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『膨因暴蝕マドレーヌ』と『暗蟲卑厄ミルフィーユ』の歌詞解説と裏ストーリーについて

初めまして!私はあんたれすP(夜風レナ)と申します!
普段はEDMやエレクトロなボカロ曲をメインに作っています。

あんたれすPの年齢は?性別は?顔写真は?調べてみました!!!
・・・なんてものはこの記事にはございませんので、期待していた方は残念でした。

 今回は『膨因暴蝕マドレーヌ』と『暗蟲卑厄ミルフィーユ』の裏ストーリーについて、自分なりの考えをひたすら書き殴ります。
 ここで一つ注意点なのですが、これから書く記事はあくまで「あんたれすPの考え」に過ぎません。ですので、これを読まれている皆様には是非、自分なりの解釈や捉え方を大切にしていただきたいのです。だからこそ、この2作品はあえてそこまで深く説明しないような歌詞になっております。それを踏まえたうえで、歌詞の解説とストーリーを知りたい方のみ私の記事を読んで頂ければと思います!!!

それでは~~~~~~




Let's Go!!! (≧▽≦)

(この人EDMに染まりすぎてますね汗)

目次
1.【膨因暴蝕マドレーヌ】
2.【暗蟲卑厄ミルフィーユ】
3.裏ストーリーについて
  そしてここからが裏ストーリーです。
  【裏ストーリー】
  裏ストーリーの解説
  黒幕について
4.最後に

1.【膨因暴蝕マドレーヌ】

【歌詞】
幾つも口にしたって 全て何か足りないわ
偽りの蔓延 真実の崩壊
空音が蔓延るエデンの園 恐ろしき蛇が潜んでいるのさ
独り歩きした情報に 心が満たされぬ儘
マダムに人気の カヌレタルトショコラマドレーヌ
紅茶をお淹れして ご用意致しましょう お嬢様
さぁ皆様集まって 甘いスイーツを味わいましょう?
爽やかな香りと 身体を這い回る毒の味
嘘と真の中 仮想へ埋もれてく
渦を巻いて
味覚のない 大衆の総意
疑惑のsurge 『#』巡回
2秒後放棄 足りない箒
己が欲の儘
人界でバズった カヌレタルトショコラマドレーヌ
コーヒー 角砂糖 ご用意致しましょうお嬢様
さぁ皆様集まって アフタヌーンティーを楽しみましょう?
芳ばしい香りと 身体を這い回る毒の味

 (いきなり余談ですが、この曲は初めてKAITO兄を使った楽曲でとても思い入れがあります。元々KAITOさんには後ろのパートやボカロ以外の曲の歌モノを歌ってもらう予定で我が家にお迎えしたのですが、あまりにも声が良すぎて1発目から全線で活躍していただきました。大好き。)

 まずこの楽曲のコンセプトは、「SNS映え」「強欲」です。インスタ蠅なんて言葉も流行りましたが、その辺りの風刺的な歌詞になっています。

幾つも口にしたって 全て何か足りないわ
偽りの蔓延 真実の崩壊

 上段より、ミクが扮するお嬢様は様々なお店のお菓子を食べていますが、どうやら不満な様子。それもそのはず、今のネットは玉石混合で嘘と真がごっちゃになっています。食べ〇グで評価の高いお店も、課金やサクラで操作されてることもあるぐらいです。つまり、「偽りの蔓延 真実の崩壊」によって、昔みたいに美味しいお菓子に巡り合えないわけです。

空音が蔓延るエデンの園 恐ろしき蛇が潜んでいるのさ
独り歩きした情報に 心が満たされぬ儘

 上段は「偽りの蔓延 真実の崩壊」の原因について触れています。エデンの園とは「旧約聖書」に出てくる理想郷ですね。ざっくりと旧約聖書の内容を一部要約しますと、『神は人類の始祖であるアダムとイヴをここに住ませたが、彼らを神に背かせようとするに唆(そそのか)され、禁忌とされていた果実を口にしてしまい、その後エデンの園を追放されてしまいます。
 要はこの蛇こそが人類を欲深~くさせた黒幕という訳です。

 下段はそのまんまAメロのことについて触れていますね。

マダムに人気の カヌレタルトショコラマドレーヌ
紅茶をお淹れして ご用意致しましょう お嬢様
さぁ皆様集まって 甘いスイーツを味わいましょう?
爽やかな香りと 身体を這い回る毒の味

 サビです。ここで皆様ひとつ気になったことがあるでしょう。そう、「マダムに人気」です!何故急にマダムの話になったのか…
 それは※「奥様の会話」ネットワークです。奥様ネットワークでは良い情報も悪い情報もすぐに拡散されます。マダム内で話題のお店に行った方が、嘘まみれのネットの評価より幾分参考になるよ、ということです。この世界ではよほどネットは魔境なんでしょうね…
 あとは貴族やブルジョワ感のあるワードが欲しかったのもあります(笑)
 そして執事さん、ちゃ~んと紅茶を淹れています。

 四段目ですが、「爽やかな香りと 身体を這い回る毒の味」とありますね。何故毒の味がするのでしょうか…

(※奥様という表現は今の時代に沿わないかもしれませんね)

嘘と真の中 仮想へ埋もれてく
渦を巻いて

 ここは割とそのままですね。仮想とはネット世界のことでしょう。まるで噂が渦を巻くかのように埋もれていきます。負のスパイラルみたいですね。

味覚のない 大衆の総意
疑惑のsurge 『#』巡回
2秒後放棄 足りない箒
己が欲の儘

 ここまで散々ネットの信憑性の無さを謳っている訳ですが、人々(大衆)はネットの評価を鵜呑みにしています。味ではなく、評価やsns映えするかどうかでお店を選んでいる訳です。味覚のない大衆と皮肉ってます。
 ”surge”はサージと読み(決して素揚げではございません)、ここでは疑惑が急に高まることを意味します。人々は本当にこの店の商品が映えるのか、#(ハッシュタグ)で投稿を追っています。
 そして愚かな人類は、映える写真を撮ったらすぐにゴミ箱へポイ~します。辺りは一面ゴミだらけです。当然清掃も追いつきません。(箒なのは放棄と韻を踏むためです。Dys〇nの掃除機は高くて買えません。)
 そう、要は欲望(バズりたい、映えたいという承認欲求)の奴隷になっているのです。とても迷惑系ですね。

人界でバズった カヌレタルトショコラマドレーヌ
コーヒー 角砂糖 ご用意致しましょうお嬢様
さぁ皆様集まって アフタヌーンティーを楽しみましょう?
芳ばしい香りと 身体を這い回る毒の味

 ラスサビです。『人界』は人間の世界という意味で「じんかい」と読みますが、仏教では「にんがい」と読むそうです。意味は同じですが、前半に宗教的要素をいれていたので今回は敢えて「にんがい」と発音させています。また、Cメロでsnsの話題になったので「バズった」という表現を用いています。
 ここで執事さん、今度はコーヒーと角砂糖を用意します。きっとお嬢様は苦い味は苦手なんでしょうね…(ここ萌えポイント)
 
 ここでも気になるポイントがありますね、そう!「次の歌詞にアフタヌーンティーと来るなら、2番のコーヒーと1番の紅茶は逆のほうが流れが良いのでは?」と思うかもしれません。しかしこれにも理由があります。
 
 昨今のyoutube視聴者は、約半数が動画の半分かそれ以下までの時間しか見ません(視聴者維持率ってやつです)。ですので、1番まででも完結できるよう敢えて先に紅茶を出しました。そのほうが世界観が伝わりやすいと考えたからです。それに、そもそもマドレーヌはフランス発祥のお菓子ですから、当然まずは紅茶と合わせますよね。

 そして最後に繰り返しの歌詞が来て、笑い声とともに曲が終わります。

最後に題名ですが、膨因暴蝕は「暴飲暴食」から取っており、欲望や承認欲求を満たすためになんでも喰い漁る様を表しています。
膨張する欲望の『原因』は、暴れるように精神を蝕んでゆく・・・ということです。


これにて『膨因暴蝕マドレーヌ』の歌詞解説は終わります。


2.【暗蟲卑厄ミルフィーユ】

【歌詞】
失楽の地に堕とされた亡骸を貪る傀儡よ
蒼く小さい煉獄に永遠に其の命は縛られる
狡猾な毒蛇達が一人一人授けるギャラルホルン
神々の願いは途絶え世界を混沌が包み込む

三原色のレイシズム
親ガチャリセマラなんのその
劣等感を操って
伝播するルッキズム

脳内ジャックパラノイア
ウイルス感染ナノマシン
銃火器売ってボロ儲け
お手軽ジェノサイド


なんてヒトは淺ましい
数知れぬ禁忌を繰り返す
所詮神の紛い物
下衆共の思考は理解らないな
此の世界が消滅るまで
〝絶対〟な絶望を与えましょう
己が欲に溺れてく
また罪を重ねたミルフィーユ

〜嗚呼、穢れた天の罰が解き放たれる〜

genocide

(dystopia)

赦しを乞う罪人よ
死を以て原罪は赦される
否、まだまだ足りないな
汝には永劫の苦しみを
では全世壊に授けましょう
終焉に相応しいフィナーレを
己が欲に溺れてく
また罪を重ねたミルフィーユ

 次に暗蟲卑厄ミルフィーユについて。こちらのテーマは「人間は愚か」「悪いことは、メッ!!!」です。(どの口が言ってるんだか…)
 この曲も風刺的な歌詞ですね。前作のマドレーヌよりもっと重い歌詞になっています。(辛い思いをさせちゃったらごめんね)
 ではこちらも見ていきましょう!

失楽の地に堕とされた亡骸を貪る傀儡よ
蒼く小さい煉獄に永遠に其の命は縛られる

 今回の舞台は失楽の地、つまり『失楽園』です。こちらの時間軸では既に人類は神に見放されているそうです。
 ちなみに傀儡(かいらい)とは人形のことです。前作で欲望に操られていた人間のことを表しています。亡骸を貪るとありますが、一体何の亡骸なんでしょうね?
 次いで「蒼く小さい煉獄」とありますが、これはきっとどこかの青い星のことでしょう。なんだか身に覚えのある、親しみのある星ですね。人類はこの星に縛られています。

狡猾な毒蛇達が一人一人授けるギャラルホルン
神々の願いは途絶え世界を混沌が包み込む

 また毒蛇が出てきました。傀儡と化した人類にギャラルホルンを与えています。
 またまた補足ですが、ギャラルホルンとは北欧神話におけるラグナロク(終末の日)の到来を告げる角笛です。
 前作マドレーヌでは「虚実」(嘘と真)が1つのキーワードな訳ですが、嘘が蔓延る世界に、終末を告げられるほどの影響力のある角笛を人類全員に授けているのです。要は一人一人が発言力のあるホラ吹きになり得るわけです。
 まるで昨今のsnsみたいではないですか?

 下段ですが、どうやら神々のある『願い』は潰え、世界はカオスになっちゃったみたい。

三原色のレイシズム
親ガチャリセマラなんのその
劣等感を操って伝播するルッキズム

 Bメロは人類の業を並べており、前作マドレーヌのCパートのような構成になっています。
 まずは1段目から。「レイシズム」とは「人種差別」や「人種主義」のことです。ここでの三原色は光や色の話ではなく、肌(白・黄・黒)のことを表しています。
 続いて2段目です。親ガチャ子ガチャのことです。ここはそのままですね。また、リセマラとは身投げ(自〇)のことを表しています。
 そして3段目です。ルッキズムとは「外見重視主義」のことです。人類はいつの日からか、生まれながらの格差や見た目で劣等感を感じるようになりました。
 この辺りはとてもセンシティブな話題ですよね。どうしても産まれた国や家庭の事情、周りの環境に恵まれているかどうかで人生が大きく変わってしまう。しかしながら、差別や虐待(家庭内暴力等)については間違いなくそれをする側の人間が悪いのです。。。
 ですが、どうやら今回はそれらの負の感情を扇動している者がいるそうです。

脳内ジャックパラノイア
ウイルス感染ナノマシン
銃火器売ってボロ儲け
お手軽ジェノサイド

 まずは1,2段目についてです。とうとう人類は狂いだし、現実と妄想の境界がわからなくなります(パラノイア)。また様々な陰謀論が世界中に広まっていることを表しています。(ウイルスが人工的なものなんて噂、どこかで聞き覚えがありますね。)この辺は語感の良さでパンチラインを出そうと考えてました。
 3.4段目、戦争ビジネスってやつでしょうか。稼ぎのためなら簡単に命が奪われる世界なのでしょう。(こんな世界、どこかで身に覚えがありますね。)

 …そう、ここの歌詞はまるで私たちの地球で起こっているかのような話です。作者はどういう思いでこの歌詞を書いたんでしょうね。。。


 Super余談ですが、もし戦争で「殺しあうくらいなら」、銃じゃなくて楽器を握りたいです。
こ 「ロシア」「ウクライナ」らね・・・
(Authority , Pray forのリリックより)

まあ私は楽器は弾けないんですけれどね。
じゃあ大切な誰かの手でも握ろうかな。


 ちなみに、今作の暗蟲卑厄ミルフィーユは「Hardbass」というジャンルのEDMになります。このジャンルは主にロシアで流行した音楽です。そういうところも少しこだわっています。(鉄パイプを打ち付けているかのようなBassが特徴です。introが特にわかりやすいですね。)
 例えばこのような曲です。


恐らくこのジャンルのボカロ曲はかなり少ないと思います。
hardbass系のボカロPはまずいないので、こっち路線でいくのもありかもしれませんね。

なんてヒトは淺ましい 数知れぬ禁忌を繰り返す
所詮神の紛い物 下衆共の思考は理解らないな
此の世界が消滅るまで〝絶対〟な絶望を与えましょう
己が欲に溺れてく また罪を重ねたミルフィーユ

 ここのサビは少女ミクの嘆きから始まります。堕とされてなお禁忌を繰り返す人類(傀儡)を軽蔑していそうですね。
 続いてKAITOさん、なかなか辛辣な物言いです。そしてここで気になるワードが出てきますね!そう、『神の紛い物』です。ここについてはまた後で触れます。
 (というかこの2人はどういう立場の方なのでしょう。勘のいい皆さんならお察しかもしれませんが。)
 そしてこの少女は絶望を与えるそうですよ。ちょっとオーバーキルな気もします。それも己が欲に溺れた人類の業なのでしょうね。

〜嗚呼、穢れた天の罰が解き放たれる〜
genocide
(dystopia)

 どうやら、その絶望『穢れた天の罰』とやらが動き出したようです。まるで機械のようなBassと、かすかに聞こえる人々の叫び声と泣き声、そして最後に笑い声が響き渡ります。

赦しを乞う罪人よ 死を以て原罪は赦される
否、まだまだ足りないな 汝には永劫の苦しみを
では全世壊に授けましょう 終焉に相応しいフィナーレを
己が欲に溺れてく また罪を重ねたミルフィーユ

 ラスサビです。全てを滅ぼそうとするミクちゃんに、KAITO兄は永遠の罰を与える提案をします。
世界は既に破滅へと向かっているため、ここでは「世壊」という表現を用いました。
 『終焉に相応しいフィナーレ』を観測できた者は、恐らくこの2人…もとい、2柱を除いて居ないでしょう。

最後に題名についてです。暗蟲卑厄は「暗中飛躍」、つまり暗躍から取っています。
暗闇のような世界(ディストピア)に住む、卑劣な蟲共には厄災をもたらす、、、というお話でした。

 こちらは前作と比べてちょっと重くなっちゃいました。でも曲調でごまかしているのでOKです。

3.裏ストーリーについて

 
 ここまでが、歌詞からギリギリ読み取れるそれぞれの解釈です。これは作者が勝手に解釈して言ってるだけなのをお忘れなきよう。


そしてここからが裏ストーリーです。


 この2曲は一見、破滅に向かう人類を外側から謎の2人が眺めている構成になっています。しかし、これらはある人物が仕組んだシナリオ通りの展開でした。
 1.【膨因暴蝕マドレーヌ】と、2.【暗蟲卑厄ミルフィーユ】の歌詞解説にて、裏ストーリーと関連のある部分は太字で表記してあります。

お嬢様

エデンの園
何故毒の味がするのでしょうか…
渦を巻く
笑い声
失楽の地
亡骸
蒼く小さい煉獄
ギャラルホルン
少女
神の紛い物


 
 

 とりあえずまずは、裏ストーリーの一例を読んで頂きましょう。

【裏ストーリー】


 厄災による終末の日を予知した神々は、万が一神が亡くなりし後も世を統べられるよう、後継となる存在を残すことに決定した。それは最高神から模(かたど)った、言わばクローンのようなものである。ヒトと呼ばれるそれらは、エデンの園にて動物たちと共に長い間神の寵愛を受け生活していた。
 しかしある時、神々が来るべき厄災に備える中、毒蛇を模ったそれはエデンの園に忍び込み、ヒトを誘惑した。
「あの果実を口にすれば、神々と同等の力を持つだろう。そうすれば厄災すら跳ね返す力を得られる。」
 悪を知らない純粋なヒトは毒蛇の言葉を鵜呑みにし、厄災を跳ね除けるため禁断の果実に手をだしてしまう。その結果、過ぎたる力を持ったヒトは壊れ、邪悪な心が芽生えた。その力はヒトの文明レベルを急成長させ、木々の生い茂る楽園はたちまち灰色のビルに成り代わる。そして、発達した文明は更なる破滅への足掛けとなった。

(膨因暴蝕マドレーヌ)
 厄災に備える神は、ヒトを監視・守護するために1人の大天使と、補佐となる執事(一介天使)をエデンの園に遣わす。監視を続けるにあたり、次第に2人はヒトの世界に興味を持ち始めた。
 人間文化に慣れ始めた頃、執事はヒトの姿に扮して街に買い物に向かうと怪しげな毒蛇を見つける。気付かれぬよう後を追うが、不意を突かれ喉元を嚙まれてしまう。意識が遠のく中、彼が最後に見たのは自分に化ける毒蛇の姿であった。
 執事と入れ替わった毒蛇は大天使への焼菓子に、気付かない程度の微小な毒を盛り始める。その毒は大天使に新たな思考・感情を芽生えさせ、神への信仰心を揺さぶった。それまで人を寵愛していた大天使は、次第に欲に溺れたヒトに対して疑問を持つようになり、やがてそれらを創造した信仰すべき神すらも疑い始めた。
 
 一方、厄災を待ち構える神に通達が届く。それは、ヒトが禁断の果実を口にしたこと、そして一介天使の遺体が見つかったことである。禁忌を犯し、さらに神の僕である天使に手にかけたと考えた神はひどく怒り、ヒトを楽園から追放した。するとその時、神々の住まう居城が襲撃を受ける。

(暗蟲卑厄ミルフィーユ)
 終末の日は訪れた。長きに渡る抗戦の後、ヴァルハラにあったのは神々の骸と、1体の悪魔であった。自らの分身である毒蛇を使役し、暗躍を続けていたそれは遂に神々を失墜させ、世界の実権を握った。 
 そして彼は残された1人の堕天使の前に姿を現した。神の権限が彼女に移ったことを知った彼は堕天使をも手中に収め、神の紛い物(ヒト)が世界を破滅へと導く様を見て一人嘲笑っていた。

裏ストーリーの解説


 皆様お察しのとおり、この世界を混沌に陥れた黒幕は、KAITO君です。

「やっぱりそうd…あれ、お嬢様は違うの?」
そうです。お嬢様は被害者の1人です。

 補足すると、本当の黒幕は「暗蟲卑厄ミルフィーユ」のKAITO君です。
歌詞解説の太字部分を順を追って説明します。

お嬢様

エデンの園
何故毒の味がするのでしょうか…
渦を巻く
笑い声
失楽の地
亡骸
蒼く小さい煉獄
ラグナロク(終末の日)の到来
少女
神の紛い物

 お嬢様とは実は神が使役した大天使です。大天使のうち女性的に描かれている「大天使ガブリエル」は、神の言葉を人間に伝える役割を持っています。
 
  続いての正体ですが、これは厄災そのものである悪魔の分体です。そしてこの蛇は【膨因暴蝕マドレーヌ】時点での執事と同一人物です。執事と入れ替わった蛇はエデンの園で暗躍していたわけです。【暗蟲卑厄ミルフィーユ】では『毒蛇達』と複数系で登場します。これも分体だったからなんですね。そしてこの蛇はお嬢様に微小な毒を盛っています。

 お次は「渦を巻く」です。【膨因暴蝕マドレーヌ】のCメロの入りに使われていますね。

嘘と真の中 仮想へ埋もれてく
渦を巻いて

 これは仮想へ埋もれてゆく際の表現として使われていますが、実は『とぐろを巻く』という意味も込めたダブルミーニングになっています。(蛇がぐるぐる巻きになっているアレです。)
 「蛇」「毒の味」「渦を巻いて」はすべて執事KAITOくんが歌っています。もう執事の正体の答えは出てたんですね。

 続いて失楽の地亡骸です。ここはエデンの園も出てましたので分かりやすいですよね。意味的には、失楽の地蒼く小さい煉獄=地球 です。
 『亡骸を貪る傀儡(人類)』という歌詞がございますが、この亡骸とは神の遺体です。
 では何故これを貪っているのか。1つめの理由は、『禁断の果実には人智を超えた力(=神の力)があり、堕ちてなお神の力を求めた』から。ここまでくるともはやゾンビみたいですね。
 2つめの理由は、『人類は容姿も中身も神のように完璧であろうとし続けた』からです。これはBメロ部分のルッキズム云々に繋がっています。

 続いてギャラルホルン。こちらは北欧神話に出てくる角笛です。この辺のお話は歌詞解説の方でしましたよね。
 ここで北欧神話を出した理由ですが、北欧神話では最高神であるオーディンが終末の日ラグナロクでお亡くなりになるからです。亡骸と結びついてます。

 お次は少女です。ここでの少女お嬢様と同一人物ですが、お嬢様の時は大天使だったのに対し、少女の時は既に堕天していました。【暗蟲卑厄ミルフィーユ】の少女を見ると、赤く染まった天使の輪と、片翼が黒く染まった天使の羽が確認できると思います。
 実はお嬢様時代、つまりマドレーヌ時点ではお嬢様はあまり過激な歌詞を歌っていないんですね。しかしミルフィーユ時点では絶望を与えるとか言っちゃってます。

 最後に神の紛い物。これは人間が神を模して造られたことを表しています。

黒幕について

 先ほど黒幕は「暗蟲卑厄ミルフィーユ」のKAITO君と申しましたが、それについて少しお話します。

 私の裏ストーリーにおいては、
1.毒蛇=マドレーヌKAITO(執事)≠ミルフィーユKAITO=サタン
になっています。つまりサタンの分体が毒蛇なわけです。エデンの園を分体の蛇達で支配しながら、本体のサタンは神々と試合決定していたのでしょう。
 曲中に出てくる低い笑い声はサタンのものだったんですね。

 
 ……しかし、この部分は様々な解釈があると思います。例えば、

2.毒蛇=サタン(KAITO全員同一人物)説
 
イスラム教やユダヤ教ではアダムとイヴにを誘惑した蛇=サタンだから

 サタン以外にも、そもそもお嬢様は大天使ガブリエルだったの?というところで…

3.ミク(少女)=ルシファー=サタン説
 
サタンは元々神に仕えていた天使ルシファーであるともされています。ルシファーは堕天使となり神に反逆したわけですが、この作品でも、堕天使と化した少女がいました。
 しかし、この説の場合だと1つ不可解なことが起こります。それは、「KAITOの存在」です。ミクとKAITO、2人のサタンが存在してしまうのです。
 もしかしたら別の世界線のサタン同士が邂逅(かいこう)したのか、元々は同一な存在だったのか、或いはKAITOは別の存在だった…?











4.KAITO=ニャルラトホテプ説






この辺は元ネタによってサタンや天使の設定が異なるので、いろいろ解釈できそうですね。







4.最後に


 ここまで読んでくださった方はこの2作品への見え方が少し変わったかと思います。ぜひご自身の解釈の参考にしていてだければ嬉しいです!
 では最後に、何故「マドレーヌ」と「ミルフィーユ」なのかについて、お話します

 理由は3つありまして、1つめは、私は毎回「マドレーヌ」と「マーマレード」がごっちゃになってしまうんですね。もうどっちがどっちか分からなくなってしまうのです。
 そこで、「洋菓子シリーズ」の曲を作れば間違えが減るんじゃね?というのが発端でした。そしたらマドレーヌが結構好評だったので続編のミルフィーユを作った訳です。

 2つめの理由は「お菓子の名前が入るとキャッチーでかわいいから」です。これはそりっどびーつさんの「ましゅまろばにらあいすくりーむ」に影響しています。

 
 そして3つめは、「おかしい→お菓子」のダジャレです。マドレーヌもミルフィーユも、私が人間に関して思ったことを綴っています。割と辛辣な歌詞を書いていますが、私の本心としては、「もっと人間は幸せであるべき」だと思っています。生きてるのが辛い、死んだ方がまだマシだ、という方に何人も出会ってきました。その方達も環境がもう少し恵まれていれば幸せに生きられたのかもしれません。(その当事者からしたらほっといてくれ、と思うでしょう。全くのその通りで、これは私のエゴなのでしょうね。)
 ですので、こんな世界を作ってしまった人間と、そしてそれを見放してきた神に対するアンチ曲でもあるのです。だからこの世界はおかしいお菓子のタイトルを付けたという訳です。

 マドレーヌの後に「堕星」という曲を出しましたが、その曲の歌詞も上記の考えから来ています。(後で気付きましたが、下手したら同じ世界線まであり得ますね)


 改めて、ここまで読んでくださった方には本当に感謝しております!(現在文字数9846)
 マドレーヌやミルフィーユと同じように、裏ストーリーを作ってから歌詞を書いている歌がいくつかございますので紹介いたします。是非ともそちらもチェックしてみてくださいね!


それでは、次回の作品にてお会いいたしましょう!!!(≧▽≦)

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