200min 大きさが潜水能力をあまり左右しない
休息時は水圧で肺の空気が圧縮されて中性浮力となる水深を選んでいる 海流を避ける、越冬する、捕食者を避ける…採餌以外にも様々な理由で潜る
現生ウミガメであればやっぱり基本深ければ深いほどいい
アルケロン・メソダーモケリスとも現生ウミガメと比べ生息範囲が狭い(大洋を渡っていない)
アルケロンの肩 現生ウミガメと比べ可動範囲が狭く前後に長い スッポンモドキと同等?
メソダーモケリスの肩は現生のウミガメと同様
現生種よりアルケロンのほうがむしろ飼育下における行動範囲の問題が小さい? 狭くしてもいいとはいえない むしろ広くする効果がより得られるという感じ
生息密度には注意 発見数は少ない→群れないのは変わらないのでは?
成長は早かった?
ストゥペンデミスのときの http://cameronmccormick.blogspot.jp/2010/03/stupendemys-giant-amongst-mega-turtles.html
メソダーモケリスはサントニアンの甲長1m未満のものからマーストリヒチアンの2mのものに大型化 淡路のはカンパニアンなので大型化しつつある
食性 アルケロン、メソダーモケリスとも固いものを食べるのに適応している 特定の餌に特化しているとは考えられない? 現生のウミガメの中でも噛む力の強いアカウミガメは様々な(固くないものを含む)餌を食べる 水深が深すぎるところでは表層のもの、浅いところでは底のものを食べる アルケロンやメソダーモケリスも様々なものを様々な深さから食べた? シロムスは植物食とされる
アルケロンの大きな上クチバシはカミツキガメのように厚く角質を盛ったものとして考えられている かはくの骨格でも伸ばしている? カミツキガメの角質もクチバシを「長く」はしていない 下クチバシは短いまま上クチバシばかり鉤を突き出していることになってしまう 肉をちぎることになる? フィギュアの復元では上クチバシをばっさりカット このほうがウミガメらしい?
前肢はオサガメ同様爪がない?

本来の得意分野で今の生き物につなげることができた 近隣の水族館との良好な関係

 「死の世界(ラスダン)」に当たる話 アルケロンの迫力、しみじみとしたデカさ、水中の恐怖 お助けキャラの消失 迷いの払拭


白亜紀前期の化石
http://www.shizenhaku.wakayama-c.ed.jp/reserch/fossil/cn26/dinosaur2.html

白亜紀後期
http://www.shizenhaku.wakayama-c.ed.jp/reserch/fossil/cn36/ammonite.html

ハユリア ソトイワシ目ギス科 Hajulia multidens
クテノデンテロプス カライワシ目カライワシ科 Ctenodentelops striatus
ダヴィクティス カライワシ目カライワシ科 Davichthys garneri
ハケリオソムス ネズミギス目ネズミギス科 骨鰾上目で最も基盤的(サバヒー科を含む) 浮袋がない Hakeliosomus hakelensis
サルディニオイデス ヒメ目アオメエソ科 ネマトノトゥスとともにサルディニオイデス科とする意見やハダカイワシ目ソトオリイワシ科とする意見も Sardinioides sp.
スティコプテリクス キンメダイ目ヒウチダイ上科 Stichopteryx sp.

第五十五話(アクアサファリわかやま編6話目)

Lamprocyclas margatensis
Enneaphormis enneastrum 現生属
Clathrolychnus sp. 現生属
Acanthodesmia circumflexa 現生属
Lychnocanoma magnacornuta(生俵累層のはLychnocanoma conica)

他の現生属
Lophophaena
Pseudodictyophimus
Anthocyrtidium(放散虫Tシャツの)

始新世のポドキルティス3種 ドルドンに対応

イサナケトゥス
三重県小山田村:ホロタイプ 阿波層群平松層
瑞浪市:パラタイプ 山野内部層 エゾイガイ化石やデスモと同じ
水温が和歌山と 合う→野外の入り江を仕切って使う 合わない→予定どおりルームランナー水槽
山野内部層は温帯?(デスモとエゾイガイに基づく) 平松層と明世層(山野内部層以外)は亜熱帯? 平均して和歌山の水温に合いそうだが
くじ博の入り江 50m×210m 11,815㎡ 水深5mくらい
他の和歌山の入り江 水深は10m前後?
八月の和歌山のリアス式海岸ではどんな野生生物が見られる?
串本の場合
夏に見られる魚たち
ウツボ科 ウツボ
エソ科 アカエソ
ボラ科 ボラ
トウゴロウイワシ科 ムギイワシ ギンイソイワシ トウゴロウイワシ類
フサカサゴ科 カサゴ
テンジクダイ科 オオスジイシモチ クロホシイシモチ
アジ科 シマアジ
フエダイ科 フエダイ
クロサギ科 クロサギ
ヒメジ科 ホウライヒメジ オジサン
チョウチョウウオ科 トゲチョウチョウウオ チョウチョウウオ アケボノチョウチョウウオ
ヤリカタギ
イスズミ科 ノトイスズミ テンジクイサキ ミナミイスズミ
メジナ科 クロメジナ オキナメジナ メジナ
カゴカキダイ科 カゴカキダイ
タカノハダイ科 ミギマキ タカノハダイ
スズメダイ科 クマノミ ロクセンスズメダイ オヤビッチャ ソラスズメダイ
ナガサキスズメダイ セダカスズメダイ
ベラ科 ブチススキベラ カンムリベラ クギベラ ホンベラ ホンソメワケベラ
アカササノハベラ ホシササノハベラ アカオビベラ カミナリベラ
コガシラベラ ニシキベラ オトメベラ ヤマブキベラ
ブダイ科 ヒブダイ アオブダイ ナガブダイ アオブダイ類(白) ブダイ
イソギンポ科 ミナミギンポ テンクロスジギンポ
アイゴ科 アイゴ
ツノダシ科 ツノダシ
ニザダイ科 テングハギ ニザダイ ニセカンランハギ ナガニザ
ハコフグ科 シマウミスズメ ハコフグ
フグ科 キタマクラ
ハリセンボン科 イシガキフグ ハリセンボン
http://www.kushimoto.co.jp/facilities_tower_zukan.php
串本の海中展望塔 八月には透明度8~20mと高め(波が静かな方が高い)

従来のケトテリウム科を解体
ナガスクジラ上科[(イサナケトゥスグループ)〈(ナガスクジラ科)(狭義のケトテリウム科)〉]
イサナケトゥスグループとケトテリウム科を逆に置く案もある
シロナガスクジラでもだいたい4頭身 首のくびれがなくて目から先しか頭に見えないためそう感じない イサナケトゥスも少なくともホロタイプ(復元頭骨)は4m程度ということになる
テレスコーピングがナガスクジラ科ほどではない
頭頂骨が大きく一番高い 前頭頂骨と吻部の境界がV字なのがケトテリウム科、直線なのがイサナケトゥスグループ
チチブクジラと比べ吻部が幅広く曲がっている 後頭部の下方への張り出し 後頭部の幅はあまり変わらない 「近似種」の下顎はチチブクジラより高い
オガノヒゲクジラParietobalaena sp.のほうがイサナケトゥスによく似ている 後頭部の下方への張り出しはイサナケトゥス独自
吻部の形態は系統を反映しないので注意
現生のクジラの頭骨の中ではミンククジラに最もよく似る コククジラは吻部が狭い ボトムフィーディングでは上顎を幅広くして抵抗を増してしまうデメリットしかない?
ナガスクジラ科の上顎の裏側にあるm字の面をイサナケトゥスも備えている この面の溝はイサナケトゥスのほうが多く広い?
コククジラ、セミクジラは顎関節の形態がナガスクジラ科と異なる(下顎の筋突起~関節突起の間隔が短い) 「イサナケトゥスっぽいの」はナガスクジラ科に近い
イサナケトゥス自身も上顎の側頭窓~顎関節の長さ、上顎の顎関節面はナガスクジラ類的
ナガスクジラ科では抗力で口を開き靭帯の弾性で口を閉じる イサナケトゥスでは筋肉に頼る? "岩村層群のケトテリウム類"(下顎1.8m→全長7m強?)では筋肉の力が必要だった
"岩村層群のケトテリウム類"の下顎の縁には稜がある 「イサナケトゥスっぽいの(新)」では先端の方以外それほど明瞭ではない 根元のほうの稜は喉袋を締める顎舌骨筋の付着部になる
こうした摂餌効率の違いが中新世のヒゲクジラ類と現生ナガスクジラ類の大きさの違いの原因?
"岩村層群のケトテリウム類"はイサナケトゥスかどうか?下顎の断面には違いがある
「イサナケトゥスっぽいの(新)」の上腕骨は短い ザトウクジラでも上腕骨は案外短いが… ナガスクジラ科は口の抗力モーメントを鰭の揚力モーメントで打ち消すため前腕・手は長い ケトテリウムも同様 イサナケトゥスグループ(ディオロケトゥスやパリエトバラエナなど)では?よく分からない アエティオケトゥスの時点であまりナガスクジラ科と比率が変わらない 呑み込み型摂餌のほうが基盤的?
ザトウクジラの胸鰭には上記だけでなく海面で音を立てたりローリングしたり白い面を相手に見せたりと様々な用途がある

海底で何もしないものに対してどんなエンリッチメントが施せるのか?本当に海底で何もしないか?
他の個体がいるということが最大のエンリッチメントになりうるのでは?

ハズバンダリートレーニングは受けているはず

ヒゲクジラ類は「パッシブソナー」と視覚によって生活 嗅覚はある
瑞浪のイサナケトゥス近縁種らしき脊椎 棘突起は高い ミンククジラには劣る(大きさのためか マイルカ科でもミンククジラと比べれば棘突起は細い) 遊泳のための筋肉発達(確実にイサナケトゥスと近縁と言い難いが)
ヒゲクジラのうち大きいものより小さいもののほうがむしろ大きな魚やイカをよく食べるがミンククジラでもオキアミを食べる ハクジラはオキアミを食べない
ミンククジラの好みはオキアミ<スケトウダラ<カタクチイワシ
案外全体的にイルカっぽい動き?逆さになって泳いだりするか?ザトウクジラは他の個体と一緒にいるときによくローリングする ザトウが身軽だから?
ミンククジラが背面ジャンプすることはある それよりは少し大人しいかも
ほとんどのイルカと全てのナガスクジラ科に背鰭がある 尾を伝って尾鰭前のキールになる イサナケトゥスにもおそらく
口の先から尾までほとんど段差のない流線型をしたヒゲクジラの、動物離れして刃物のように冷たくも見えてしまう不思議な美しさ
しかし口や鼻や目や肛門がある哺乳類である
音もよく立てる 鳴き声、潮吹き、波
ニタリクジラなど大きなものがスパイホッピング後に海面を体で叩きつけるのは「威力偵察」?小さいものは威嚇にならないのでしない? 黙々と泳ぐこともあれば大胆に音を立てることもあるという振れ幅
ザトウクジラの白い部分は水中で輝くように目立つ ミンククジラの濃淡は波からの光に溶け込む →(案として)胸鰭の後縁に白い帯 付け根から胴体を周って反対側の鰭とつながる

コセミクジラは"ケトテリウム科"とされていたが違う分類にすることもある 幅広い肋骨、小さな胸鰭、セミクジラに近い顔付きなど特殊 カマイルカ属と混群になることがある

コククジラのみカリフォルニアシーワールドで飼育していた記録がある
餌はミンチ状にして溶液に混ぜた魚、胴とゲソを分けたイカ
http://awesomeocean.com/whales/twenty-year-seaworld-gray-whale-rescue/
https://seaworld.org/Animal-Info/Animal-Bytes/Mammals/Gray-Whale
https://seaworldcares.com/2016/09/The-Story-of-JJ/

ビカリア 現生のキバウミニナと同じく汽水性であったことがほぼ確実 ヨコヤマイの模様の残った化石がある
https://www.researchgate.net/publication/232690370_Reconstruction_of_color_markings_in_Vicarya_a_Miocene_potamidid_gastropod_Mollusca_from_SE_Asia_and_Japan
→かはくの模型 黒っぽい筋がある
キバウミニナはヒルギの葉しか食べない 和歌山にマングローブはないが伊豆にメヒルギが移植され定着した場所がある 育てること自体は可能 

海中塔とするかアロデスムスのときのような陸上の建物+水中窓とするか
串本だと海中塔にはエレベーターがなかったが…?(かつうらもない) 紋別氷海展望塔オホーツクタワーならエレベーターがある かなり大型の塔
http://www.o-tower.jp/area/
1996年建設
アクアサファリに海中塔があるとしたら2005年頃に建てられたはずなので海中展望塔としては新しい 実在するものと同等以上にバリアフリーのはず
大型の海中塔を入り江に建てられるかどうか?
宮古島海中公園のような観察窓 ただし高く伸ばして水面が見えるように
その上のテラスから水面上での観察も可能

地元のものを展示する意義、よその地域のものを預かる重大性

第五十六話(アクアサファ入りわかやま編7話目)のメモ

http://markwitton-com.blogspot.jp/2015/06/new-paper-walking-with-early-pterosaurs.html


http://markwitton-com.blogspot.jp/2016/04/the-lives-and-times-of-flying-reptiles.html


https://peerj.com/articles/1191/

ゾルンホーフェンの翼竜
築道が休憩に来る
帰還 最初に上の立場だった人物と肩を並べる 安らぎ、幼少時の記憶 街中の公園を飛ぶコウモリ

楽園の浜辺

昼組
スカフォグナトゥス カモメ・ウミスズメのイメージ
プテロダクティルス オオソリハシシギのイメージ?
ゲルマノダクティルス アジサシのイメージ
夜組
ランフォリンクス シロハラミズナギドリのような夜行性の海鳥を参考に 昼も少し飛んでいるが夕方から多く飛び立つ アブラコウモリを想起させる 省みられない生き物の大きな世界
クテノカスマ サギ、フラミンゴ等のイメージ

何か魚類 餌になるもの レプトレピデスLeptolepides sprattiformisがいい? ランフォリンクスの腹に残っているのはこれ
スカフォグナトゥスはもっと大きな魚を食べそう
どこかにサッココーマの出番 当時の生態系では基盤に近かった 糞化石に出てくる

ゾルンホーフェン 閉鎖的な礁湖 底は無酸素 亜熱帯 外洋性の大型遊泳動物は少ない 

シロハラミズナギドリ 昼夜どちらに飛ぶこともある 街灯に衝突した例も 背側は灰褐色、腹側は白 黒目が大きい
翼竜の皮膜の表裏で色が違うことはあるか?ランフォリンクスが夜行性なら昼目立たないように背側が暗い色のほうがよさそうだが コウモリは?皮膜の色は表裏で同じ コウモリと翼竜では皮膜の構造自体異なる ヒヨケザルでは表裏で見た目が全く異なる(毛皮によるもの 他の滑空哺乳類も同様) 翼竜の場合皮膜に毛がないとしたら表裏でそれほど違わなかったと思ったほうがよさそう 皮膜に毛があったら表裏で色が違うはず 昼はどう過ごしている?他の海鳥にちょっかいを出されないか?

夕日を受けて皮膜を赤く輝かせるランフォリンクス

プテロダクティルス 後のプテラノドン類やオルニトケイルス類と比べて上腕骨が長い 歩くことが後のものより多い? 中手骨は長くない
歩くのが鳥ほど上手くないはず その分長いクチバシで一箇所で集められる餌を増やす? 少し長い移動になるとすぐ飛び立つ?
オオソリハシシギとクチバシの形や後頭夥の向きはよく似ている 先端が動くわけではない 翼のアスペクト比も近い? 後肢がそれほど発達していないことに注意
浅瀬を歩くとき鳥と違って片足になることはできない どうやって体温が奪われるのを防ぐか
深さの違い必要

ゲルマノダクティルス ランフォリンクスと比べて水面にクチバシを突き刺すのにより適している? プテロダクティルスより中手骨が長く上腕骨・前腕骨が短い

スカフォグナトゥス ランフォリンクス同様上腕骨と中手骨が短い 第4指はランフォリンクスと比べるとだいぶ短い 羽ばたき・離着陸メイン? 尾も短め ランフォリンクスより大きな魚を食べそうだがあまり大きな魚がいるとアスピドリンクスのように逆にランフォリンクスを襲う?

水上に浮いて過ごすことはあるか ランフォリンクスの化石が多いのは浮いて過ごしていたから事故死すると確実に底に沈むせい? 尾の鰭が水面のうねりに隠れず仲間と集まる目印になる?立てられるかどうか 泳ぐときは畳んだ翼の手首付近で水をかく?足の水かきを使う?(それには腿間膜を縮める必要がある 膜は第5指とつながっている) 飛び立つときは翼の手首で水面を押しやらないと水面から離れられない 一度で離れられないと連続ジャンプになる カエルが水面を急いで進むような動き(前肢と後肢で異なる)

日本平のフライングメガドーム 3390m^2 高さ14.5m
天王寺 鳥の楽園 3200m^2 大円柱の直径約30m 小円柱の直径約20m
スカイラグーン 現在の図面だと2000m^2 フライングメガドームの池部分と同等 →倍に

礁湖を模したごく浅い水槽(岸から離れたほうだけ水底が青く塗られている)の広がる温室
「いずみ」の停泊している場所からウッドデッキを進む
T字路の横棒にあたる道をそのまま行くと階段の上に飲食店 温室中心から網で区切られ下に植えられた植物を見下ろす
三つの島がある 一番大きいひとつ(一の島)のみ岩 あとの2つ(向かって右が二の島、左が三の島)はただの砂州
砂浜の遊歩道から橋で一番大きい島へ 橋は狭いので厳密に左側通行
そちらのほうが翼竜が多い
水面に浮かんでいるものもいる 水面には波が立っている
島の片側も砂浜
プテロダクティルスやゲルマノダクティルスが島と陸を飛び交い餌を探す
島の縁は砂浜 中央は岩山状になっている そこで休む翼竜もいる 岩山の周囲は橋の続きのテラス
逆潜望鏡を覗くとレプトレピデスが見える
夕方になるとランフォリンクスとクテノカスマが増える

ルーラーズサファリ、サバイバルロード、イサナラボの主人達と違って胴体だけなら手の上に乗りそうな小さな生き物達

ゾルンホーフェンのチトニアン(最末期)のナセラリア 多いほうから順に
ナポラ・アラネアNapora aranea 縦長のテントに珊瑚の冠
サイトウム・パゲイSaitoum pagei UFOキャッチャーの手のような姿
アナティカピトゥラ・テネラAnaticapitula tenera 剪定鋏
カッシデウス・バイアンヌラトゥスCassideus biannulatus 牛の角が生えた麦わら帽子
コルヌテッラ・テッラCornutella tella 尖った三角帽子
トリテヌム・ヒルストゥムToritenum hirsutum ホタルブクロの花に似た膨らんだ円錐
橋の手すりを支える柱の上に擬宝珠のように突き出る虫眼鏡のような透明な円盤
放射状に並んで花のようになった放散虫の姿が彫り付けられている

陸側にはキンメリッジアンの植物
ベネチテス類 ザミテス・フェネオニスZamites feneonis ザミテスの中では葉が短く葉全体(ある標本では17cm)が丸っこいシルエットに見える
ソテツ類 キカディテスの一種Cycadites sp. 長く平行なシルエットの葉 産出少ない
シダ種子類 キカドプテリスCycadopteris jurensis もっさりした長い三角の葉身は1mに達することも 特に存在感があるはず 小葉は先端にいくに従って長くなる 皮革状の防御膜 乾燥に適応

餌となりうる無脊椎動物
多毛類
エウニキテスEunicites 30cmほどになる これを育ててプテロダクティルスに与えるのは難しいかも
エビ
アエゲルAeger 肢が長く内側に棘が並ぶ
ヘフリガHefriga 4cm 小さな鋏が2対
メコキルスMecochirus 腕が非常に長い 穴に入った?
シギ類は貝もよく食べる オキアミを撒くのと比べて水が汚れづらい?

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