デザイナーなら必ず読んでおきたい!デザインリサーチの教科書
ももやんです。今回はデザインリサーチの教科書という本について簡単にまとめます🐻❄️面白いと思った冒頭部分を重点的に紹介するので、詳しいデザインリーチの手順はぜひ本を読んでみてください🙏
📕デザインリサーチの教科書について
この本テーマ
デザインの歴史からデザインリサーチのHow To を事細かに紹介している本。
🌟プロダクトデザインの領域の変化
(https://www.sony.com/ja/SonyInfo/design/news/event/20210510/)
プロダクトデザインの領域は大きく分けて4つに変化してきました。1つ目はグラフィックデザインで印刷物やサイン、シンボルが対象でした。産業革命が進むとグラフィックデザインのような2次元的なモノから、3次元的な物理的なモノのデザイン、インダストリアルデザインへと変化していきました。このインダストリアルデザインはグラフィックデザインを内包しています👏
そして3つ目は人々の行動や経験をデザインするインタクラクションデザインと、持続的にソリューションを提供し続けるための仕組みを構築するサービスデザインです。インタラクションデザインはPCの登場により普及しました💻そして現在は次元数では表現できないほど複雑なプロダクトや組織のデザインなどをする、システムデザインへと変化しています🔥
🌟プロダクトデザインの歴史
デザインは現代の社会で重要な立ち位置を占めるようになりましたが、そこまでには長ーい道のりがありました。
人がプロダクトに合わせる時代
18世紀ごろプロダクトは基本手作業で作られていました。18世紀中頃から19世紀にかけて産業革命がおき、機械が導入され大量生産が始まりました👏この頃のプロダクトデザインは作り手が売れそうなものをひたすら作り、消費者が買うという構図でした。
プロダクトが人に合わせる時代
1980年代ごろから人間中心設計やユニバーサルデザインが普及してきます。冷蔵庫のように開ければ使えるプロダクトとは違う、パソコンなどの複雑なプロダクトが登場したためです🖥この頃から人がプロダクトに合わせる時代から、プロダクトが人に合わせる時代へと変化しました。この頃の人間中心設計は現代のものと異なり、ユーザーが特定の機能を正しく利用できるかという点に重点を置いていたそうです。
社会全体を考慮してデザインする時代
1990年代になると人間中心設計から社会全体を考慮したプロダクトデザインへ変化します。例えば3R(リユース・リデュース・リサイクル)や社会的責任(CSR)を意識したプロダクトをデザインするようになりました。
(https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/)
持続可能な未来を目指すためのデザイン
そして現在は環境や社会に対する意識がさらに増し、持続可能な未来を目指すためのプロダクトデザインへと変化しました。デザイナーは人間社会だけでなく地球全体に対してどのようなプロダクトを通して価値を提供できるのか、どのような影響があるのかを考える必要が出てきました🔥ますますデザインが大事になってきていますね!
🌟なぜデザインリサーチが必要なのか
人々を理解してインスピレーションを得たり、人々とプロダクトを繋がりとして捉えるため、社会に対する責任に答えるためなど理由は多岐にわたります。プロダクトは人々の生活の中にしか成立し得ないため、プロダクトを利用する人々がどんな生活をして、どんなことを感じて生きているかを理解する必要があります🔍ユーザーを適切に理解するために、デザインリーチは必要です。
🌟デザインリサーチの手順
⛏プロジェクト設計
目的
なんのためにそのプロジェクトに取り組むのか、プロジェクトで達成したいことは何かを明確にする。
何する?
・プロジェクトメンバーのアサイン
・スケージュールや予算の設定
👨👩👦👦チームビルディング
目的
チームのパフォーマンスを最大限に引き出す。
何する?
・Daily Stand-up
プロジェクトと関わる人と毎日行う打ち合わせのことで、「昨日やったこと」「今日やること」「気になっていること、困っていること」を共有する
・Show and tell
1週間または2週間に1回くらいの頻度で、ステークホルダーとともに成果物やプロジェクトの進捗を確認すること
・Planning
Show and tellを踏まえて、次になにをするか決定するmtgのこと。どんなことをすべきか、そのためには何が必要かなど、それぞれのタスクを洗い出す。
・Retrospective
働き方についての振り返りをすること。KPT(Keep, Problem, Try)フレームワークを用いることが多い。
🗓リサーチ設計
目的
プロジェクトでどんな目的を達成したいかを考慮してリサーチの目的を定め、リサーチの進め方を決める。
何する?
・チームメンバーや予算、スケジュールなどを考慮し、どのような手順でリサーチを進めるか検討する
・大まかな流れは調査→分析→機会発見→検証→ストーリーテリングになる
🔍調査
目的
人々がどのように働き、遊び、暮らしているのか、他者とどのように関わっているのかをインタビューや観察、ワークショップ、定量調査などを通して理解する。
何する?
・どのような調査を行うか決め、「なぜ」「誰に」「どこで」「いつ」「どのように」調査を行うか、また調査で「何を」聞くのかを定める
・調査に向けて録画や録音用の機材、インタビュースクリプトや同意書・秘密保持義務書、謝礼などを用意する
・調査で得た情報をチームのメンバーがわかりやすいようにまとめる
🧪分析
目的
新しいプロダクトを提供するため、もしくは既存のプロダクトを改善するための機会を特定する。
何する?
・情報を整理してチーム内で共有する
・付箋に「人々が語ったストーリー」「人々の行動」「人々のニーズ」などを書き出し、グルーピングして共通点を導き出す
・共通点の中から選んだテーマをもとに説くべき課題と、そのためのアプローチを設定する
💡アイディエーション
目的
設定した課題に対してのアプローチをできる限り多くだし、ブラッシュアップしてコンセプトを作る
何する?
・ブレインストーミングを行う
💡ポイント
アイデアの良し悪しはここでは判断せず、突拍子のないアイデアも受け入れましょう!そこからブラッシュアップしたり、インスピレーションを受けることが大切です。
📝コンセプト作成
💡コンセプトとは
アイデアを具体化したもの
目的
得られた知見をステークホルダーに共有したり、プロダクトに関するアイデアをより具体的な形で検証する。
何する?
・コンセプトマッピングのテンプレや、バリュープロポジションキャンバスを利用してコンセプトをまとめる
🔈ストーリーテリング
目的
ビジネスチームやプロダクト開発チームに対して、得られた情報をわかりやすく伝える。
何する?
・得られた情報とともに「どんな課題があるか」「課題に対するアプローチ方法(コンセプト)」「ペルソナやカスタマージャーニーマップ」などを提示しながら説明する
🤖仮説検証プロセスとしてのプロトタイピング
目的
プロダクトがユーザーにとって価値があるか、実現可能か、持続可能であるかを検証する。
何する?
・ペーパープロトタイピングなどの簡単なプロトタイプをつくる
・FigmaやXdでモックアップを作成する
・寸劇などを行なって利用シーンや利用者の気持ちを再現する
おわりに
デザインが社会の重要な立ち位置を占めるようになったのは嬉しいですね!社会全体や環境についても考慮する必要があるので、デザインのことだけでなく社会がどのように動いているかなどももっと知る必要がありそうですね、、📕次回は