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天使から小悪魔へ 七五三前の七歳までは神の内

「パズルさんがウェーンウェーンって泣いてるよ」「かわいそう」

2歳の孫が自分も号泣しながらママに話している。1歳の妹の悪事を言いつけて味方にしようとしているのだ。
この前まではひたすら自分の意思を押し通していたのに、いつの間にやらお姉さんになったのね・・。

七歳までは神の子というけれど

孫達はまだ人間というよりは野生の天使?として本能のままに襲いかかり、笑顔一つで全てを思い通りにしていく。「抱っこしゅる!」と抱っこしてもらうのは決定事項で、おばあちゃんに拒否権はない。

食べたい物は直球で「いちごちょーだーい」「おかわりー」。ケーキのイチゴは全部彼女たちのお皿に積み上げられる。そんなに食べたらご飯が入らなくなっちゃうと思っても、取り上げれば泣き叫ぶ赤ちゃんには勝てないし。
昔から言うよね「泣く子と地頭には勝てぬ」。天使に人間は勝てないのは旧約聖書の頃より決まっているのだ。

赤ちゃんが大人の顔色をうかがわずに、ストレートに欲しい物を欲しいと言えるのも家族の愛情を信じられるから。もちろん体のことや躾も大切だから量やタイミングも大切だけれど、基本ママがOKを出せばつい与えてしまう。

そんな天使達も最近は知恵が付いてきて搦め手を繰り出すようになってきた。

天使が小悪魔になった!

特に上の二歳児がすごい。前は壮絶な姉妹ケンカを繰り広げていたが、最近は「○○が可哀想」作戦でママに言いつける路線に変更してきた。

子供用のジグソーパズルに熱中するお姉ちゃんに自分も混ざりたい妹は、隙を見てパッとピースを掴んで逃げていく。前はギャン泣きしながら追いかけた姉だが、最近は「パズルさんがかわいそう」と涙ぐみながらママに訴える戦術に。
確かにパズルさんは1ピース無くなっても完成しなくなるし、1歳児に囓られてお腹に入ってしまうのも「可哀想」。ついでに買い直しを要求されるおばあちゃんも「可哀想」・・。
ママにやさしく取り上げられてひっくり返って泣きわめく1歳児も可哀想だけれど、この勝負お姉ちゃんの勝ち!この戦法はね、大人になっても有効だから覚えておくといいわよ。

甘え上手な上目遣い

「ねーからあげ唐揚げたべたくなっちゃったなー」「たべたいなー」

今まではストレートに要求してきて、それも可愛くて唐揚げでも何でもホイホイ作ってきたが最近は「自分の気持ち」を伝えるようになってきた。
ちょうだーいとは言ってないよ、食べたくなったと言っただけだよと言わんばかりである。食べたくなったなら仕方ないよね。そういう気分になっちゃったなら不可抗力だ。おばあちゃんも夜中によく食べたくなっちゃうから気持ちは分かる。

ついでに常に上目遣い(小っちゃいから)だ。いくらおばあちゃんの足が短くても太ももくらいに頭があるから必然上目遣いになる。
そりゃ可愛いよ~小っちゃくて可愛くて可愛くて(語彙力・・)

人間歴○十年の可愛さは通用するか?

部屋の隅で寝転んでテレビを見ている夫が言った。

「トンカツが食べたい気分だな」「この前のヒレカツが美味かった」

夫の目はトンカツを求めてキラキラして、寝転んでいるので必然的に上目遣いになっている!夫の大好物はトンカツ。次点で鰯のたたき。何が食べたいか聞いてもこの2つ以外だと「何でもいい」になる。後は「簡単なものでいいよ」(微妙にムカつく・・)

人間歴○十年ベテラン7歳の夫の渾身のかわいさが理解できない妻の返事は

「今日はさっぱりしたものが食べたくなっちゃったなー」
「冷蔵庫の中のものを適当に食べてもらいたいなー」

対人間同士の戦いなら負けないのだった!









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