Lynx@veterinarian🩺

救命科/集中治療科獣医師です。 "獣医×写真×ことば"で、想うこと…

Lynx@veterinarian🩺

救命科/集中治療科獣医師です。 "獣医×写真×ことば"で、想うことを徒然なるままに書き連ねています。

最近の記事

人生は常に選択の連続。

命を守る。  感情で動くな、理性で動け。 目の前の命にとっての最善策は何か? それを常に考えて選択することが絶対正義。 管につながれた状態で病院で死ぬまでの1ヶ月と、自宅で最期を迎えるまでの1週間。 どちらを選ぶかはオーナー次第だけど、その決定権は常にオーナーにあります。本来なら動物達にその決定権があるべきなのに、そうでないのだからオーナーに強くなってもらうしかない。 動物が苦しむのはみたくない? 自分たちが悲しい思いはしたくない? それでもどこかで直視してオーナーが

    • 君のシアワセ、私の幸せ。

      仔犬は無邪気で可愛いが、日々時間を共有して様々なことを教え込んでいくととても疲れる。 物事には裏と表が。可愛いだけでは仔犬は育たないのだ。 そういえば私の相棒は、よく我慢している。 医局でのクレート待機やドッグラン解放、仔犬たちの教育や遊び相手をこなして、毎日同じような日々の中私が仕事を終えるのを待っている。 彼女のシアワセは、私との時間をとことん楽しむこと。風や土や草木から、まだ見ぬ仲間の匂いを感じること。どこまで叶えてやれるかは、私自身がキーなのだ。満足させてやれたら

      • 左上顎犬歯の根本に違和感。 左側鼻翼やや上方に圧痛あり。 鼻は詰まっていて、粘稠性の高い白色の鼻水が少量でる。 これは、上顎洞炎???

        • 我思う、故に我あり。

          "生きている"ことの定義は人それぞれです。 心臓さえ動いていればいい? 自発呼吸があればいい? 意識レベルが正常であればいい? 食べて、寝て、泣いて笑って怒ってが出来てはじめて、生きていると実感出来る? この世界にとどまっていてほしいと思う。 いつまでもあたたかい身体に触れていたいと思う。 人はどこまでもエゴイストで、彼らが"生きている"ことに強く深く執着していきます。知らず知らずのうちに、日頃から自身がもつ命の定義からかけ離れていく。 救命の現場だからこそ、命の在りか

        人生は常に選択の連続。

          悩んだらまずコーヒーを飲もう。

          そんなタイトルで、ずっとずっともう何年も前にブログ記事を書いたらしいです。 若かったからかなぁ、今よりももっと頭の中は言葉で溢れていて、書いても書いても書ききれないくらいの"自分"をブログに投影していました。 昔のブログはいくつも書いて、きっかけがあると全消しリセットしての繰り返し。シアワセ破壊スイッチはもうほとんど作動しないけれど、それは私が成長したからってことにしておきたい。いやいや、歳を重ねてただただスイッチオン!の体力がなくなっただけなのかもしれない。 過去の私に

          悩んだらまずコーヒーを飲もう。

          ネコは路に迷わない。

          勝手気ままといわれるネコだけど、常に自分軸がしっかりしているところが私は好きだ。 『俺か、俺以外か。』 そんなセリフで世の女性を魅了した男がいたけれど、ネコ界にもそんなオスがいるみたい。己の美学をひたすら極める気性の荒い我が家のオスネコは、今日も日向ぼっこをする自分自身を堪能していました。 彼は媚びない。  彼は路に迷わない。 シェパード愛好家の私ですが、彼をみていると参考にすべきは猫的生きかたなのかなと思うことがあります。

          ネコは路に迷わない。

          獣医師の祈り

          黒犬さんの写真を見返すといつも、命は美しいなと思う。 救うだなんて、神でもない私が言うのはおこがましくて、生きたいという意志を持つ命ならそれを手助けしたいし、もう生ききったと達観している命なら拍手喝采で送ってやりたい。 救うことが絶対正義とは限らないことを受け入れられる獣医師でありたいし、他人の不完全さを己の不完全さと同じように認めて愛せる人間でいたい。 旅立とうとしている命を前に我々が出来ることは少ないのです。

          獣医師の祈り

          君の息遣いが聴こえる場所へ。

          何気なく見上げた空が、あまりに広くて高くて胸がつまりました。 年の瀬は愛すべき黒犬たちが旅立っていった季節、今回もクリスマスソングや新年の和気藹々は、どこか切なさがつきまとって私は心から楽しめませんでした。 澄んだ空気と刺すような冷たさの水を、相棒の黒犬はただ楽しむ。はるばる欧州からやってきて、先代たちの意志をしっかり受け継ぎ、他犬を教え導けるよい個体に育ってくれました。 そしていよいよ群れは次の若手たちへ託されます。 葛藤と挫折と罪悪感。 黒犬たちは、私が不完全である

          君の息遣いが聴こえる場所へ。

          何度目かのはじめまして。

          都内在住のワーキングマザー、仕事・家事育児に翻弄されながら日々を生きています。 人生の目標は『不完全な自分を好きになること』。 今までの自分の人生で、保留・保留・保留・・・もしてきた問題に、娘たちを通して向き合う時間が今の私の原動力です。 ないものねだりの人生はつまらない。今ここにあるシアワセにきちんと気が付きたい。 忙しない毎日でついつい忘れがちなことを思い起こすために、およそ8年振りにまた書き始めます。 どうぞお気軽に足跡を残していってください。

          何度目かのはじめまして。