フランス観光の感想(パリ、ジベルニー、ルーアン)

パリとパリ近郊には計3回、延べ9泊12日行きました。旅程、観光地の感想、パリ内交通機関のシステムなどを書いていきます。全て2023年4~8月時点の情報です。

旅程

1回目 2泊3日 (4/29~5/1)
 1日目 オルセー美術館、ムーラン・ルージュ
 2日目 フォンテーヌブロー城
 3日目 ペールラシェーズ墓地
2回目 1泊2日 (7/15~16)
 1日目 オペラ座(オペラガルニエ)見学、オペラ鑑賞
 2日目 ヴェルサイユ宮殿
3回目 6泊7日 (8/15~23)
 1日目 シャンゼリゼ通りで買い物
 2日目 ジベルニーのモネの庭園 (ルーアン泊)
 3日目 ルーアン
 4日目 オランジュリー美術館
 5日目 ルーブル美術館
 6日目 ナポレオンの墓と軍事博物館
 7日目 ロンドンへ移動

観光地

私の訪れた時系列順に予約有無、個人的な所要時間、感想を書いていきます。
感想は最近行った箇所ほど記憶が鮮明なので長くなっている笑

オルセー美術館

予約必須、4時間くらい
パリの美術館では一番好きかも!年代的にはルーブルとポンピドゥーセンターの間の19世紀で、印象派とかが多い。見どころは5階と0階に集中してるし、ちょうど1日で回りきれるくらいの広さ。ルノワール、モネ、ゴッホ、等々。とにかく有名作品が目白押しで楽しい。

ムーランルージュ

予約必須、休憩無し2時間くらい。ただし開演がかなり押して(20~30分くらい?)終演の時間も押したので、帰りのタクシー予約の際は時間に気をつけて(海外のUberは予約時間を15分過ぎると自動でキャンセルされ全額取られるので…)
キャバレーだし、ショーの内容は下品に見える動きもあったり女性ダンサーはトップレスだったりで賛否分かれると思うが(なぜあんなに観光客はあれを見に行くのかと現地の人は嫌悪感を示していた)、それを理解の上でショー好きの人は楽しめると思う。私は想定以上にめちゃくちゃ楽しかった。芸がすごかった。最近はこれを舞台にしたミュージカルが日本でも上演されて、話題になりましたね。ただし治安の悪い地域+夜遅く+お酒を飲む+華美な格好をして行くので十分に気をつけて自己責任で…。
詳細な感想はここに書きました。https://lyrina.hatenadiary.jp/entry/2023/05/08/172904

フォンテーヌブロー城

私は予約して行ったが、無しでも問題なかったと思う 2時間くらい?
パリから電車で1時間くらい、そこからさらにバスに乗る。オーディオガイドが全て出払っていたか何かで借りられず、解説を聞けなかった。展示の文字での解説も基本フランスのみで英語無し。
展示は一部屋ごとに回っていく、宮殿にありがちな感じ。庭はそこまで大きくないけど綺麗。

ペールラシェーズ墓地

墓地なので自由に入れるが営業時間は決まっている、私は2~3時間散歩したかな
3連休だからと急遽パリ行きを決めたものの、祝日の月曜日はメーデーで、どこも営業していなかった。クリスマスと並んで、ほぼ年中無休のところでも休みの日。しかも街中はデモをやっているので無闇に出歩くのも危険。ということで、数々の著名人のお墓があるペール=ラシェーズ墓地に行ってみた。結構広いし、雨が降ってて地面がぬかるんでて、段差が多くて回るのは疲れたけど、どこも空いていない日の時間の使い方としては楽しかった。ネット上にあるマップと番地の看板を見比べながら回った(あまり公式のマップはないし、Google Mapには一部の著名人の墓しか記されていないし、地図読めない民は若干苦労した…)。個人的に見れてよかったのはショパン、サラベルナール(ライオンの後で)、そして何よりオスカーワイルド!!高校の頃私はワイルドが大好きだったのでした(厨二病の極み)。

オペラガルニエの見学

予約無しでも入れる。30分〜1時間
こちらもまた豪華絢爛な内装。ただウィーン国立歌劇場はガイドツアーだったのに対しこちらは勝手に見る感じで、館内に解説もあまり無いのが少し物足りない。

オペラバスティーユでのオペラ鑑賞

予約必須、休憩あり3時間くらいだったかな。英語字幕あり(私は席的に少し遠くて見づらかったが)。
パリに2つあるオペラ座のもう一つ、オペラバスティーユでロミオとジュリエットを見ました。こちらはガルニエと打って変わって現代的な雰囲気!
観客のマナーが悪いのが気になったけど、それだけオペラの敷居が低いのは良いことなのかなと思ったり。
ジュリエット役が黒人のふくよかなオペラ歌手で、多様性だなーと思った。日本やウィーンではまだあまり見ないけど米英仏では当たり前の光景、誰にでもどの役にもチャンスがあるのは良いこと。あと1幕のジュリエットのドレス衣装がパンツだったのも驚いた。2幕ではスカート(所謂ドレス)だったけど。
特に好きだったのは冒頭の仮面舞踏会のシーン (豪華な仮面と衣装とダンスシーンに加え、厳格な身分があるヨーロッパにおいて仮面を被って身分や家系を無きものにし、一夜の遊びに興じる仮面舞踏会というモチーフが好き)、ジュリエットが薬を飲んで生死を彷徨うのを生と死を体現したコンテンポラリーダンサーで魅せていたシーン、合唱やオケが派手に鳴る中でも決して埋もれず際立つロミオの高音。

ヴェルサイユ宮殿

事前予約必須、無しでは入れない。庭は別料金だったのと時間がなかったので行かず、2~3時間くらいでメインの宮殿の中だけを見た。
オーディオガイドはスマホアプリがあるので、事前に全てダウンロードしておくのが良い。under 26のEU市民は無料とのことで枠の予約だけしておいて、無料で入れるかと思ったのだが、26歳未満が無料であって26歳は有料だった。あわや入れないかと思ったけど、粘ったらその場でお金を払って入れた。良かった…。
初めて行ったけど、やはり豪華絢爛!!宮殿は他でも既にいくつか見ているとはいえ、圧倒された。宮殿内のカーテンで覆われている系のベッドを見る度に舞台のオセローを思い出してしまうのは私の性。

ジベルニーのモネの庭園

予約無しでも入場できるが列が結構長い(30分くらいは待つ?)ので、予約がおすすめ。私はモネの家と庭園のみで2時間くらいだったかな、印象派美術館や付近の教会のモネの墓まで行くともっとかかる。パリから日帰り可能。
パリのサンラザール駅から電車で1時間、そこからさらにシャトルバスで20分くらい。バスは基本電車が駅に着いてから15分後に出発と案内に書いてあるが、全員運転手からその場で切符を買う仕組み(券売機がない)なので出発に時間がかかり(電車が駅に着いてからバスの出発まで40分くらいあったかな)、11:30のチケットを持っていたが現地に着いたのが12時を過ぎて焦ったが、入れてくれた(係りの人がスキャンする端末には多分❌が出てた)。ジベルニーの駅に着いてからモネの庭園の入り口まで1時間はみておいた方が良い。
庭園はちょうど池に睡蓮の花が咲いていてとても綺麗だった。家の中は多数の浮世絵が飾られていてすごかった!他には親交のあったルノワールの絵や、モネ自身の絵(レプリカ)など。ただ展示の解説はほぼない。

ルーアン (ルーアン大聖堂、ジャンヌダルク教会、ルーアン美術館)

ジベルニーから電車で40分、パリから電車で1時間半。ノルマンディー地方の都市の中ではパリからのアクセスが良く、ジャンヌダルク終焉の地として有名。パリから日帰りも可能だが、今回は1泊した。
ルーアン大聖堂は夏に日が沈んでからライトアップショーをやっている。私が行った8月後半は夜10時からで、これが思いの外長くて30分くらいやっていた!
ルーアン美術館はなんと入館無料。有名なモネのルーアン大聖堂の連作のうち1つが展示されている。他にもセザンヌ、シスレー、モジリアーニなどが見られる。1~2時間見たかな。空いていて快適だった。
サンマクルー教会はなぜかやっていなかったので、外観だけ見た。
他にもHistorial Jeanne d'Arcというジャンヌダルクについて解説した博物館があったが、VRで生涯をたどるだけのようで、特に行かなかった。
ジャンヌダルク教会や大時計台は12~14時が営業していないので要注意。
パリより圧倒的に落ち着いていて木組みの建物が可愛らしくて街歩きが楽しいので、少し郊外の雰囲気を味わいたい場合はぜひ。

オランジュリー美術館

朝なら予約無しでも待たずに入れる、日中以降は予約しないと並ぶ。所要時間1時間半ほど。
ジベルニーでモネの庭園を見たので、実際の作品を見にオランジュリーへ。とにかくスケール感がすごかった!!モネの希望通り2つの楕円形の部屋にそれぞれ4つずつ作品が展示されており、世界観に没頭できる。
地下にはピカソ、マティス、アンリルソーなどのモダン派の絵画も飾られている。オーディオガイドの解説がほぼ全作品についている上1つあたり3分と長いが、美術館自体がとてもこじんまりしているので1時間半くらいで見れる。さっと見るだけなら30分くらいでもいけるかな。

ルーブル美術館

言わずもがな予約必須。購入後に日時と名前の変更がオンラインで何度でも可能なのが便利(もちろん変更時点での空き状況次第)。
所要時間は私は4時間くらい。とにかく広い、ちゃんと見ようとすると3日はかかると聞いていたが、古エジプト出土品やイスラム美術などはほぼ見ずに主要な絵画に限れば4時間くらいで見れるなと思った。私が行った時はフェルメール・レンブラント・ルーベンスあたりのエリアがクローズしており、残念だった。オーディオガイドが3DSを使っていて、面白かった。ただ解説がある点数が若干少なかったかな…。もっと色んな作品の解説を聞きたかった。
とにかく混むし並ぶのかと思いきや、9時半の予約で10時前に行ったら一切待たずに入れたし、館内のPAULでサンドイッチも大して並ばず買えたし、モナリザも列があるのかと思いきやそんなことはなく、人混みをかき分けてしばらく待てば最前に行けた。ただ帰る時14~15時あたりは予約して館内に入っても、メインの展示エリアに入るのに並んでたので、午前中に行くのが良いのかも。
とにかく教科書で見たような有名作品が目白押し、モナリザ、ミロのヴィーナス、ナポレオンの戴冠式、民衆を導く自由の女神など。ただ一回は行って良かったけど、個人的にはオルセーの方が広すぎずまとまってて、印象派の方が馴染みがあって好きかなー(宗教画にそこまで興味がないので…)。ルーブルにも一部のみ印象派が展示されているエリアがあり、有名画家の作品の割にガラ空きなので穴場かも。

ナポレオンの墓と軍事博物館

予約不要。いくつかの博物館に分かれており、どの程度しっかり見るかによるけど、私は3~4時間くらいかけたかな
展示の解説がフランス語のみの箇所もあり(特に第二次世界大戦の展示)、私はオーディオガイドを借りた。
中世から近代にかけてはパネルで歴史の解説があるんだけど、部外者から見たら戦争しすぎ…と思ってしまった笑 こんなに散々色んな戦争をしておいて、どこか一つの国がヨーロッパで覇権をとった訳ではないもんな…。アメリカや中国やインドは中に色んな民族、文化、言語を抱えながら一つの国になって大国になったのに(だからこそのEU構想なんだろうけどね…)
展示品一つ一つにはあまり解説なし。よくある軍事博物館らしく、中世の騎士の格好、剣、馬具などがたくさん飾られている。
シャルルドゴールに焦点を当てた展示は地下の奥の方のわかりにくい箇所にあるが、無料のヘッドセットで展示の近くに行くと自動的に音声が流れる仕組みで、戦中・戦後のフランスの空気感を知れてとても面白かった。全体的に世界大戦に着目した展示がヨーロッパでのリアルを知れて、フランス側の見方を知れて、興味深かったな。日本に関しての展示もあります。海外では終戦の日が9月2日となっているのも興味深い。

行かなかったところ

ポンピドゥーセンター: いつか行きたい。予約無しでも行けそう
エッフェル塔と凱旋門: もちろん外からは見たけど、登ってはない
サントチャペル: 予約必須
郊外: モン・サン・ミシェル、ロワール渓谷はパリから日帰りツアーも出ていて気になる

観光パス、パリ内交通機関について

今回は1泊が多かったり間にルーアンを挟んだり、またあまり詰めすぎた日程にしたくなかったので特に買わなかったが、パリに丸2日以上滞在して効率よく回るならパリミュージアムパスはコスパが良いと思う。1日あたり2箇所回るだけで元を取れる。エッフェル塔以外の主要どころは全てカバーしている。パスを買っても入場予約は必須なので忘れずに。

パリ内の交通機関だが、navigo easy(Suica的な)と普通のチケットがある。前者は有人の窓口でIDを見せて発行する。26歳未満だと週末にお得な1日券があったりするので検討する価値あり。他にも駅の出口によっては券売機がなかったり並んでいたりするので、いちいち券売機で買わなくて良いのが便利。
後者は券売機で買える。1回券、10回券、1日券などがある。1日券は4回で元を取れる。数日間滞在する・複数人で回るが1日に何回も電車に乗らない場合は、10回券がお得かな(ただし10回券が割引にならない券売機も存在)。ちなみに3~4人で移動する際は、Uberでもそんなに値段が変わらない場合も。Uberは需給バランスによって値段が大きく変わるが、ラッシュ時以外で15分程度乗る場合は10ユーロ強なので、駅まで遠い・荷物が多い場合はコスパが良い。またシャルルドゴール空港までも市内から70ユーロ程度なので、4人くらいで割ればロワシーバスと大して変わらない。

所感

私の住んでいたブリュッセルから電車で1時間20分、行くのに便利だったけど、正直最後まで街の雰囲気が好きになれなかったな…。街全体が綺麗じゃないし、ホームレスや怪しい人が道に多くて常に気を張っていないといけないし、お釣りをごまかそうとしてきたり、混んでる電車で席を荷物で占領していて指摘するとあからさまに態度が悪かったり、英語話者には親切でない人もいたりして、なんだか居心地が悪かった。それでも美術館に関しては世界一だし、行けてないところもあるのでまた行きたいとは思う。


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