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自由と人権と 〜ICPOとGC氏 〜
九條です。
主としてインターネット上(YouTubeなど)で複数の人への誹謗中傷や侮辱行為等を繰り返し、ドバイへ逃亡して国際手配されていた前参議院議員のGC氏が「暴力行為等処罰法違反」(常習的脅迫)容疑等で警視庁に逮捕されましたね。その後、彼を取り巻く人たちのお金をめぐる不正も暴かれてきました。
余談ですが、私は「国際手配」というとICPO(国際刑事警察機構=インターポール)の銭形警部(トッツァン)を連想してしまいます。^^;
さて、GC氏のした事ですが、私は言論・表現の自由は近代法治国家(民主主義国家)においては基本的には保障されなければならない権利(基本的人権のひとつ)だと思います。しかしそれは他者の権利を侵害しない範囲でのみ保障されるべきものであると私は考えます。
そうでなければ、無条件に「自由」が保障されているような状態は、それは「自由」ではなくて「無法地帯」だと私は思います。「自由」という権利は自然状態で存在する権利ではなくて、法によって保障されているものだと私は思うのです。
この点においては「自由」は天賦の権利である(人が生まれながらに持っている)人権のうちの「自然権」とは少し性質が異なると私は考えます[※1]。
私は基本的には「天賦人権説」(天賦人権論)を支持していますが「自由」については「社会権」の範囲内に収まるものと考えています[※2]。
と言っても私には、大学での一般教養課程(パンキョー)で習っただけの、この程度の哲学や社会学などに関する知識しかないのですが。^^;
翻って、いまやこの社会ではSNSやYouTubeなどにおいてGC氏のように過激な事を言い放って(すなわち不法行為に及んで)大きな支持を集めている、いわば「小ヒトラー」とでも言うような人たちが跳梁跋扈していると感じます。
ヒトラーは演説がとても上手い人でした。そしてその演説は冷静でも論理的でもなくて、大衆の「情」に強く訴えたものでした。彼は当時の最新のメディアであるラジオを巧みに戦略的に用いて大衆を扇動したのです。
我が国の「大本営発表」にもそう言う部分があったと思います。
いまは、かつてのラジオがSNSやYouTubeに取って替わったとも言えると思います。
理性と知性の光でいまの社会の深層(真相)を照らして、物事を見極めなければならない時代になっていると思います。
そして私は、YouTubeなどでGC氏の不法行為を支持し扇動した人たちについても「不法行為を幇助した罪」すなわち共犯として、その責を厳しく問われるべきだと思う今日この頃です。
なぜなら、言論・表現の自由は他者の権利を侵害しない範囲でのみ保障されるものだと思うからです。^_^
【註】
※1)人権(基本的人権)=自然権(+自由権)+社会権
※2)人の「自由」という状態は自然状態(自然権)だという解釈が主流(一般的)だと思うのですが、私は少し違和感を抱いています。それは例えば「法律(原始においては掟など)を守らない自由」という自由は法律(原始においては不文律/慣習法)によって認められないのですから(ゆえに社会契約が成り立つ?)。
©2023 九條正博(Masahiro Kujoh)
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